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【週末投稿】つれづれ有用植物#138(ウリ科トウガン属:トウガン)

時々お店で、でっかくて横長のおばけスイカと見間違える存在感のトウガンを見かける事がある。おそるおそる買ってみた。
皮は固いのだが、内側の果肉が柔らかく淡泊でどんな料理でも合いそうな野菜なのですね。

この野菜の特徴は、長期間の保存が出来る点が大きいと思います。
夏に収穫されますが、この硬い皮に守られて冬まで日持ちする事から「冬瓜」と名付けられたそうです。

トウガンは一年生のつる植物で、茎は地面を這って長く伸び、無色の毛が植物体全体に生えていて、巻きひげがあります。葉は大型で浅く5 から 7裂した丸形で、掌状になっています。

花期は夏(8 - 9月ころ)で、葉の付根に直径 7 から 10cm の ヘチマ似の黄色い花を咲かせます。同株異花で、雄花と雌花があり、雌花に果実がつきます。果実は偏球形または30 - 50 cmほどの長楕円で、7 - 9月に収穫し、実は大きいもので短径30 cm、長径80 cm程度にもなります。

栽培品種は丸みのある球型の「マルトウガン(丸冬瓜)」と、長さや俵のような長楕円形の「ナガトウガン(長冬瓜)」に大別され様です。
大きさは10 kgを超える巨大果から、2Kg から 3 kgの手頃なミニサイズまで幅広くあります。

95%以上が水分で栄養価の面ではあまり評価されていない様ですが、100 gあたり16 kcalと低カロリーで食べ応えもあることから、ダイエット向きの食材といわれている様ですよ。

広東料理では大きいまま、中をくりぬいて刻んだ魚介類、中国ハム、シイタケなどの具とスープを入れ、全体を蒸した「冬瓜盅(トンクワチョン)」という宴会料理や、台湾では果実に砂糖を加えた水で煮込んだものを、茶の一種として飲む文化があるそうです。砂糖漬けやシロップで煮た後、砂糖をからめて菓子とする地域もあるそうです。

果皮をユウガオの代用食材として、かんぴょうにも用いられます。
若葉・柔らかい蔓は、炒め物などに用いることもできるます。
いろいろな用途があるのですね。

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