ネガティブはネガティブなことじゃない!
息子はネガティブだ。
小学生低学年、すごい想像力でマイナス思考をあふれさせてくる。
例えば、ある日
学校に行くときノートを忘れた。
先生が白い紙を1枚くれたそうで、
帰宅後、紙に書いた授業の内容をノートに書き写す。
紙は捨てる…。
「僕は、もったいないことをしているのじゃないか?」
「何かバチがあたるんじゃないか??」
例えば、ある日
「朝、目が覚めたら、みんな死んでしまってるんじゃないか?」
例えば、ある日
「おもちゃが古くなってきて、いずれ捨てたりするけど、
モノにも命があって、ぼくは命を大事にできていないんじゃないか?」
とか。
「生きとし生けるもの、いずれは死ぬ」ということに恐怖を感じたのがきっかけで、そこから派生してありとあらゆるネガティブをぶつけてくる。
はじめはこちらもかなり心配した、いや、今でも心配なんだけど…
死を怖がる子供への対処法とか、ネガティブ思考をどう受けとめるか、
どうポジティブに変えていくか、どうやったら彼の苦しさを取り除けるのか。
ネットで調べたり、気持ちの切り替え方を一緒に考えたり、
こころの相談窓口のチャットで相談したり。
ネガティブはぶつけられると、受ける側もネガティブになってかなりツライ。
このままでは、一緒にウツになってしまいそう…。
けれど、色々調べていく中で
同じような経験者がいることで少し気持ちが楽になり、
息子とどう向き合えばいいのか、少し落ち着いて考えることができてきた。
まず、ネガティブを否定したり、むりやり抑えたりすることで
「自分はネガティブでダメなやつ…」と思ってしまうのは避けたかった。
かといって、ネガティブな考えをそのままにはしたくなくって。
そこで気づいたのが、
「ネガティブは悪いことじゃない!」
「こんなに色んなネガティブ思考が湧き出てくるなんて、
想像力が豊かな証拠!」
ということ。
いつも通り、夜おやすみを言って寝室のドアを閉めたあと、
息子がこっそり起きてきてネガティブなことを言い始める。
と、「そんなに色んなこと想像できるなんて、すごいことだよ!
想像力がすぐれてるってことだよ!」と声をかける。
あと、「朝起きたら、みんな死んでるかもって思っても、
朝起きたらみんな元気だよね。そしたら、『うおっしゃー!
みんな元気だー!うれしー!』って、言ってね。
夜、悲しい気持ちになった以上に、朝、うれしい気持ちになれるね!」
すると、私が言わなくても、息子が自分から、朝おきたら
「おっしゃー!みんな生きててうれしいー!」と言うようになってきた。
前向きな発言もでてきた。
「こんなに想像力があるなら、おもしろい漫画とかも描けるかな。」
「みんなが死ぬのがいやだから、長生きできる薬を研究する仕事につきたいな。」
ネガティブ思考をダメなものだと決めつけていたのは、私だったのだ。
息子が、そんなメンタルブロックを外してくれた。
まだまだ心配のほうが大きいけれど、これも成長の一過程と考えて、
彼のあふれでる想像力を受け止められるだけのうつわを
私も成長させなくてはいけない。
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