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モヤモヤを溜めないためのマインド作り-モヤモヤ対処編

ここでは、マインドフルネス・ヨガインストラクターとして、自分の気持ちとの付き合い方についての考察をお伝えします。

自分が抱えるモヤモヤの正体を探る、なぜなぜ分析についてご紹介します。
ストレスから解放されるための一助になれば幸いです。


なぜ「モヤモヤ」するのでしょうか

私たちがモヤモヤするときは、「XXであるべき」という理想に対して
現実は「なっていない」とギャップを感じる時に起こります。

ですが「XXであるべき」というのは、自分の思い込みであることが多いのです。

思い込みとは、なんでしょうか?

例えばこんなことです。

大人は子どもに優しくあるべき
上司は部下の手本であるべき
妻は安らげる存在であるべき

これらに違和感を覚える人も最近では増えてきましたが、頭では否定しつつも「こうあるべき」として行動しがちではないでしょうか。
これらは、大人・上司・妻という役割に対して、特定の行動を強要しています。
大人でなくても、また子供に対してでなくても、優しいほうがコミュニケーションは円滑に進むでしょう。
部下の前以外でも手本となる姿を見せてもいいですし、反対に上司が必ずしも部下の模範である必要もありません。

ではこちらはどうでしょうか。

  • 年末の振り返りと年初の目標設定をし損ねた

  • フォロアーが1.5万人突破できず悩んでいる

  • 自分の仕事はスピード感が足りない

目標に向かって行動し、内省していますね。

ですが、これは本当に自分が求めていることなのでしょうか。

自分から沸き起こった、こうしたい・こうなりたいという思いではなく、
”なんとなく”の思い込みである可能性が高いのです。

目標設定は、年末年始にしなくてもいいのではないでしょうか。
フォロワーが1.5万人いることは一体どんな意味があるのでしょうか。
スピード感は何のため、だれのために必要なのでしょうか。

なぜなぜ分析を行うことで、できなかった・できていない・もっとやらなきゃ、といった気持ちが、自分にとって何の意味があり、どんな影響をもたらしているかを突き止めることができます。

とある日を追ってみましょう

では、具体的なエピソードを使って、モヤモヤの正体を紐解くワークをしていきましょう。

例えば、こんな場面

日曜日の昼に目が覚めた。

お腹が空いたのでコンビニでマーボー丼とアイスを買った。天気がいい。
スマホでをマンガを読みながら食べていた。
その後寝落ちしたらしく、気が付いたら夕方だった。

先週は仕事が忙しかったし、仕方ないと思いつつ何となくインスタを開いた。
赤レンガでビールフェスを楽しんでいる友人、皇居でランニングしていた元同僚、子供の実験教室でボランティアでをした大学の後輩。

今日何もしていない自分にモヤモヤした。

なぜでしょうか?
もちろん、モヤモヤしない方もいると思いますが、この方はモヤモヤしています。

なぜなぜ分析で紐解いていきましょう。

方法はシンプルで、
なぜ?どうして?を4~5回繰り返します。

今日何もしていない自分にモヤモヤした。
➡なぜモヤモヤするのか?

と、言われてすぐには出てこないと思います。

理由が不明で、何となくそう思うからモヤモヤなんですもんね。

そこで、分解して考えていきます。
➡なぜ、自分は何もしていないと思うのか?

思い出に残ることを何もしていないから。

➡なぜ、思い出に残ることをしないといけないのか?

平日は仕事だし、休日を無駄にした。自分の時間を有意義に使うべきだった。

➡なぜ、休日を無駄にしたと思うのか?

思い出に残ることを何もしていないから。

ここで問いと答えがループすることもあると思います。

その場合は繰り返します。

➡なぜ、思い出に残ることをしないといけないのか?

