「スクショ小説」に適した文章の形式を考える|100%空気通信
「100%空気通信」は、クリエイティブ・ユニット「100%エア」の活動レポートです★
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今日のテーマ
「100%エア」は、現在プロジェクト第1弾として、「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」という「スクショ小説」を制作・毎日更新しています(詳細はこちら)。
※補足:小説を画像化し、SNS(主にTwitter)に投稿する……それが「スクショ小説」だ!!
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<スクショ小説の例(以下のような画像をツイートに添付する)>
本記事では、この「スクショ小説」の文章の形式について、これまで考えてきたことをご紹介します。
「スクショ小説」には、「小説を読もうと思っていない人に読んでもらう工夫」が絶対必要
まずは、「スクショ小説」の特徴を振り返っておきましょう。
「スクショ小説」は、(主にTwitterの)タイムライン上で読んでもらうことを想定しています。
専用サイト(個人サイト、ブログ、小説投稿サイト etc.)に掲載する場合と比べて……
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● メリット:たくさんの人に読んでもらえる可能性がある!
● デメリット(というか「注意点」):そこにいるのは「小説を読もうとは思っていない人」である!
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つまり「スクショ小説」は、いかにして「小説を読もうとは思っていない人」に読んでもらうかを考え、工夫を凝らさねばならないのです。
……はて。
それでは、その「工夫」というのは一体どのようなものが考えられるでしょうか?
前回は、デザイン面での「工夫」をご紹介しました。
そして今回は……文章の形式に注目してみましょう!
「ト書き抜きのシナリオ」形式
「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」は、「ト書き抜きのシナリオ」形式を採用しています。
<再掲>
上の画像の通り、セリフと、その発言主を示す1文字(例えば「き」は、きぃちゃんの発言であることを意味しています)だけです。
地の文など、キャラの行動や周囲の状況を示す文はありません。
なぜこんな形式にしたかというと……そう!
「『小説を読もうとは思っていない人』が読んでもよいかなと思ってくれる形式、そしてスラスラ読める形式とはどのようなものだろう?」と考えた結果です。
ご想像ください……。
例えば、朝の満員電車。
混雑、眠気、マジ憂鬱……そんな中で読むとして、従来の小説と、「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」の形式、どちらの方が読む気になるでしょうか?
もちろん、使用デバイスはスマホです。
……手前味噌ではありますが、私は「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」の形式に分があると思っています。
補足①:「チャットノベル」とは?
ここからは、私がいまの形式を決める際に参考にした「チャットノベル」というものをご紹介しましょう。
チャットノベルとは何か?
それは、チャット形式(= LINEのトーク画面風の形式)の小説のことです。
<チャット形式(= LINEのトーク画面風の形式)の例>
つまり、「2人、もしくは3人以上の登場人物によるチャット上でのやりとり」が小説本文というわけです。
また、チャットノベルには、チャットノベル専用のアプリを通じてアクセスするのが一般的です。
さて。
そんなチャットノベルを読んでみて感じるのは……とにかく読みやすいということ!
ぜひ一度お試しいただければと思いますが、チャット形式というのが、いかにスマホに適したUIであるかを体感できると思います。
ちなみに……慌てて補足すると、小説において「読みやすい」ということが必ずしも善とは言えないことは十分承知しています。
世の中には、「読みづらさ」が魅力の作品も少なくありません。
……が!
ここまで申し上げてきた通り、「スクショ小説」は「小説を読もうとは思っていない人」に読んでもらうものです。
「読みやすさ」に最大限配慮する必要があるのです。
したがって、チャットノベルの「読みやすさ」は大いに参考になるものであり、これを踏まえて、「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」では「ト書き抜きのシナリオ」形式を採用した次第です。
そして今後、「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」は、よりチャットノベルに近づけていこうと考えています。
補足②:チャットノベルを書けばよいのでは?
チャットノベルがじつに読みやすく、「小説を読もうとは思っていない人」でもスラスラ読める可能性があるということはわかった。
しかしそれなら、「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」は、チャットノベルとして書けばよいのではないか?
……と疑問をお持ちになった方もいるかと思います。
確かにチャットノベルは読みやすい!
また、「タップすることで次の文章が表示される」、「文章以外に、画像やスタンプを表示することもできる」など、「インタラクティブ小説」とでも呼ぶべき仕組みが施されている点も注目に値します。
……が、上述の通り、チャットノベルは専用アプリ経由で読むものです。
つまりアプリをダウンロードして、それを開いて……という手間がかかるのです!
したがって、私のように「より多くの人に読んでもらいたい」と思う場合には、チャットノベルが最適とは思えません。
以上、前回、そして今回ご紹介したいくつかのパターンの「小説」は、以下のように整理できるでしょう。
※「ss名刺メーカー」についてはこちら。
つまり、「スクショ小説」はいいとこどりなのです!
だから、「きぃちゃんはラノベ作家になりたい。」は「スクショ小説」として制作しています。
続きはこちら★
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
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