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俺の座右の銘に「読んでもらうのではない、読んでいただくのだ」というのがあります。ある作…
１２ ハルカの天国 僕ら三人は廊下の突き当たりまで行き、上へ向かうエレベーターを待った…
１１ ＤＪイエロウのディスコ・インフェルノ ベッドから立つとふらつき、少しの間、視界が…
１０ ドクター・ビイのコーニー・ハッチ 街は、雨のせいで霧に包まれているように見えた。…
９ ミスター・コシャリのキャニオン・ドゥ・シェ カザミは幾度か吠えた。さっきの扱いがど…
８ タカマのミロゴイ 白い壁に灰色の屋根という小屋の前に立った。壁は木でできていた。と…
７ フライのサグラダ・ファミリア 井戸の底に下りると、壁にランタンがいくつか灯っていて、そのうちのひとつを僕たちはとった。辺りを照らしてみる。足下は黒っぽい土で、木と石でできた頑丈そうな壁があり、通路がひとつあった。そこを行けということだろう。 「寒くない？」 「うん、寒い」僕は答えた。地下の空気はひんやりとして、湿っている。 「早く行こうぜ」 そういってランタンの光が届かないほど先に進む。僕は追いかけた。 カザミが何かにつまづいて転びかけた。なんだよ、と下を見る。
６ キミカのデルフォイ 地図の印の部分には、正式名称の他に通称も印刷されていた。ゴミ…
５ アラムのカオサンロード 髪の色や体格が違う、と思った。ここには外国人が多く、彼ら…
４ ミルイザのダマスカス 何か食おう、とカザミがいうので、そこらにある食堂を物色した…
３ カザミのギャラクシー・マカオ 音楽を聴くのは楽しい。 イズキさんの図書館から帰…
２ イズキのアレキサンドリア 僕の家付近の雑踏から離れたところ、歩いて十五分ほどの場…
１ ソラの５１２号室 窓の外、屋台街の喧噪と、そこを行くガラクタ屋が鳴らす笛の音が聞…
題 東九龍絶景（トンクーロンぜっけい） 目次 プロローグ １ ソラの５１２号室 ２ イズキのアレキサンドリア ３ カザミのギャラクシー・マカオ ４ ミルイザのダマスカス ５ アラムのカオサンロード ６ キミカのデルフォイ ７ フライのサグラダ・ファミリア ８ タカマのミロゴイ ９ コシャリのキャニオン・ドゥ・シェ １０ ドクター・ビイのコーニー・ハッチ １１ ＤＪイエロウのディスコ・インフェルノ １２ ハルカの天国 エピローグ プロ
