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2019年のはじまりに、2018年のことを思い返す。

平成の終わりの元日の夜、『ニッポンのジレンマ』というテレビ番組をたまたま見ていた。
司会の古市さんが「未来の話が多かったのが良かった」というようなことを発言していて、番組全体を通しての振る舞いも含め、案外と人間味のある人なのだな、と思った。(からの、彼のTwitterの真意が読めなくて困惑しているけれど。。汗)

2019年になった。しかし、相も変わらず筆が進まず、下書きにだけ、ネタがどんどんたまってゆく。マメに発信している方の行動を見ていると、これまたマメに情報をアップしている。総文字数は人それぞれであるけれど、Twitterくらいの気軽さがあれば…。自分の行動はなかなか変えられない…とも思うので、無理して行動を変えない、というのをまず本年の宣言とします(笑)

と言いながら、やっと動く元気が戻ってきた感じがしますので、次の目標に向かって邁進してゆきたいと思います!

今年は引き続き、地固めを粛々としつつ、もっと色んなことに挑戦できると良いなぁ。あとは、もう少し人との濃い繋がりを大切にしていきたい。(2018年 元旦の私)

どうやら2018年の元旦に立てた目標は上記の通り。目標は概ね達成出来ているのでは?と思えるような、ターニングポイントとなるような出来事がたくさんあった。とても大切な一年だったように思うので、丁寧に振り返りを記録しておこうと思います。長文駄文、あくまで個人の備忘録として、御覧いただく方にはご了承願えると幸いです。
(※なお見出しごとに分別はするものの、2018年の行動や気づきの全ては円環的な繋がりがとても強い年だったと思っています。)

おつとめ

転職だとか、部署異動だとか、大きく仕事の潮目が変わる以外で、自分の「仕事」に対する意識が変わることは、これまであまりなかったように思う。想いをうまく言語化できなくて、語彙力のなさを痛感したり、言葉にしないとわからないでしょ?と思っている反面、言葉にして主張することが格好悪いと思っている側面もある。特にこの傾向は、仕事になると顕著になるよう。

しかし昨年は、あまりにもスピーディーで、自分の立ち位置を考える隙を一瞬足りとも与えられないような、刺激的で本質的な問いに立ち向かいながら、アウトプットをせざるを得ない状況が多く、何はなくとも、人間として1up!したような気がしている。気だけかもしれないが…。主な出来事は以下の通り。

◆ ウェブディレクターとしての経験値
紆余曲折ありながらも、中規模のブランドサイトリニューアル案件を複数件担当。ほぼ独力でとりまわしたことにより、制作面でのスキルは少し向上した気が。(しかしもう、遠い昔のことのよう…。)
一方で、それらも対応後、紆余曲折があって、終わったり始まったりの激しい業界のことや、それらに対峙する自らのキャリアや振る舞いも、改めて考えさせられるキッカケに。

◆ 新しい分野への支援の経験
GW明けからスタートした、ある企業さんのオープンイノベーション支援。これが2018年を大きく変えるキッカケに。元来のウェブディレクターとしての業務をほぼ逸脱して(笑)、毎週のように噴出する課題を、素晴らしく優秀なチームメンバーの皆さんと、ひとつずつ、スピーディーかつ丁寧に乗り越えて来た。職域に捉われることなく、全員が柔軟に、その上で存分に専門性を生かした結果だと思う。こんな奇跡みたいなことが、仕事をする上で起こるんだ、と毎度大きな気づきと、皆さんへの尊敬の念を抱きながら過ごすことが出来た。
地域に根付いた仕事や、共創の文脈はいろんな呼ばれ方をしているし、なかなか簡単には語れない複雑系ですなぁ、と思いつつ、特にかわちさん @masa1639 のCo-Designのマガジンなどは大変参考にさせていただいている。

また、これは付加的な出来事だけれど、出張が増えたことでリモートやテレカンを駆使してのコミュニケーションスキルも体得した気がする。インフラ面の整備はまだまだだと思うことが多いものの、対面で話すべきこととそうでないことの判断軸が少し出来たかな。

