ジェラシーくるみ

東大卒の夜遊びコラムニストでお昼はしがない会社員。 年中無休でモヤモヤしてるアラサー女…

ジェラシーくるみ

東大卒の夜遊びコラムニストでお昼はしがない会社員。 年中無休でモヤモヤしてるアラサー女子たちへ 「そろそろいい歳というけれど」https://amzn.asia/d/8kF9YYq

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「結婚してぇ」と 「独身サイコー!」のはざまで

「あー結婚してぇ」 深夜11時。私たち以外誰もいなくなったフロアに魂の叫びが響き渡る。 急な業務対応があり、後輩と遅くまで残業していた夜だった。ぎょっと…

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令和の女は一周回ってビジュ重視?

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自分をジャッジしてしまう夜

ふと気を抜くと、自分をジャッジする審査員が心のなかに立ち現れる。 そんな私が出会った「身内びいきと他人マイナス」という言葉。 ▶ https://yoi.shueisha.co.jp/body/

【閲覧注意】結婚式の憂鬱

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「友人と会うのがしんどい」の正体

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「私たちのままならない幸せ」

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産みたくないわけじゃないけれど

「ぶっちゃけ、子供欲しい?」 親しい女友達との間で、このどストレート153km/hな質問が増えてきた。 いのちについて考えようとするたびに、高校の保健の授業が思い出され…

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失恋からの立ち直り方

「失恋」と聞いて思い浮かべるパターンはさまざまです。 好きだった人に告白してフラれた、とある事情で恋人と別れてしまった、信じていた恋人に裏切られて別れを選んだ、…

彼氏の年収が気になる問題

出ました。ある程度恵まれている人に限ってかかる風邪。 「いらないものねだり病」です。 巷の情報に触れると将来のお金に関する不安は尽きないですよね。 その感…

時間制限付きの枝分かれ問題

「時間が経つスピードって年々速くなってない?」 誰かの口からこの言葉が出るたびに、 「わかる、怖すぎ」と同調してきた。 てっきりみんなも同じだと…

マッチングアプリ虎の巻。地雷の見分け方

先日、彼氏と別れて傷心中の友人に頼まれ、マッチングアプリの手ほどき会なるものを開催した。 講師は、アプリで痛い目を見たが今は大好きな彼氏と同棲中のA子、傭兵や探…

29歳問題

「中2って、何にでもなれるじゃん!」 14歳のときに言われたこの言葉が、今も胸に刺さって抜けない。 真冬の平日夕方、新宿のロッテリアの2階には人が全然いなか…

「結婚してぇ」と 「独身サイコー!」のはざまで

「結婚してぇ」と 「独身サイコー!」のはざまで

「あー結婚してぇ」
深夜11時。私たち以外誰もいなくなったフロアに魂の叫びが響き渡る。
急な業務対応があり、後輩と遅くまで残業していた夜だった。ぎょっとした。

「結婚したい」なんて言葉を、生身の23歳男から聞いたことがなかったから。

よほどぎょっとした顔をしていたんだろう。
「弱ってると結婚したくなりませんか?」と後輩の弁解が入る。
当時24歳の私にはさっぱり共感できなか

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本当に母にならなくていいのか

本当に母にならなくていいのか

「楽しいよ、こいつが毎日ちっちゃなハプニング起こすからね」

父になった友人は、4カ月の赤ちゃんを膝の上で抱っこしながら器用にパンにバターをつけて口に運んだ。

「ぶっちゃけ“親業”どうよ」の質問に対しての回答。
楽しい、という意外にもシンプルな第一声は、私の心の中のオセロを一枚ひっくり返した。

ここ数年、私の脳内では子どもを持つ・持たないのオセロが繰り広げられている。
もちろん妊娠を望んだとて

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令和の女は一周回ってビジュ重視?

令和の女は一周回ってビジュ重視?

ここ最近、周りの恋するアラサー女たちに共通して、とある現象が起きている。

好きなタイプやパートナーの好きなところを挙げる際、軒並み「一周回ってビジュ重視」という結論に帰着するのだ。
ビジュとはつまりビジュアルのことで、つまり見た目だ。

数年前まで我々は、職業や年収、学歴、趣味、学生時代の部活など幾多の条件を並べ、業務用防虫ネットくらい細かい網でフィルタリングしていたのに。

私の周りだけで巻き

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自分をジャッジしてしまう夜

自分をジャッジしてしまう夜

ふと気を抜くと、自分をジャッジする審査員が心のなかに立ち現れる。
そんな私が出会った「身内びいきと他人マイナス」という言葉。

https://yoi.shueisha.co.jp/body/culture/6225/1/
(集英社「yoi」にて無料連載中。読んでね)

【閲覧注意】結婚式の憂鬱

【閲覧注意】結婚式の憂鬱

*結婚式を控えている方は読まないほうがいいかも。幸せになってね。

「アラサーになると結婚式ラッシュくるから!ご祝儀用に貯金しておきな」という先輩からのありがたい訓示。あれは冗談だと思っていた。

20代後半に突入すると、毎週のようにインスタに流れ込んでくる挙式の写真。お花、ダイヤ、白、きらきらぴかぴか。

花嫁をお姫様抱っこしてスクワットしている花婿の顔をズームすると、それは2か月前のしょうもな

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終の住処が一人なら

終の住処が一人なら

最寄駅から家までの道に、板チョコのような扉のスナックがある。
一軒家の1階を使ったお店で、外には室外機やゴミ箱らしきものが置いてあり、日中はほかの住宅に溶け込んでいる。

