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【今でしょ!note#167】時短、オプトアウト決裁、キャリア形成の鍵を握る俯瞰力

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

今年度チーム内で本腰を入れて取り組んでいる「チーム内時短」、その「チーム内時短」を実現するための一つの手段としてチーム内に適用を考えている「オプトアウト決裁※」。
※何らかの決裁において、決裁者の「承認行為」がないと決裁されないオプトイン決裁とは異なり、期限までに反対意見がなければ自動承認される決裁

そして、そもそも何故私が、管理職として「チーム内時短」に躍起になって取り組もうとしているのかという理由の源泉にある「キャリア形成」。

これらに共通するキーワードは「俯瞰」であるというとても重要な気付きを得られたため、深掘って整理しておきます。

「自分」と「時短の目的」を俯瞰する

オプトイン決裁が心地よいという俯瞰

まず、前回話した「オプトアウト決裁」を部分的にでも自分のチームで取り入れて浸透させていくためには、「オプトイン決裁」の良さを100%理解して、それを尊重するところが出発点です。

そして、自分自身を俯瞰して、現在の自分がいかにオプトイン型の仕事の仕方を叩き込まれてきていて、潜在的にオプトインを愛しているのか、を自覚するところから全ては始まります。

特に、オプトイン文明の上にある我々日本人の生活は、オプトインであるが故に安定が保たれてきた面があるということに対しては、全力の敬意を払わなければならない。私以外の数多くの人も同じくオプトイン文明の中で共に時間を過ごしてきた人たちですから、基本的にはみんなオプトインが大好きである、という前提に立つことが必要です。

その上で、環境変化スピードが上がり、全ての仕事を「オプトイン100%」で対応していては、外部からどんどん引き離されていく。私のチームにもいらっしゃいますが、キャリア採用の人が今後ますます増えて、時間がかかる「オプトイン決裁」だけの世界では不利になってしまう人を不利にしないためにも、「オプトアウトもできるようになる」という両利きで挑んでいかないと、オプトアウト決裁を上手く組み込んでいくことは困難です。

そのためには、「オプトアウト決裁」は超人工的なものであるというスタンスが必要です。「時短実現」、「ビジネスプロセス簡略化」のために無理してでも「あえて」やるのだ、という共通認識を持っておくことが大切です。

時短の目的を俯瞰

もっというと、「何のための時短か」が共有されていることがポイントです。
これは、かなり逆説的なのですが、重要性と緊急性の4象限において、緊急性は低いが重要性が高いところで「オプトインするために」オプトアウトを選択するということになります。

「時短」と言っても何でもかんでも時短すれば良いわけではなく、じっくり時間をかけてしっかりオプトインする方が大事なこともたくさんあります。
例えば、チーム内の雑談を通じて信頼関係を構築しておき、いざというときにしっかり協力し合える信頼関係を構築しておくことは代表格です。

また、お客さん先に足繁く出向いて、何に困っているのかを把握したり、ただ話を聞くだけの時間というのも、プライスレスな時間です。かつてのミャンマーでの仕事でも、お客さん先に用もなく出向いて、ミャンマー語で「よく来たな、まぁ座れ」的なことを言われ、コーヒーを飲みながら2時間ほどお客さんの愚痴や家族の話を聞くだけの時間を送ったこともよくありました。
一見無駄に思えますが、このような時間があるからこそ、業務上の判断を委ねたい時には「Yuyaが言ってるならOKだ」と言ってくれたりして、本当に有難いことでした。

お客さん以外でも、他部署や社外の人にオプトインしておいて、いざという時に助けてもらえる人間関係を構築しておくことも大切でしょう。

みんなオプトインが大好きだから、それを利用していざという時に力を出せるように、オプトアウトで時間を作るという発想です。
1つ目の論点にも繋がってきますが、オプトイン文明を尊重しているからこそ、発想の転換が生まれます。

時間軸を俯瞰する

以前、大企業はのいいところは沢山あるとご紹介しましたが、大企業で勤める組織人は中長期視点でキャリアを捉えられる、という点も加えたいと思ってます。

ソリが合わない上司との時間を時短する

組織人たるもの、ソリが合わない上司がいたり、希望とは異なる部署に配属になることもままあります。そんな時、時間軸を俯瞰することで、今は「弾込め」の時間であると割り切ることができるのです。

私自身も、これまでのキャリアの中で、自分のことをかなり評価してくれる上司の時もあれば、全然評価してくれない上司の時もありました。
評価してくれる上司と巡り合った時期には、その人との仕事にかなり力を入れ、「辛さ99:喜び1」くらいの割合の仕事の「喜び1」の感覚に魅了されて、フルコミットで仕事をしていました。

一方でソリが合わない上司の時には、社内の同部署の人よりも社外や多部署の人と過ごす時間を多めに取ってオプトインして、話を聞いて色々勉強させてもらってました。
次に自分とソリが合う上司と巡りあったタイミングで、このオプトイン活動の点と点を結びつければいいのです。

ソリが合わない上司のもとでもがいてみたことが何度かありましたが、まぁ合わないものは合わないですね。人間関係の話で当然相性もありますから、動かないものを無理して動かそうとしても、動きません。
「今はそういう時期なんだ」と割り切り、ソリが合わない上司と何とかやろうとする時間を「時短」して、目の前の仕事以外のことに情熱を注いだ方が得られるものも大きいです。
別のところにリソースを集中し、自分の環境を変えるか、上司が変わるか、のタイミングを粛々と待っていれば良いのです。

オプトイン・アウトのハイブリッド人材

自身のこれまでのキャリアを振り返って改めて良かったと感じている点は、オプトイン文化を徹底的に教育されてきたことです。

私は東南アジアにおけるキャリアが最も長いのですが、東南アジアでも官庁関係者とのお付き合いが長く、「誰まで話をしたか」「どういう順番か」「キーマンにどう話を持っていくか」が重要視される超オプトイン文化におけるバランス感が要求される仕事環境でした。

今後のマネジメントにより求められていくであろう「オプトアウトもできるマネジメント」は、上述したようにオプトインの深い理解と尊重が必要です。

ただ単に「オプトインはダメだ、これからはオプトアウトだ」と叫んでも虚しく響くだけ。
「既存の主力ビジネスが売上の大部分を占める企業で、既存事業を全て畳んで、新規ビジネスのみに集中すべし」という主張が実現性を伴わないのと同様です。

新規ビジネスも、その企業ならではのカルチャー、得意技を十分に理解してこそ、他との差別化要素がわかりますよね。

オプトイン文明がベースにある世界での効果的なオプトアウト型マネジメント手法というのは、意外に確立されていないです。

だから、オプトイン社会にも適合できる形でのオプトアウト決裁の導入&実行ノウハウを自身の経験として蓄積できれば、色んなところで転用できると思うんですよね。

時間軸の俯瞰ではないですが、今自分が担当している役割でこそ得られるものがあるはずなので、せっかくならこの役割で身に付けられるものは貪欲にチャレンジしていこうと思います!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
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