あやら

役者 東出昌大さんの出演作や舞台に関する文章をしたためています。非公式です。 過去のは…

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役者 東出昌大さんの出演作や舞台に関する文章をしたためています。非公式です。 過去のはてブロからの転記もあります。 noteはまじめな文章用、twitterは日常が中心です。

最近の記事

恵比寿映像祭2023 大木裕之《meta dramatic 劇的》ー東出昌大のファンという角度から

2023年3月16日、「恵比寿映像祭2023」へ伺い、 大木裕之氏の作品《meta dramatic 劇的》を鑑賞した。 かねてより私が"推し"ている東出昌大が映像に出演しているらしいと聞いたからである。 本稿では、「東出昌大」という角度から、そして「東出昌大のファン」という自らの眼差しから、所管を述べてみたいと思う。 演出装置としての東出 本作品の形態は、「シングルチャンネル・ヴィデオ・インスタレーション」であると説明されている。 インスタレーションとは、展示空間を含め

    • 映画「Winny」23/02/27 京都弁護士会主催試写会/トークショー・IT系関係者向け特別試写会によせて

      弁護士と技術者の共闘を描いた作品本作では、法律に疎い青年を取り巻く刑事裁判、そして警官によって暴かれた県警の不正という2つのストーリーが並行して進行する。 技術者の金子勇氏は、善良な市民として捜査に協力したつもりが、自らも不当捜査に嵌められてしまう。 それは私達一般市民にとっても他人事ではない。 トークショーに登壇された弁護士各位は、作中に描かれた裁判のリアリティを絶賛した。 そして、不正な取り調べに対する抵抗ならびに、弁護士の業務や頑張りについて強調された。 今日の技

      • 400字映画感想「とべない風船」

        作中人物は皆、それぞれの辛さを抱えている。 災害、病魔、教員のメンタルヘルス。 監督は当事者へ緻密な取材を行い、虚構ではないストーリーを紡ぎ出した。 搭乗人物それぞれの人生が作り込まれ、それらは明言されずとも、映画の端々に見え隠れしている。 丁寧な裏付けにより、舞台は架空の島であるにも関わらず、初見の人にとっても故郷のような懐かしさと温かさに満ちている。 東出の演じる漁師・憲二は、災害で妻子を失い、周囲に対して不愛想な態度を取るが、時には彼を取り巻く人々と温かな時間も送って

        • 2020/1/8 「スパイの妻」黒沢清監督 リモートトークショーに寄せて

          初出:2021/1/11 https://necorative.hatenablog.com/entry/2021/01/11/034150 2020年1月8日、大阪は十三の「第七芸能劇場」で、映画「スパイの妻」の上映と、黒沢清監督によるリモートトークショーが行われました。 21時半から22時半までZOOMの画面が劇場のスクリーンに投影され、黒沢監督と、進行の西尾孔志さんを中心として、様々なお話がなされました。 西尾さんは映画監督でおられ、プロと映画ファン双方の目線を合

        恵比寿映像祭2023 大木裕之《meta dramatic 劇的》ー東出昌大のファンという角度から

        • 映画「Winny」23/02/27 京都弁護士会主催試写会/トークショー・IT系関係者向け特別試写会によせて

        • 400字映画感想「とべない風船」

        • 2020/1/8 「スパイの妻」黒沢清監督 リモートトークショーに寄せて

          21/3/17 「BLUE/ブルー」試写会に寄せて

          ※初出:2021/3/25 原文は映画公開前の投稿であったため、一部内容に加筆修正を加えています。 https://necorative.hatenablog.com/entry/2021/03/25/200453 2021年3月17日、fan's voice様主催する「Blue/ブルー」の試写会に当選し、ご招待に預かりました。 スクリーンで見ることができてよかったと、大変納得できた作品でした。 クソッタレな青春本作のポスターにある煽り文句は、私に強烈な印象を与えました

          21/3/17 「BLUE/ブルー」試写会に寄せて

          400字ドラマ・映画感想文「コンフィデンスマンJP」

          初出: zoomトークショー「相田冬二、映画を語る」に参加した際、私が提出した課題感想文です。2020/10/10 ボクちゃんは、東出の長身や朴訥な話し方を贅沢に活用した役柄だ。 「何にだってなれる」というダー子のとおり、ボクちゃんも毎回様々な姿に変身してよく似合う。しかし、何にだってなれるが、何者でもない、そんな不思議さを持っている。 コンフィデンスマンの世界は不明瞭だ。 妙ちくりんな名前で呼び合って、お涙頂戴の過去も、涙ながらの恋心も、最後には玩具の銃に詰め込んで札束

