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カタチの声を聞く

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カタチの声を聞き、普通を考える。
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ただぼんやりと建築を考えてみる

ただぼんやりと建築を考えてみる

負けるが勝ち
小さな巨人
懐かしい未来
孤独であり、充実していること

一見矛盾したような言葉が最近面白いなと思った。これをオクシモロン(Oxymoron)と言うらしい。

相反する、矛盾にも似た状態をいかに作り出すか。こんなことから何か書いてみようと思った。

例えば、「生活に芸術を組み込む」なんてことを考えてみる。生活と芸術とは相反するものだ(って考えられているらしい)。生活は日常、芸術は非日

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知ってるカタチにしか反応しない

知ってるカタチにしか反応しない

ロゴの仕事をしていると時々言われる「〜のロゴに似てますね」

昔は「は?どこがだよ??」「全然違うだろ」とブチギレていたけれど、今は「はい、きた!足りないボキャブラリーで考えた結果それしか出てこなかったんだよね!分かる!」となってきた。

そうなったのは僕の妹が服飾の学生をしていて、そのファッションショーへ行ったとき、「あ!これはノワールケイニノミヤをリファレンスしたんじゃね?」みたいな見方を少な

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日の丸ってかっこいいよね

日の丸ってかっこいいよね

日の丸ってかっこいいなって思う。
あんまり共感してもらえないのだけど、僕は結構真剣にそう思っている。

純白な地に赤い丸を一発。

ロゴデザインやってる僕からすると「まじかよ」と。

しかも、これで日本と伝わる。

僕は何してんだろう?
ロゴデザインって一生懸命、余計なことをしているような気がしてくる。

ただ、これほどまでに僕を打ちのめす日の丸とじっと睨めっこしてみて、一つ気が付いたことがある。

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カタチの重心

カタチの重心

石を積むことをロックバランシングなんて言うらしい。
以前、川沿いのサウナ付きの別荘??コテージ??に泊まった時に何の気無しにやってみたことがある。デザイナーはこうしたバランス感覚に長けているものだと思うのだけど、相手は立体。しかもレンガのような決まりきった形ではなく、長い年月をかけて川を流れ、削られた自然なカタチ。平面ばかり扱っている僕にはとても難しかった。

カタチのバランスを掴み、積み上げる。

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散歩しててさ

散歩しててさ

今回のヘッダーはパルテノン神殿の写真を有料素材サイトから持ってきた。
AIお絵描きも楽しいけれど、今回は本物じゃなきゃいけなかった。

勘のいい方であれば、今回のトピックはもうお気付きでしょうかね。

そう、今回は黄金比について取り上げる。というのは嘘。残念。
黄金比もすごく面白いトピックなんだけど、僕の中での黄金比ブームはとっくに去ってしまっている。

パルテノン神殿にはまだ面白い特徴がいくつか

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しましまは広がる

しましまは広がる

今回取り上げたいと思ったものは「ヘルムホルツの正方形」という縞模様を用いた際の錯視だ。

縞模様といえば……と安直にしまうまの画像をMidjourneyに作ってもらった。
僕はこういうバカみたいな発想が大好きだ。

十六銀行の前のロゴも十が六個で十六銀行と言った割り切り・安直さがとても好きだった。
変わってしまって残念に思ったロゴの一つだ。
今のロゴはなんなのでしょうかね。
コンセプトを聞けば分か

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カタチの声を聞く

カタチの声を聞く

僕は大学が建築学科だったから手書きで綺麗な直線を引けるように何本も何本も描かされた記憶があって、あまりモノを考えず直線を引いてしまうところがある。

が、優秀なデザイナーが作ったロゴにはオプティカルイリュージョン(錯視)について考えたであろう足跡が見て取れる。

そこから、そういえばなんで直線を使っていたんだっけ、この線にはどれくらいの重みがあって、どんな感情を誘発し、いくら(値段)で、どんな素材

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