自分の時間は有意義に使うべきだった。

なぜ、という問いではなく別の問いも活用します。

➡どんな時間なら、有意義なのか

友人たちがしていたようなこと。

➡友人たちがしていたことは、自分にとってやりたいことなのか

そうではないけど、楽しそうだし、投稿にいいねもついている。

➡好きなものを食べて、マンガを読むのはつまらないことなのか

そんなことはないが、怠けているように思える

➡なぜ、怠けてはいけなのか

みんな健康に気を使ったり、友達と繋がったり、社会貢献している。

それに、引きこもって運動もせずダラダラとしていたら、身体が鈍ってしまう。

だれにもいいねと言われないだろうし。

➡明日も今日のような過ごし方をするのか

明日からは仕事なので、そうはならない

➡友人のような過ごし方をしないのはなぜか

疲れていたし、誘われなかったし

➡疲れていた時に、身体を休めたのは無駄だったのか

そうでもない

と、ここまで問答を繰り返していると、

マンガ面白かったな。
寝落ちするくらい疲れていたな。

外出してたらもっとしんどかったかもな。

ま、こんな日もあっていいかな。

と思えるようになってくる方もいるでしょう。

このシナリオのように進むとは限りませんが、なんとなくモヤモヤするとき、
なぜモヤモヤするのか?ひたすら考えてみると、案外なんでもなかったりします。

また、別の視点でとらえたときに、
他の人から「いいね」と賛同を得られないとダメ、という思い込みがあることもわかります。

しかしながらこのなぜ?を繰り返して深堀していくのには、
ある程度の慣れが必要です。

例えば

なぜ、夜中までスマホ動画を見続けるパートナーにイライラするのか?と問いを立てたときに

何となくムカつく、と回答が出たとします。
続いて、ムカつくのはなぜか?と問いを立てますが、
なんとなく。とループすることもあるからです。

ですが、繰り返して行くと問いの立て方も変わってきます。

夜中以外で動画を見続けていたらどう思うか?
動画でなく読書ならいいのか?それはなぜか?

冒頭のモヤモヤを再考してみると、、

さて、話は冒頭に戻りますが、以下は思い込みであるかもしれないとお伝えしました。

  • 年末の振り返りと年初の目標設定をし損ねた

  • フォロアーが1.5万人突破できず悩んでいる

  • 自分の仕事はスピード感が足りない

なぜなぜ分析をかけると、、、
目標設定は年末年始ではなく、いつでも立てればいい、と思えるかもしれません。
周囲で年末年始にしている人が多いから、タイミングがずれたら「し損ねた」と思うんです。
あるいは、毎年目標を変える必要はないと思うかもしれません。
そもそも、目標自体必要としていないかもしれません。

フォロアーが1.5万人突破できず悩んでいる、というのも、
より多くのフォロワーを得ることで結局何がしたいのかを深堀すると
数が多いほうが他人より自分が支持されている証になる、という思いや
自分の発信を受け取る人が多いので、影響力の高い人になれる、という思いが背景にあるかもしれません。
影響力の高い人になって、どうしたいのか。
商売をしている人にとっては、顧客を増やすことができるかもしれませんね。

自分の仕事はスピード感が足りない、というのも、スピード感が必要と感じているのは誰なのか。
それが上司である場合、上司はなぜスピード感を求めてくるのか。
過去に上司が納期を前倒しでクライアントに納品したところ、次の受注につながったという成功体験が基になっているかもしれません。
ですが、すべての案件でスピード感が評価されるとは限らず、今の仕事にスピード感が必要なのか?と問いかけてみると、案外不要かもしれません。

「輝く女性」にモヤモヤしたこと

ちなみに私が、とある国際女性デーのセミナーで気になったことがありました。
登壇した女性代表が全員経営者か役員クラスの方で、社会で輝いている方々、という紹介のされ方でした。
もちろん、彼女たちは活き活きとしていてお話も面白かったのですが、
社会で輝くというのは、会社を創業したり、会社員として重責を担うことだけたったのでしょうか。

会社で重責を担っていなくても、また会社員でなくても、私たちは社会を構成する一人です。
会社以外の場で経験を積み、人生を楽しんでいる、という人が登壇してもいいのではと感じたのでした。
一般社員として、毎日決められた業務を丁寧に進めていき、休日は友人とカフェ巡りをしている人や、
育児で家から出ることは少ないけど、子どもの成長や関わってくれる人に日々感謝をしている人など。

社会で輝くということは、社会的・組織的な役割を高めたり、より多く稼ぐ力を持つことであり
「女性のキャリア」といいつつも、多くの男性が経験してきたのと同じことをしている人を、男性の目線で評価しているのかもしれません。

女性は、生い立ちや身体の都合や社会的役割によって、社会的・組織的な役割を高めたり、より多く稼ぐ力を持つことが難しい状況になります。
なので、自分は社会から置いて行かれている、とモヤモヤした気持ちになるという声を沢山聴いてきました。
一方で、社会的・組織的な役割を高めたり、より多く稼ぐ力を持つことができたとしても、出産や育児とトレードオフになっていると、別のモヤモヤを抱えることにもなります。

ですが、社会で輝くというのが、何も社会的・組織的な役割を高めたり、より多く稼ぐ力を持つことではないと気づくことで、~すべきという、自分を窮屈にする思いから解放されるかもしれません。

最後に

モヤモヤとした正体不明な感情を、
なぜ?といった問いで分解していくことで、明らかにすると、モヤモヤが消えていきます。

これは他人に「なぜ?」「なぜ?」と言ってしまうと尋問になってしまいますのでおすすめしませんが、、、自分自身にぜひ一度、試してみてください。

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