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アニメ「それでも町は廻っている」第2話後半を3つの視点から分析する☕

引き続き、アニメ「それでも町は廻っている」を分析します。本記事で取り上げるのは第2話後半「看板娘が大人気」。これ以前のエピソードを分析した記事については、最下の「関連記事」欄をご参照ください!


分析対象


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あらすじ


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【ポイント①】主人公らが店を盛り立てようとして試行錯誤するエピソード


<1>

本話は、

・理由1:歩鳥の行動が行き当たりばったり感満載(歩鳥自身にとっては合理的で論理的な行動のようだが、傍から見ていると理解しがたいものが多い)

・理由2:ギャグ満載

……なのでパッと見ではそうとわかりづらいのだが、要するに【主人公らが店を盛り立てようとして試行錯誤するエピソード】である。


<2>

さて、【主人公らが店を盛り立てようとして試行錯誤するエピソード】はアニメやマンガの世界ではお馴染みのものである。

「ブレンド・S」のようなメイドカフェを舞台にした作品はもちろんのこと、異世界転生もの学園ものギャグ作品にも往々にしてそれらしいエピソード・シーンが含まれているものだ。


・例1:「異世界スマホ」には、主人公が宿の新メニュー開発を手伝うシーンがある

・例2:「School Days」では、主人公らが学園祭でメイド喫茶をやることになり、店を盛り上げようとして奮闘する

・例3:「こち亀」には、<両津がビジネスの立て直しを図る>という展開をたどるエピソードが複数ある。彼は駄菓子屋からせんべい屋、出版社、商店街、さらには世界的な大企業まで、様々な商店・企業を活性化している



<3>

とまぁ、そんな【主人公らが店を盛り立てようとして試行錯誤するエピソード】だが……しかし!本話のようなタイプは珍しいのではないかと思う。

何が珍しいのか?具体的には以下2点である。


▶珍しい1

本話で歩鳥とタッツンが行なったのは、①オリジナル挨拶を考案する、②張り紙を無断で貼る、③垂れ幕を付ける……。

そう、女子高生のくせにちっとも華がないのだ!

やることなすこと若さがない。「こち亀」の両津の方がよほど若々しい(無論、この<若々しくないところ>が本話の魅力なのだが)。


▶珍しい2

多くの作品では、途中失敗しつつも最終的には見事成功を収めるものである。

しかし、本話はことごとくダメ。結局のところ、いつものオッサン3人しか呼ぶことができなかった。


【ポイント②】尻すぼみ


物語後半、歩鳥が垂れ幕に文字を書いた。そして、それを見たタッツンが言った「言うことは大きいけれど結果が尻すぼみなあなたらしい字になったわね」

これ、言い得て妙だと思う。


本話がまさにそうだ。

歩鳥は「このままではダメだ!店に新しい客層を取り込むんだ!」と目標をぶち上げた。

ところが上述の通り、彼女が実際にやったことは①オリジナル挨拶を考案する、②張り紙を無断で貼る、③垂れ幕を付けるの3つであり、結局のところいつものオッサン3人を呼ぶことしかできなかった。


この竜頭蛇尾な感じ!羊頭狗肉な感じ!看板倒れな感じ!

本話は、まさに<言うことは大きいけれど結果が尻すぼみ>なエピソードなのである。


【ポイント③】シーサイドらしさ


私が特に好きなのは、前半、【オッサン3人がシーサイドにやってきたシーン】である。


歩鳥は、できたてホヤホヤのオリジナル挨拶「めいど!」を早速披露した。一方、タッツンはいつも通り「いらっしゃいませ、ご主人さま」。そしてウキは「ガラの悪いのが来た」と顔を背ける……。

このバラバラ具合!

これぞシーサイドという感じではないか。



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(担当:三葉)

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