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アニメ「Kanon」第1話を3つの視点から分析する👀

分析対象


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あらすじ


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【ポイント①】幕開けのテイスト


本話は、アニメ「Kanon」の第1話

ストーリーをざっくりまとめてみると……


・Step 1:主人公が、物語の舞台(とある街)にやってくる

・Step 2:ヒロインの1人と出会う

・Step 3:ヒロインの家に居候させてもらう

・Step 4:ヒロインに街を案内してもらう

・Step 5:途中、2人目のヒロインと出会う


<美人な叔母さんとかわいいいとこが2人暮らししている家に、男子高校生が居候することになる>とか、<息つく間もなくヒロインが登場する>とか、いかにも「恋愛シミュレーションゲーム ≒ ギャルゲー」らしい幕開けである。


【ポイント②】穏やかなトーン


<1>

本話の特徴は、その穏かなトーンにあると言えるだろう。

ゆっくりとしたペースで、淡々と物語が進む。何か大きな事件が起こるわけではない。

<何はともあれ、まずは第1話で鑑賞者の興味を惹くべし!そのためにはインパクトである!事件を起こせ!!>という風潮の強いテレビアニメ界においては、驚くほど静かな立ち上がりだ。


<2>

私が特に印象深いと思ったのは、名雪の挨拶シーンである。


・冒頭:名雪が言う「おはよう、祐一」「ダメだよ、祐一。朝はちゃんと『おはようございます』だよ」

・終盤:名雪が言う「祐一、夜は『おやすみなさい』だよ」


つまり本話は、<「おはよう」から始まり、「おやすみ」で終わるエピソード>なのだ(まるでライオンである)。


はて。一体なぜこれほどしっかりと挨拶シーンが描かれているのか?<ここに描かれているのはごく平凡な1日です>と強調するためだろう。


<3>

上述の通り、本話の特徴は<穏やかさ>だが……もちろん、これは嵐の前の静けさだ。

その意味で、本話に描かれているのは【後々大きく揺さぶられることになるであろう<平凡ながらも幸福な日常>】だと言えるだろう。


【ポイント③】密度の濃さ


<1>

本話のもう1つの特徴、それは密度の濃さである。


<密度が濃い>というのは具体的には……

・【例1】雪国ならではの描写が多数盛り込まれている:室内ではエアコンと加湿器が稼働している/秋子が閂の氷を溶かすためにお湯をかける/祐一が雪かきに精を出す etc.

・【例2】今後物語に大きく関わってくる(と思われる)キャラが、ちょい役で続々登場する

・【例3】奇妙なシーン、不可解な描写が複数登場する:謎の夢/あゆの不可解な態度 etc.


<2>

つまり、本話は<トーン:穏やか/密度:濃厚>なのだ。

これが重要だ。


というのも……単に<穏やか>だけでは、鑑賞者は飽きてしまうだろう。しかし、その<穏やか>の中にアレコレがぎゅうぎゅうに盛り込まれている。だから飽きない。

むしろ、「へぇ!丁寧な描写だなぁ!」「おっ!これは伏線に違いないぞ!覚えていこう」と私たち鑑賞者は感心し、興味を惹きつけられるという次第である。



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(担当:三葉)


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