◆ 「編集」への理解度の向上
基本的に自分の仕事はコンテンツを収めるための「ガワ」や「仕組み」づくりをキッカケにユーザーへ価値を提供することだと思っているのだけれど、それらを行う中で、現職の会社の最大のバリューである、「編集」というやつや「編集者」というやつの片鱗が少しだけ掴めてきた気がした。あれもこれも、優秀な同僚やパートナーの皆さんのおかげで、編集というのはまさに「編み上げる」ということなのだなぁ、とひしひしと感じる。と同時に、自分には出来ないことだなぁ、とも思う。

◆ 根本的な「はたらき」への価値観の変化
正直なところ、地域おこし系の文脈はどうもロジックが破綻していることが多い気がして、少し苦手な面もある。しかしながら、様々に活動をする中で、身を以て自分ゴトとして捉えられるようになった面もあり、リベラルに傾きすぎずに身の周りに少しでも笑顔が増えるようなことに関わっていきたい、と自らのマインドセットを変えられたのは良い影響だったかなと思う。
2018年の仕事の仕方を経て、一層、本質的なことや、世界を変えるのだ、という強い想いを持った人と働きたい、そしてそれがサスティナブルであって欲しいし、それを目指したい、という想いが募って仕方がない。(世界の大きさや場所は問わない。)

プライベートワーク

10月に、職場の有志数人と、グラフィックレコーディング(グラレコ)のチーム『 SHINSEN GRAFFIC MEDIUM 』(シンセン・グラフィック・ミディアム)を立ち上げた。

グラレコを知ったキッカケは2012年。とあるイベントでグラグリッドさんのグラレコを初めて見て「すごい!」と衝撃を受けた。「やってみたいっ…!」と思いながら4-5年が経過し、一向に動けていなかった自分が嘘のように、結成2ヶ月で、トータル3本の外部イベントでグラレコを行う事が出来た。(個人的なものを含めるともっとあるけれど。)切磋琢磨しながら高めあえる仲間がいるって最高のことだ!と心から思う。実績を公表出来ないイベントが多いのが残念で、業務時間中に行ったものもあるけれど、敢えてここは「プライベートワーク」と称しておきたい。

グラレコとは、ただのイラスト入りメモではなく、簡単に説明をするならば、その場で起こっていることをグラフィックの力を借りてライブで可視化していき、参加者ひいては参加できなかった方への共有をするための手法。会議や講演、カンファレンスから趣味の集いまで、その応用範囲は際限なく、可能性の宝庫だ、と毎度感じる。今後もうまくプロジェクトの推進に取り入れていき、ファシリテーションの一部として利用することを目標としていきたい。SHINSENGMへのお仕事のご依頼もお待ちしています!

なお、個人的に参加したクローズドイベントで、勝手に記録していたもので、公開OKをいただいたものを参考までに掲載しておきます。(元スポーツ業界、中の人なので、こういった形で貢献できることもあるのか…!と新たな気づきにもなった一件。)

課外活動

極めてお仕事に近い内容でありつつ、改めて、下記の @hiranotomokiさんのnoteを再読して、いま一度、大きな気づきをいただいた気がしている。日本での語り口で言うところのSocial Designが即ちSustainable Designと表され、デザインのプロは即ちDesign Thinking × Craftmanship を持ち「支援者」としてその場に存在する、というような点にとても共感するし、そう在りたい、と強く思う。

1. 青山学院大学 社会情報学部 ワークショップデザイナー育成プログラム(通称:WSD
2018年で、自身の考え方に最も大きな変化を与えるキッカケをくれたのがWSDだと思う。5月〜7月、3ヶ月という短い間だったけれど、理論と実践的を巧みに行ったり来たりしながら、人と人とのコミュニケーションの場を生み出すためのワークショップデザインの専門家としての姿勢をみっちりと叩き込んでくれた。実際に上述した業務の中でも、多いに学んだことを活かしてワークショップを実施できたことが自分の成功体験にも繋がったし、巷に溢れるワークショップに懐疑的だった意識に変化が生じ、あらかじめの設計と省察、多様な参加者との交流やワークショップの場づくりの尊さのようなものに真剣に向き合えるようになった。今後も、学んだことを存分に活かしながら、引き続き学びを止めずに活動をしていきたい。

