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先入観・偏見のせいで、何もかもがそう見えてくる/疑わしく思えてくる ~マンガ「こみっくがーるず」の場合

琉姫「だからどうしたの!?」

マンガ「こみっくがーるず」(第1巻)


◆概要

【先入観・偏見のせいで、何もかもがそう見えてくる/疑わしく思えてくる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:マンガ「こみっくがーるず」(第1巻)

▶1

本作の主人公は薫子(女性、高1)。

彼女は現役高校生でありながら、四コマ漫画家としても活動している。ペンネームは「かおす」だ。


ある日、

・Step1:担当編集者の勧めで女子マンガ家寮に入寮したかおす。

・Step2:寮には、琉姫という先輩マンガ家がいた。彼女はエロマンガ家だそうだ。……かおすは興味津々である。


というわけで、

・Step3:初めて琉姫の部屋を訪れた時、かおすはすかさずベッドの下を覗き込んだ。エロ本やエロDVDの類があるかと思いきや……あれ。見当たらない。

・Step4:だが、かおすは諦めない。彼女は辺りをぐるりと見回した。だってここはエロマンガ家の部屋なのだ。それらしい何かがあるに違いない!

・Step5:やがてかおすは気がついた。琉姫の部屋にはうさぎのぬいぐるみなど、うさぎのグッズがたくさん置かれているではないか。かおすはハッとする。そして呟いた「そういえばうさぎは生殖本能が強い……!!」。

・Step6:かおすの言葉に琉姫が呆れる。そしてツッコんだ「だからどうしたの!?」。


▶2

上述の通り、琉姫はプロのエロマンガ家である。

しかし……じつはその正体はごく普通の女子高生。かわいいものが大好きなピュアな少女だ。だから琉姫の部屋にはうさぎのグッズがたくさん置かれていた。

ところが「琉姫=エロマンガ家=エロい何かを持っているに違いない!」という先入観を持つかおすは、そう、アクロバティックな推理をしてしまったのだった。


「『そういえばうさぎは生殖本能が強い……!!』って、だから何だよ(笑)」「ダメだこいつ(笑)最早何を見てもエロく見える状態だ(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。


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