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CV for Creator #004 / Tokushima City Awaodori

“CREATIVE VIZION(クリエイティブ ヴィジョン)”のシリーズ投稿は、主にクリエイターに向けてクリエイティブの考え方を共有する“クリエイティブ オープンソース”です。

#004は、徳島市の阿波おどりのデザインについて。

ロゴや衣装のデザインコンセプトのつくり方やブランディングとしてのグッズ展開戦略を組み立てています。

阿波おどりの本場 徳島市が、国籍、性別、障がい、阿波おどり経験を問わず、お揃いの浴衣を着て桟敷で踊り込む公募連「ダイバーシティとくしま連」を結成しました。

ロゴ

阿波おどりは、誰でも楽しめる二拍子が特徴で、二拍子の『と』をつくりました。背景に徳島市の市章にある子持筋の輪で、これもまた二拍子のリズムを感じさせるものにしました。
また、踊りの振りのような動きを出しています。

徳島市は、展望台から見た景色やマンホールの蓋までまさに水都でした。水都に相応しい流体的なフォルムにしています。


浴衣

ゆかりでもある蜂須賀氏の紋状に『と』を配し、下は深い濃い青、上は白波といった、一つの浴衣に一つの波を描きました。
みんなで踊っている瞬間に完成形となるように、もっていっていまして、
一つの波が合わさり、大きな波や渦に見える動きを想像して柄をつくっています。

右手の袖口に大きな『と』の紋を入れて、阿波おどりの一番のポーズの時に良く映えるように設計しています。

人が着て、踊って、初めてデザインが完成する、モーショングラフィックスのような考え方でアプローチしました。

グッズ
グッズの制作は当初予定にはなかったのですが、展開していただくことになりました。
浴衣は、阿波おどりの舞台で踊りたいというコアなファンの方が着れるものです。ただ、そこまではチャレンジ出来ないけれど、まわりでTシャツを着ての応援であれば出来るという方。Tシャツでもチャレンジが難しければ、うちわで応援する方。そこまでいかない人は、ポストカードを買ったり、さらにその先にポストカードが送られてきて、伝播されていったりと。
阿波おどりに対して、それぞれの距離感での関わり方をすべて受け入れて、グラデーション的に関われる余地をつくりました。
グッズの収益という話というよりも、この誰も置いていかない関わりを持たせたかったのです。それこそ、“ダイバーシティ”であると考えました。
また、グッズの制作は私の方で費用をかけてつくることはせず、地元の業者の方々にロゴのパターン柄をお渡しし、各グッズをつくっていただきました。多少であっても地元の方の中でサイクルするように、私は、“デザインをしないデザイン”をさせてもらいました。


動画

ダイバーシティとくしま連 PV

https://www.youtube.com/watch?v=2sdza0MEN2Y

PV: Shuichi Fujiyasu / Takashi Ogino / Yuhei Echigoya
Calligraphy: Masami Hirose

CREATIVE VIZION #004

facebook: https://www.facebook.com/hiroki.yasukawa.94
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お仕事のご依頼やご相談: in4@zuanunion.com

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