陽が沈んでから通りかかると「一応今日も店開けましたよ」と言わんばかりに無造作に、背の低い黒い看板が置かれていたり、置かれていなかったりする。

板チョコ扉を開ける勇気が出ずに一年ほど経ったある日、週末の引きこもり生活に終止符を打

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母になった友人

母になった友人

「女友達はライフステージが変わると疎遠になる」

よく聞く定説だが、そんなものは元からまやかしの友情だと思っていた。

実際、遊ぶエリアも休日も初任給も違う学生時代の友人たちとはなんとか時間と場所を合わせて集うことができたし、口を開けば懐かしい思い出話から近況報告までノンストップでしゃべり倒し、お店の人に閉店を告げられるまで時間に気づかないなんてこともしばしは

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「友人と会うのがしんどい」の正体

「友人と会うのがしんどい」の正体

友人関係についての相談を受けることがある。
ライフステージによる分断については拙著『そろそろいい歳というけれど』で長々と綴ったが、どうやら仕事やパートナーや子どもの有無にかかわらず「なんかぎくしゃくしてきたぞ」という現象が多発しているようだ。

仲がよかったのに、なぜかこの人といると心が疲れる、連絡をとるのが億劫になった、集まりに顔を出さなくなった......。

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「私たちのままならない幸せ」

「私たちのままならない幸せ」


人生をやっていく、ということがわからなくなってしまった。

「自分らしい生き方」
巷にあふれ返るこの言葉に遭遇するたび、私は心の井戸に腕を突っ込んでドブをさらうように「私らしさ」とやらを探してみるが、どうも見つからない。
確立したと思い込んでいた自分の価値観が急に心もとなく思えてきて、君は一体どこから来たんだい、と尋ねたくなるような産地不明の不安を両手いっぱいに抱えながら、私は自分の中に棲みつ

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産みたくないわけじゃないけれど

産みたくないわけじゃないけれど

「ぶっちゃけ、子供欲しい?」
親しい女友達との間で、このどストレート153km/hな質問が増えてきた。
いのちについて考えようとするたびに、高校の保健の授業が思い出される。

私の通っていた高校には、保健体育の先生が何人もいた。
1学期はバスケの先生、2学期はサッカーの先生という風に、それぞれの先生が体育・保健の両方の授業を担当し、週に一時間だけ設けられた保健の授業では、自分たちの体や健康のこと、

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失恋からの立ち直り方

失恋からの立ち直り方

「失恋」と聞いて思い浮かべるパターンはさまざまです。

好きだった人に告白してフラれた、とある事情で恋人と別れてしまった、信じていた恋人に裏切られて別れを選んだ、想いを寄せていた人にパートナーがいることを知りあきらめた――
胸が張り裂けそうになって、今も生傷が癒えない失恋女子たちはちょっと読み進めてほしい。

失恋は恋を失うと書きますが、本当に失ったのは恋ではありません。
失恋するときに失うのは、

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彼氏の年収が気になる問題

彼氏の年収が気になる問題

出ました。ある程度恵まれている人に限ってかかる風邪。

「いらないものねだり病」です。

巷の情報に触れると将来のお金に関する不安は尽きないですよね。
その感覚は間違っていないと思います。

でもちょっとロジカルに考えて計算してみましょう。
将来の生活水準を想定したときの世帯年収のボーダーラインは?
自分が働き続けると仮定したときに相手に求める年収は?

自分の頭で考えて銭勘定す

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時間制限付きの枝分かれ問題

時間制限付きの枝分かれ問題

「時間が経つスピードって年々速くなってない?」

誰かの口からこの言葉が出るたびに、
「わかる、怖すぎ」と同調してきた。

てっきりみんなも同じだと思っていた。
「気づけばもうこんな季節」
「気づけばもうこんな歳」
いつまでもヘラヘラとしているものだと、そう思っていた。

でもやっぱり人生は甘くなかった。
甘いのは私の見立てだけだった。
「やばいテス勉全

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マッチングアプリ虎の巻。地雷の見分け方

マッチングアプリ虎の巻。地雷の見分け方

先日、彼氏と別れて傷心中の友人に頼まれ、マッチングアプリの手ほどき会なるものを開催した。

講師は、アプリで痛い目を見たが今は大好きな彼氏と同棲中のA子、傭兵や探偵、現役アスリートから60代の宝石商までアプリを通じてあらゆる珍獣と出会ってきた百戦錬磨のB子、規約ギリギリセーフの未成年の頃から7カ国でアプリを有効活用してきた私の3人だ。

A子は昔、アプリで出会った男性と交際していたが、ある日を境に

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29歳問題

29歳問題

「中2って、何にでもなれるじゃん!」

14歳のときに言われたこの言葉が、今も胸に刺さって抜けない。
真冬の平日夕方、新宿のロッテリアの2階には人が全然いなかった。
その日は知り合いの出演するバンドのライブがあり、前略プロフのリンクを飛んで知り合ったライブ百戦錬磨のお姉さんと一緒に行く予定だった。

ネットで知り合った人とお出かけなんて、何か事件に巻き込まれたとき親が泣

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