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【Chinema感想】戦場のメリークリスマス

前奏


今日、アップリング吉祥寺で大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」を鑑賞してきた。戦メリと聞くと僕は坂本龍一の曲が先にくるのだが、今回その映画を映画館で見ようと思い鑑賞した。数年ほど前からAmazonPrimeでは公開されていたが僕は、この映画は映画館で見たかったので今回ついに鑑賞できて本当に良かった。

入場券とパンフレット(700円)
入場券とパンフレット(700円)

ログライン

1942年、第二次世界大戦中のジャワ島。英国軍中佐で日本軍捕虜のジョン・ロレンスが日本陸軍軍曹ハラ(ビートたけし)と奇妙な友情を結ぶ横で、日本軍陸軍大尉ヨノイ(坂本龍一)とロレンスと一緒にいる捕虜ジャック・セリアズ(デヴィット・ボウイ)のまた違う感情が渦巻いていく。

感想


まず、この記事を書く前に「アラビアのロレンス」についての感想の記事を書いたのだが、偶然にもこの映画と一致するところが多く、面白いと思ったのでそれについて書かせてもらう。
①まず一つはどちらの主人公もロレンスということだ。(戦メリの方は正しくはローレンスなのだが、)しかも、どちらの映画の原作もこのロレンスが自分の実体験をもとに書かれた小説というのだ。
②もう一つはどちらも同性愛(ゲイ)が取り上げられているということだ。
「戦場のメリークリスマス」は言わずもがな、最初の場面でオランダ人の捕虜をレイプしたカネモトを処刑するかどうかというシーンからこの映画が始まり、ヨノイ大尉(坂本龍一)が日本軍に捕まり、処刑されそうなセリアズ
(デヴィット・ボウイ)を個人的感情で自分の管轄の収容所の捕虜とする。
「アラビアのロレンス」の方は
「町山智浩の映画塾!https://www.youtube.com/watch?v=7ViS_w1X4x8
で語られてるのを見てナルホド!と思ったのだが、実は「アラビアのロレンス」のロレンスは同姓愛者だったのでは?という考察を町山さんはしているのだ。(筆者は全然そんなこと思わなかった。)ロレンスが族長の白いローブを身に着け、喜んでいるところやトルコ軍に捕まり、ムチ打ちの隠された意味は強姦など(ここら辺は分かったがまさかロレンス自身がとは思わなかった。)などでロレンスの同性愛を表現しているらしい。
片方は、戦争のシーンを全く描かず日本の価値観キリストの価値観を照らし合わせた中で行われる人間の根本的欲求が渦巻く群像劇。
もう一方は、美しい砂漠が好きで、何もない、純潔に生きたい主人公が、戦争の駒にされる。
時代が違えど、戦争を取り上げた作品でこんなに描き方が分かれているのに共通する部分が多いのはなかなか興味深いと思った。

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