          400字ドラマ・映画感想文「コンフィデンスマンJP」

          400字映画感想「草の響き」

          初出: zoomトークショー「相田冬二、映画を語る」に参加した際、私が提出した課題感想文です。 2021/10/22 「草の響き」は、恐ろしく残酷なほど精緻だ。 本作には心を病んだ当事者以外に、それを取り巻く人物も登場し、精緻に描かれる。 だから私は、手放しに本作を素晴らしいとらいえない。 寧ろ「恐ろしい」。 同じ苦しみを持つ鑑賞者が本作によって救われてほしいと、東出はインタビューや舞台挨拶で繰り返し語った。 救われてほしいと言われても、本作は決して「癒やし系」ではな

          400字映画感想「草の響き」

          400字映画感想「寝ても覚めても」

          初出: zoomトークショー「相田冬二、映画を語る」に参加した際、私が提出した課題感想文です。 2020/04/30 東出は一人二役を演じ、同じ顔の二者は対峙した。 穏やかな笑みを蓄える麦と、憎悪を露わにさせる亮平。 互いが互いのグロテスクさを際立たせる。 東出の内包する演技力が恐怖的なまでに表現された場面だ。 私は東出の怒りの演技が好きだ。 それまで平凡な善人だった亮平は、その瞬間、ひとりの人間へと厚みを増した。 東出は、その体躯と生まれ持った人当たりの良さ、その二

          400字映画感想「寝ても覚めても」

          400字映画感想「OVER DRIVE」

          初出: zoomトークショー「相田冬二、映画を語る」に参加した際、私が提出した課題感想文です。 2020/06 本作は104分のその先に、地平線が続いて見える作品だ。 チームは実在し、俳優たちとは別人の檜山兄弟は今日も活躍している。なそんな錯覚を与えるのはテレビ番組風の演出だけではない。 首都高を封鎖した架空のラリーをもリアルにさせたのは、俳優らの存在感だ。 真剣佑演じる直純は派手に振舞いながらも、不安定な心を抱え、痛々しい面持ちを見せる。完璧な人間ではない、その陰の演

          400字映画感想「OVER DRIVE」

          22/02/05 「悪魔と永遠」開演に寄せて

          ※初出:2022/2/6 https://necorative.hatenablog.com/entry/2022/02/06/002820 2022/2/5、下北沢 本多劇場この日、劇団東京夜光の上演する「悪魔と永遠」を観劇に、下北沢は本多劇場を訪れました。 東出昌大氏が出演する、約1年3ヶ月ぶりの舞台です。 コロナ禍が生活に忍び寄ってきてから丸2年、そして何度目になったかも忘れた「まん延防止等重点措置」が発令されて2週間。 舞台方も観客も、誰しもが不安だったとは

          22/02/05 「悪魔と永遠」開演に寄せて

          22/12/18 映画「天上の花」舞台挨拶によせて

          ※初出:2022/12/19 necorative.hatenablog.com 2022年12月18日、大阪・シネリーブル梅田で行われた映画「天上の花」舞台挨拶に伺い、2022年12月9日の公開から遅ればせながら、本作を初鑑賞しました。 「愛ゆえに男が女を殴る。」 これは、本作に対するコメントで、主演の東出昌大氏(以下敬称略)が一言目に述べた言葉です。 その言葉は現代の価値観からはとても許されるものではなく、大変ショッキングです。 そのコメントのために、当初私は作品に

          22/12/18 映画「天上の花」舞台挨拶によせて

          相田冬二、映画×俳優を語る。【第1回 東出昌大 】

          ※初出:2020/05/31 necorative.hatenablog.com *今回、本トークショーでMCを担当させて頂いた関係で、簡単な紹介記事を書かせて頂く運びとなりました* 第1回は、東出昌大 2020年4月30日、「ZOOM」を使った「相田冬二、映画×俳優を語る。」トークショーの第1回が昼・夜の2回に分けて開催されました。 題材に選ばれた俳優は、東出昌大氏です。 今回私は、観客であると同時に、MC進行役・ZOOMヘルプ担当を務めさせていただきました。兼ねてか

          相田冬二、映画×俳優を語る。【第1回 東出昌大 】