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目川探偵事務所The GORK 4部「レナトゥスの闘い」編

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The GORK  37: 「ミスター・ムーンライト」

The GORK  37: 「ミスター・ムーンライト」

37: 「ミスター・ムーンライト」

 煙猿が鼻歌を歌いながら上機嫌で俺の元に帰って来た。
 なんとその曲はビートルズの「ミスター・ムーンライト」だった。
 ・・・もしかして、今夜は見る者を酔わせる程の美しい月が出ているのかも知れない。
 それに煙猿は、資金繰りがつき薬の買い付けの目処がたった安心感で、いつもより多くの薬を服用している可能性もあった。
 俺は、ここ数日の監禁生活の中で、煙猿という人

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The GORK  38: 「じんじんさせて」

The GORK  38: 「じんじんさせて」

38: 「じんじんさせて」

「その悪い癖を止めるのと一緒に、人形も返してもらえると有り難いな。」
 煙猿は、突然後ろからかけられた声に驚きもせず、ゆっくり振り返った。
 数メートル先に月光を浴びた男がうっそりと立っている。
 なめし革のやや丈の長いジャケットが、月の光に濡れているように見えた。
 左手には長刀を、鞘ごとぶらさげるように持っている。
「この俺が気づかないとはな、、、あんた、何者だ?

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The GORK  39: 「モンキー・マジック」

The GORK  39: 「モンキー・マジック」

39: 「モンキー・マジック」

 剛人は一瞬、煙猿に己の背中を見せ、そこから振り向きざま「鞘」を振り下ろした。
 常人にとっては神速、、、煙猿には、わざと見せた背中自体が攻撃の的になりかねないギリギリのスピード。
 打ち落とした鞘は、何か目に見えない鋭利な刃物によって見事に両断されていた。
 その鞘を追いかけるように横払いに撃った剣が、一の太刀の時のように跳ね返される。
 剛人は剣を青眼に構えた

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The GORK  40: 「サムライ」

The GORK  40: 「サムライ」

40: 「サムライ」

 まだ硝煙の匂いが立ち込める銃を両手に握り、それを煙猿に突きつけていたのは、裸の沢父谷姫子だった。
 剛人を庇うかのように、ジリジリと、その位置を床に倒れ込んだ剛人に近づけている。
「面白いなお前、、、誰だ、、?」
「沢父谷姫子。」
 動き出した人間剥製、沢父谷姫子が唇も動かさず、くぐもった声で応えた。
「沢父谷の顔面は外れるように作った、、それを被っているのか。」
 沢父

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The GORK  41: 「あの素晴しい愛をもう一度」

The GORK  41: 「あの素晴しい愛をもう一度」

41: 「あの素晴しい愛をもう一度」

 俺とリョウの二人は、博物館脇の植え込み前のベンチと車いすにそれぞれ腰を下ろして、煌々と輝く満月を見上げていた。
 ベンチは盛り土の上に設えてあって、リョウがその頭を俺の肩に預けて寄り掛かるには、丁度いい高さだった。
「こうして二人で月を見るなんて久しぶりだな、、。」
「えっ?所長と一緒に月を見た事なんてあったっけ?」
 俺は怒ったようなふりをして隣のリョウ

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