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寄稿記録。まじめな話 - 3

月刊誌に寄稿しました。「寄稿」ってなんとなく偉そうに聞こえるんですけど、正しい言葉ですよね?言い慣れなくて、ちょっぴり不安。

見開き1ページを、わたしの文章と写真や絵のために割いてくださった編集部のみなさまに感謝しておりますm(_ _)m

本来なら、文章と写真数枚のみを提供させていただく予定が、絵も送ってくださいと編集長から言われて、絵なんてまともに描いたこともないわたしが急いでiPadを充電して、半泣きで描きました(笑)
自信がなくって、使わなくても結構ですと言ったのですが、編集者さんや編集長のご厚意で、使っていただきました。本当に優しい……。

それ以来、なんと絵を描くことへの抵抗が減って、自分が描いたものを好きだと言えるようになったんです。もちろんプロでもないし、小さい頃から絵を描いてきたというわけでもないから、上手いか下手かと言ったら、下手なんだと思いますが、それでも自分が描いたものを愛おしく思えるって素敵なことじゃありませんか?

最近の落書き。いちご司教(ビショップ)。


文章に関しては、とあるオーケストラが来日公演をしたので、そのオーケストラの本拠地のちょっとした歴史や、その街でのクリスマスの様子などを書きました。

ドイツでは待降節(アドヴェント)というクリスマス前に4週間ほどの期間に「クリスマスマーケット」が開催されます。日本のテレビなどでも、写真や映像で見ることがあるかもしれません。最近では実際にクリスマスマーケットをしている地域もあると聞きました。でも、本場ドイツのクリスマスマーケットって、屋台やイルミネーションがキラキラしているだけではないんです。

だんだん夜が長くなっていって、朝になっても分厚い雲に覆われた空からは日光が1秒も降り注がない日々。雨や雪で寒くて、それでも毎日の仕事や課題をこなさなければなりません。そんなときに目に飛び込むイルミネーションやクリスマスの飾りはたしかに美しく、目がよろこびます。

でも、それよりも強烈なよろこびは、鼻から入ってきます。グリューワインや卵リキュールのアルコールの香り、焼かれた肉の香り、よく煮込まれたマッシュルームの香り、むせかえるほど甘そうなワッフルの香り、砂糖でコーティングされた焼きアーモンドの香り……。ドイツでは基本的に本物のもみの木を飾るので、木の生きた香りまでするのです。

そして耳からは、嬉しそうに歓談する人々の声、音楽家たちのラッパの音、気分が良くなってクリスマスの歌を口ずさむ通行人の鼻歌、普段はそこにないミニ観覧車やメリーゴーランドに乗って興奮する子どもたちの笑い声……。

Frohe Weihnachten!と言い合う人々の笑顔と、その周りに溢れる幸せなオーラ。良い気分が満ち溢れていると同時に、日本の年末年始のように、心がきりっと引き締まるような感覚もある、不思議な季節です。

そういったドイツのクリスマスの雰囲気が、少しでも文字や写真から伝わればと思って、記事ではその様子を丁寧に書きました。


記事後半には、わたしが研究で読んだ17世紀頃の史料に、シュトレンについての記述があったので、それについても少し書きました。それで、どの史料のどの部分だったかなと文献などを確かめているうちに、インスピレーションが舞い降りてきて、あるいは湧いてきて、三十年戦争の頃を舞台としたシュトレンを巡る物語を書き始めました。


寄稿したのはクラシック音楽専門の月刊誌。書店やアマゾンで紙版を、オンラインでデジタル書籍版を購入することができます。買ってくださるという方は、こちらからお願いします👇

宣伝したってわたしが得するわけではありませんが、他の記事もとっても面白いんです!音楽が好きな方はぜひ。


執筆のお仕事、他にもしてみたいなあ。独→日/英→日の翻訳も好きで、少し前までバッハやヘンデルの声楽作品の日本語訳(対訳)をよく作っていました。楽曲分析もして、詩の分析もして、そうやって作品と向き合う時間が尊くて好きなんです。

ところで、絵は初心者すぎて、なんのアプリを使ったらいいかもわからず、ノートアプリの「GoodNote5」を使っているのですが、さすがにこれはお絵かき用ではないということは薄々気づいているので、おすすめがあったらぜひ教えてください。

Froheならぬ、Frösche Weihnachten…


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