2. 産業技術大学院大学 履修証明プログラム 人間中心デザイン(通称:HCD)
こちらは引き続き通学を継続中なのだけれど、HCD-Netの内容を中心とした、人間中心デザインについて学んでいる。定員枠にたまたまうまく滑り込んでの参加で、「人間中心デザイン」というものへの向き合い方に悩みながら、履修をさせていただいている。
昨今は「脱・人間中心デザイン」というようなことを耳にするようになったし、自分の業務自体がいわゆる(Webの)プロダクトデザインにおける「人間中心デザイン」的な手法を利用できる内容でなくなってきているのでは?という想いもあった。しかし、一度しっかりとHCDを体系的に学んでおくことは決してマイナスにはならない、という助言をいただいたため、受講を決めた。今年度はWSDの件も含めて、学びの一年だと感じる。
細かな手法はさておき、応用編がはじまり、基本的な考え方は学びつつ、手法に囚われ過ぎず、どう「より良い社会をつくる」ためのデザインとして実践していけるか、を常に考えていきたい。下記の藤さん @toto10s の考え方なんかは、恐れ多くはあるものの、なんとなく自分が言語化していきたいことに近い気はしている。そもそも欧州でもっと勉強したい気持ちだけは強いのだけれど、UXおよびサービスデザインの分野が、自分にとっては大変興味深いし、そのまま手法として使うことよりも「世界の見方」のようなものを生活や仕事に活かしていきたいと感じる。

昨年はざっくり分けて、二か所へ旅へ出ました。

1. 岐阜県郡上市
キッカケは上述した新しい仕事。まずは地域を知るべし、ということで参加した郡上カンパニーの共創ワークショップの説明会。興味本位で個人的に参加したワークショップだったけれど、してやられたり、という感じで。これも短い期間だけど言葉に出来ないくらい濃い時間を「それまで名前も知らなかった土地」郡上を夏の間に何度か訪れて過ごした。そこで出会った人たちと過ごした時間や交わした言葉、体感したことはかけがえがない体験だ。一部だけれど、その時の想いはinstagramにあげているので、美しい「清流の国」の写真とあわせてご覧いただければ幸いです。

なお、ワークショップを通じて知った、クルミドコーヒー・影山さんの本「ゆっくり、いそげ」は大切なことがたくさん書かれていて、今後もことあるごとに読み返したい。続編が出版され、そちらも「聖書かよっ!」という具合に、忘れてはいけない言葉が並んでいるので、give & give の精神を忘れずに生きたいと思う。

2. デンマーク
ゴールデンウィークに向かったのはデンマーク。旅に出る理由は数多あれど、ここ最近の自分の旅は、まるで社会見学のようだなぁ、と思うことがよくある。デンマークを選んだ理由はいくつかあったけれど、社会に取り入れられたデザインの文脈、の片鱗を知りたいと思ったから。
結果、デザインが社会に溶け込みまくってるため、これと言って体感することは出来なかったのだけれど、とにかく街が洗練されていて、過ごしやすかったです。(笑)

特にコペンハーゲンは「住みたいっ!」と思えるお気に入りの街に。サイズもコンパクトで、歩き回るにはもってこいの良い街。物価が異常に高いこと以外は…。憧れていたルイジアナ美術館やチボリ公園も堪能し、機縁でオーフスのKaospilotにお邪魔したりもして(授業ではないけど)。ついでに訪れたかったロースタリーにもたくさん行けてホクホク。さすがデザインの本場というだけあって、洗練されたカフェが山ほどあって、とにかくテンションが上がった。良いカフェのある街は、たいがいお気に入りの街になりがち。どこも居心地が良くて、最高の体験が出来る場所ばかりだったけど、特にお気に入りのロースタリーは以下の2つかな!

スウェーデンも電車ですぐで、行ってみたかったマルメという街にも足を運んだけれど、海を少し渡るだけで全然違う。ヨーロッパはそういうところがすごく実感できることが多くて、少し移動するだけで、言葉も違えば食べ物もまるで違う、みたいなのが不思議で面白い。
他にも、面白いことがたくさんあったので、忘れないうちに、この旅については改めて記録しておきたい。(できるかな…。)

そんなこんなで、公開まで結局二ヶ月もかかってしまって、何をしているのやら、という感じは否めない(もう新年度だぜ…)ですが、自分のペースで、本年もよろしくお願いいたします!

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