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たにやんの懸想文(けそうぶみ)

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マンション管理について、思ったことや伝えたい記事を集めました。
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記事一覧

「第三者管理方式」を考える(1)

「第三者管理方式」を考える(1)

 先日(2022年11月6日)私の所属するNPO(=NPO法人マンションサポートネット)で、リアル&オンラインによるセミナーが開催されました。
 その中の第3講演で・・・「マンション未来価値研究所」の「丸山 肇 先生」が「第三者管理方式_これからの管理組合を救う?!」というテーマでお話をされました。

 そこで、私なりに感じたことがありましたので、このテーマをシリーズで取り上げたいと思います。

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コミュニケーションで大事なこと(11)

コミュニケーションで大事なこと(11)

 今回は、本シリーズのまとめをお送りします。

最後にまとめ このシリーズで書いたことをまとめると・・・

 相手に自分のメッセージを伝えるためには、相手の「心のコップ」に溜まった「心の水(=不満?主張?不安?その他?・・・とにかく相手が認めて理解してほしいこと)」をまずは「心のコップ」から出してあげることが必要。
 そうしないと・・・相手の「心のコップ」に私の伝えたいメッセージを受け取ってもらえ

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コミュニケーションで大事なこと(10)

コミュニケーションで大事なこと(10)

 10月18日放送のNHK「クローズアップ現代」をご覧になれた方から・・・たくさんのメッセージをいただき、ありがとうございました。(何となく・・・放送が終わった直後に一気にメッセージが届くと思っていたのですが、1週間経った今も届き続けているので、この場も借りて御礼したいと思いました)

 皆様からいただいたメッセージは、私が今後も高経年要支援マンション救済活動を続けるための大きな励みになりました。

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コミュニケーションで大事なこと(9)

コミュニケーションで大事なこと(9)

 前回は・・・松下幸之助さんの「素直な心」を取り上げました。
 今回は、「聴く」ことで得られる効用について考えます。

 「ひのなおみさんのインタビュー秘話」と、私の体験(=先日開催されたPマンションの「委員会にオブザーバ参加されたSさんの話」)を交えてお話したいと思います。(今回は「ひのなおみさんのインタビュー秘話」です)

ひのなおみさんの「聴く」 私は、日野さんが日経時代に書かれた記事を(た

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コミュニケーションで大事なこと(8)

コミュニケーションで大事なこと(8)

 このシリーズでは、以前(「コミュニケーションで大事なこと(5)」だったかな?)に・・・「相手の心のコップが満タンになっていたら、相手に私の話を受け取る余裕(余地)がなくなる。まずは相手の心に溜まった水を受け取って満タン状態を解消させないと、私の話を受け取ってもらえない」的なことを書きました。

 そして、相手の心のコップの満タン状態を解消するためにまずは相手の「聴く」スタンスが必要・・・というこ

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コミュニケーションで大事なこと(7)

コミュニケーションで大事なこと(7)

 今回のこのシリーズは・・・私の中に沁みついている会話(コミュニケーション)の原理(私見)をお話しています。

 前回までの話をギュギュ~っと、まとめると・・・
 「話をきく」の「きく」の漢字には「聞く」「訊く」「聴く」の3種類ある。この中で「訊く」は「尋ねる」というニュアンスが含まれているので、他の2つとの違いが明白・・・でも「聞く」と「聴く」の違いを言語化するのは難しい。
・・・と、なるかな?

