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活動のこと②

今週は、コミュニティーヘルスワーカーさん対象のワークショップに見学参加させていただいている。

日曜日から土曜日まで丸々1週間、ロッジの会議室を会場に8時から18時ころまでみっちりプログラムが組まれている。

参加者は、コミュニティーヘルスワーカーとして活動する地域のボランティアさんたち。普段、クリニックからアウトリーチに行っている遠方コミュニティーで地域の保健活動を担ってくれているとてもとても大切な存在の方々。今回のワークショップには、12個のコミュニティーから34名のコミュニティーヘルスワーカーさんが参加している。

ワークショップが開催される7日間、彼らは街の中心のロッジに泊まり、食事も提供される。そして、ノートやペン、水、スナック、休憩時間のコーヒーや紅茶まで。

内容は、地域でコミュニティーヘルスワーカーさんたちが対応しなければならないマラリアや結核、HIVといった感染症対策から小児のファーストアセスメントなどについて。昨日はマラリア、今日は小児のアセスメントについてだった。マラリアについては、感染経路、媒介する蚊の特徴や生態、予防、検査の方法、治療方法と盛りだくさん。小児のアセスメントについては、アセスメントシートを用いてどのような項目を観察する必要があるか、また映像を用いて実際に呼吸数を数えたり、陥没呼吸のアセスメントをしたりととても実践的な内容だった。

インセンティブも内容も充実したこのワークショップは、グローバルファンドを中心に複数のドナーの支援のもと、ザンビア東部州の研修コーディネーターによりコーディネートされ、外部から講師を招き実施されているものらしい。

今回のワークショップで私が感心したことは

・モノを与える支援から、知識の普及という持続可能性を重視した支援のあり方にシフトしていること。

・外部ドナーからの援助を受けながらではあるものの、ザンビア人が知識普及の担い手になっていること。

・コミュニティーヘルスワーカーさんたちが意欲的に研修に参加しており、彼らのエンパワメントとプライマリーヘルスケアの担い手の育成が両立されていること。

・コミュニティーヘルスワーカーさんたちにアセスメント方法を指導することによって、適切な医療資源の配分、そしてユニバーサルヘルスカバレッジの実現が可能であり、そのための指導が実践的内容で行われていること。

参加者のみなさん、とても意欲的で、活発に手を挙げて意見を述べたり、質問をしたり。自分が得た知識を他のボランティアさんに共有するときの誇らしげな表情や立ち振る舞いから、コミュニティーヘルスワーカーとして社会貢献活動を通して、彼らが自尊心を高め、エンパワメントされていることを感じる。

そして、なんとこのワークショップ、

時間厳守!

開始時間が近づくと、自然と人が集まり、時間ぴったりに開始されるという場面を何度も見て、ここはアフリカだったよな?と疑ってしまうくらい。すばらしい!

こんな素晴らしいワークショップを見てしまうと、ますます自分の存在意義を見失ってしまけれど、この地域がザンビアにおけるモデル地域のようになったらいいなぁ、そのお手伝いができたらいいのかな~と最近は考えるようにしている。

今回の学びをコミュニティーヘルスワーカーさんたちはどのように地域で生かしていくんだろう。次にコミュニティーで会うのが楽しみだ。

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