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【週末投稿】つれづれ有用植物#143(イネ科キビ属:キビ)

桃太郎の黍団子で有名なこの一年草は、最近は鳥の餌としての需要があるくらいで私たちの食生活から忘れさられている様です。
しかし通販で食用キビの種を入手する事が出来ますので、今でも美味しい黍団子を作る事はできますが、細々と生産されているのが現状です。

この穀物は、有史以前から広く栽培されており新石器時代から人類の食用穀物だったようです。

栄養価としてはビタミンB₁、B₆、亜鉛、ナイアシンが豊富で、黄色い色素はポリフェノールであり、抗酸化性に優れているそうです。小粒な雑穀としてはコクや甘みが強く冷めても、もちもちした食感が残るとの事です。

生長すると草丈1m程度になり、夏から秋にかけて茎の先に20センチメートル程度のができます。その後、垂れ下がり秋に花が咲き、黄色い実がなります。アワと同様にウルチ種とモチ種があります。

食用としての加工方法としては、
実をそのまま炊いて粥にしてたり、粉にして餅や団子などにします。
炊きたてのモチ黍をすり鉢に入れてついたものは黄色い餅になり、それを丸めると黍団子になります。

【炊き込みにしたキビ】
【キビ団子】

収穫期は東北地方で9月上中旬、関東地方で9月中旬~10月上旬、暖地の夏作で8月、秋作で11月頃になります。キビは熟すと脱粒しやすく、スズメなどの鳥害も激しいので、早めに収穫することが肝要なのだそうです。

「キビ」という名が付く植物は多くあり、分類上の混乱を与えています。
以下は同じイネ科ですが、違う属の植物になります。

■モロコシ属
・タカキビ→ モロコシ、コウリャン、ソルゴーと呼ばれます。

■サトウキビ属
・サトウキビ

■トウモロコシ属
・トウキビ → トウモロコシ

■併せて読みたい
【週末投稿】つれづれ有用植物#75(イネ科サトウキビ属:サトウキビ)

【週末投稿】つれづれ有用植物#105(イネ科トウモロコシ属:トウモロコシ)

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