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コミュニケーションで大事なこと(5)

コミュニケーションで大事なこと(5)

 「コミュニケーションで大事なこと(3)」では、たくさんの「スキ」をしていただきありがとうございました。
 今回は・・・Sさんが施工会社や工事監理者の話を受け入れられなかったのに(たぶん同じ話をした)私の話は受け入れてくださった理屈(=私の思う理由)を次回を含め2回に分けてお話します。

 私の中に沁みついている会話(コミュニケーション)の原理をお話しできたらなあ・・・と思っています。

心のコッ

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コミュニケーションで大事なこと(4)

コミュニケーションで大事なこと(4)

 私がサポートしており・・・大規模修繕工事が終わろうとしてるPマンション管理組合。
 前回は・・・施工会社や工事監理者の対応に納得がいかないSさん(=居住組合員)のマシンガントークを浴びながら、私が気づいたSさんの気持ち(施工側に理解して欲しかったこと)をお話し、施工側の捉え方と大きなギャップがあることをお話しました。

 ありていに言えば・・・
 施工側のコミュニケーション力がもう少しあれば、マ

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コミュニケーションで大事なこと(3)

コミュニケーションで大事なこと(3)

 わ~前回書いてから2週間経過してますね。(汗)
 申し訳ありません。(と・・・自分に謝罪する)
 8月・9月は超忙しくって・・・「言い訳」しときます。(笑)

 さて本題に入ります。

 私がサポートしており・・・大規模修繕工事が終わろうとしてるPマンション管理組合。
 前回は・・・施工会社や工事監理者の対応に納得がいかないSさん(=居住組合員)が登場し、Sさんのマシンガントークが炸裂~!
 私

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コミュニケーションで大事なこと(2)

 私がサポートしているPマンション管理組合。
 先日、管理組合(委員会)による大規模修繕工事の竣工検査が行われました。

 そこに・・・大規模修繕工事に不満をお持ちのSさん(居住組合員)登場!
 竣工検査終了後・・・施工会社や工事監理者の対応に納得がいかないSさんと、大規模修繕工事委員会のI委員長が面談されることになりました。

 面談の場では、Sさんのマシンガントークが炸裂~!
 真面目なSさん

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コミュニケーションで大事なこと(1)

コミュニケーションで大事なこと(1)

 マンション管理運営のサポートしていると・・・マンション管理組合が行っていることに対して、様々な不満や疑問をお持ちの方と出会うことがあります。

 実は昨日もそんな方からお話を伺う機会がありました。
今回は、経緯説明からスタート!します。

Sさん登場! 私がサポートしているPマンションでは・・・昨日に委員会が開かれて、管理組合(委員会)による大規模修繕工事の竣工検査が行われました。

 そして・

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民法改正「共有」のお話(14)最終回

民法改正「共有」のお話(14)最終回

 今回は・・・「改正民法」(2023年4月1日施行予定)によって、共有を解消するルールがどのように規定されるのか?
 行方不明の相続人が居る場合は?相続と共有が絡む場合は??等々について、見ていきたいと思います。

改正民法で創設されたルール解説 今回も・・・(前回と同じ)以下の事例を使って、お話をしていきたいと思います。

 上記のケースは・・・「遺産共有」と「通常共有」が複層的に合わさっている

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民法改正「共有」のお話(13)

民法改正「共有」のお話(13)

 これまでお話してきたとおり・・・

 行方不明の相続人が居存在することで相続が前に進まない場合の対処方法には・・・
 現行民法下で規定されている①「不在者財産管理制度」と、②「失踪宣告」という・・・2つの裁判所で手続する制度があります。

 でも、これらの制度を活用するとなると・・・
 手続きが複雑!コストが高額!といった問題だけでなく・・・

 手続きしても有効に機能しない!(管理行為も処分行

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民法改正「共有」のお話(12)

民法改正「共有」のお話(12)

 相続と共有が複雑に絡みあう以下のケース・・・ホントややこしい。

 この絡んだ糸を解いて、皆ハッピーに「共有関係の解消」をするには、どうすれば良いのか?
 現行民法でできることには、「不在者財産管理人制度」と「失踪宣告」といった2つの方法が存在します。
 そして前回、「不在者財産管理人制度」についてお話しました。

 ということで・・・
 今回は・・・「失踪宣告」についてお話したいと思います。(

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