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精巧な機械のように戦う

チェン「アチョー!アチョー!アチョー!」

映画「ドラゴン怒りの鉄拳」


◆概要

【精巧な機械のように戦う】は「戦闘」に関するアイデア。

目にも止まらぬ速さでおにぎりや菓子を大量生産する食品工場の生産マシン……TV番組などで見たことがあると思う。そして、その寸分の狂いもなく動き続ける様を見ていると何とも言えぬ心地よさを感じるという人は少なくないだろう。

「機械のように戦うキャラ」の戦闘シーンには、これと同種の心地よさが漂っている

読者・鑑賞者が見ていて心地いいなぁと感じる戦闘シーンを描きたければ、「精巧な機械のように戦うキャラ」を登場させよう。


◆事例研究

◇事例:映画「ドラゴン怒りの鉄拳」

ブルース・リーの戦闘シーンは見ていて心地いい……一体なぜか?


ここでは、リーの戦闘スタイルについて考えてみたい。

まず何よりも、リーの攻撃は速い(特徴1)。パンチやキック、ヌンチャクさばきなど、文字通り目にも止まらぬスピードだ。

そして、無駄がない(特徴2)。パンチにしろヌンチャクにしろ、一直線に敵の急所を打つ。「最小限の動きで、最大の成果をあげる攻撃」と言えるだろう。

さらに、彼の動きにはメリハリがある(特徴3)。攻撃前の構えの段階・攻撃のタイミングを見計らう段階では、リーは微動だにしない。その徐(しず)かなること林の如し!動かざること山の如し!しかしいざ動き始めると、前述の通り猛スピードで敵を打つ。その疾(はや)きこと風の如し!侵掠(しんりゃく)すること火の如し!

その上、彼の攻撃には破壊力がある(特徴4)。大体の場合、一撃で敵を粉砕する。

おまけに、攻撃は一発では終わらない(特徴5)。敵を1人倒したかと思えば、すかさず2人目、3人目に対する攻撃が続く。


1つ1つの動きが速くて(特徴1)、無駄がなく(特徴2)、「動く時は動く、止まる時は止まる」というメリハリがあり(特徴3)、確実に仕事を片付けていく(特徴4)。そして、それを精確に繰り返す(特徴5)……!

とまぁ、リーの戦闘スタイルは化け物じみている。人間よりも精巧な機械に近い印象だ。そして、これこそがリーの戦闘シーンを見ている時に感じる心地よさの秘密だと思うのだ。


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