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握り寿司教室と手まり寿司の魅力について。

唐突に友人から寿司の握り方教室をしてほしいといわれた。
驚いた。
けど、その何倍も嬉しかった。

寿司を握るのは修行が必要で職人じゃないと作れ無い!
みたいな風潮があるけど、いいんですよ、気軽に寿司を握ってさ。
その敷居をふわっと超えてきてくれたのが嬉しすぎて二つ返事で了承した。

対象?お客さんは”亀は亀”という食材探究コミュニティのみなさん。
マニアックな食オタクの集まりなだけあって、みんなそれなりに料理ができる。

前にここで一緒にイベントをした裕美さんのコミュニティでね。
面白いんです。

・握り寿司教室&野草と雑草&日本酒の会

というイベント、良い会すぎませんかい。
どこをとっても俺の好きな物。

教える人としていったけど、これはもう参加者でも行きたいです。
ちなみに場所は神田酒家という日本酒シェアハウス。やっと行けた。また行かねば。

サクの魚をどうやって切るのか教えるところからはじめる。
白身の切りにくさ、昆布〆の硬さ、物によって厚さをかえる理由(歯応えや旨味)、小刃や切れ目、飾り包丁などなどを話しつつ切りつつ。

角度や包丁の使い方を話したりもね。

この日は再現性を大切に包丁は牛刀やペティナイフで。
体験として刺身包丁で刺身を引いてもらうのもやってみた。

で、シャリの合わせ方。
古米がいいとか、米酢と赤酢の使い訳とか、混ぜ方とか、そういう話しをしつつ。

そして握り方。
ネタをもって、ワサビをつけて、シャリをとって、空間をつくって、返して、形を整えて、、、みたいな感じでね。
その場でやってるから色んな角度で見せつつ出来るので伝えやすい。

なんでか謎にインスタライブで中継されてて、それがこの後の手鞠寿司に繋がるんです。

寿司はみなさんかなり良い具合にできてた。レベル高い。
正直想像以上。流石に料理好きだなぁと。

そりゃもちろんプロの物と比べたら別物ですよ、だけど自分でできるのいいでしょ。
自分好みにシャリやネタの量を変えれるし、なにより好きなだけ作って食べれる。

前半はみんなシャリがでかめだったな~

個性のでる握り一覧。切りつけも自分でやったと考えると相当レベル高くない?

・寿司を教えて学ぶ事の多さ

面白かったなぁ~~
みんな寿司の沼に少し深くハマってくれた実感がある。
自分で握ると更に美味いのさ!!

寿司を握った事で「これから寿司屋での楽しみが増えた!!」って言ってくれたの嬉しかったな~
そうよね、少しでも知ると見え方変わってくるよね、楽しいよね!!

寿司って難しそうなイメージあるけど、それっぽい形にするだけなら意外と簡単で、そこからの奥が深いんだ。
僕もまだまだまだまだだけど、本当に面白い料理だと思う。
知れば知るほど難しくて楽しくて美味しい。

そんなこんなでこの日は無事におわり。
面白かったなぁ~またやりたい。やりましょう。


・てまり寿司にしよう!!

で、さっきの寿司会で謎にインスタライブされてたのを見てた方から連絡がきて、ある人に寿司を教えて欲しいって言われたんだ。
妙な依頼で驚いたがとりあえず乗っかる。

数日後に会った。その一週間後に教えることが決まった。
そんなスピード感で?ってくらい早かった。


依頼は話すと長くなるけど、色んな国の人が集まるとこで日本人として料理を振る舞いたいという物。
確かに寿司は日本の文化として最高だろう。

が、大きな問題が3つ。
・依頼人が料理初心者であること。
・ごはん会をするのは日本ではなくヨーロッパだということ。
・お客さんは日本人ではなく世界の様々な国の人だということ。


で、色々悩んだ
寿司を握るのは難しいし、ヨーロッパで生食できる魚を手に入れるのは大変、それに世界だと生魚を食べる文化は意外と少なく抵抗感がある。

海苔も苦手な事が多いから巻物も大変だよなぁ~
カリフォルニアロール、、を初心者に教えるのは工程的に厳しいかな??

と、色々話して決まったのが手まり寿司。

これなら刺身意外でも作れるし、そんなに技術はいらないし、見た目も可愛いし、人を巻き込んで作れるし、様々な国の文化を活かせるのもいい。

よっしゃ、やってみますか~~


・アイデア出しは楽しいな~

サーモン、アボカド、生ハム、ローストビーフ、あたりは定番でいけそう。
あとは、手に入りそうな海老、カニカマ、焼いたパプリカもいいな。
卵、きのこ、鶏の照り焼き、ラディッシュ、かぶ、きゅうりなんかもいけそう。

んで味付けとアクセントも大事。
醤油とワサビという定番は意外と癖があるんでね。

オリーブ、アンチョビ、マスタード、辛子、柚子胡椒、レモン、塩、マヨネーズ、ディル、照り焼きソース、ねぎ、などなど。

アイデアは書き切れないほど出たが、初心者で作れるかという基準だとこれくらいかな。
そんな中から数時間で教えそうなのをいくつかやってみよ~

・当日は、

買い物から一緒に。
どこでどういうのを買うのか、美味しさの目安や、手まり寿司にする為の基準なんかも話しつつ買い物をする。
手まり寿司の大きさに合うような形の物を選ぶと後々楽になる。

具材はこれくらい。
焼きパプリカの漬け、アボカド、漬けまぐろ、サーモン、茹でえび。
エリンギの照り焼き、サーモンとアボカドのタルタル
ローストビーフ、生ハム、カニカマ。

ってところ。
薬味や味付けとしては
アンチョビ、帯状にして塩水漬けにしたキュウリ、ねぎ、マスタード、わさび、オリーブ、ディル、レモン、マヨネーズって感じ。

手に入りやすいだろうと思う物を中心に色々、食材も様々な人を対象にできるよう幅広く、野菜だけってのも大事よね~
パプリカ美味かったな。

シャリはちょっと甘めで柔らかめ。
時間が経っても美味しいように、米2合に米酢60、砂糖40、塩10の比率で会わせた寿司酢で。

炊き立てほやほやに速攻で合わせるのが大事。
そりゃあったら飯台で合わせて、お櫃で保存したいけどまぁ限度があるんで再現性優先で。

で、こんな感じで作る。
手につけてるのはエンボス加工のゴム手袋。米がくっつかなくて優秀だしなにより衛生的。

ラップにネタを起きシャリを適量のせてキュッと丸める、
味付けの具や香り彩り物を乗せたり巻いたりして完成。

1個1個作りつつ仕上げても良いし、ネタとシャリを丸めるのをまとめてやって、まとめてトッピングするのもアリ。
そこらはやりつつお好みで。

”玉子の握り寿司の海苔”的なポジションで使えたのがキュウリ。
ピーラーで長く帯状にして、塩水で漬けたもの。
海老やエリンギなど硬い具を安定させるための帯として、オリーブやディルなどのトッピングを固定するため、ほんのり味付けとして、彩りとして。
なかなか素晴らしい具材だ!!

・可愛いね手鞠~

で、こちらが料理初心者が数時間で作れるようになった手鞠寿司。
切りつけもほとんどやったし、このレベルになるのすごい。
正直期待以上。最初はどうなるかと思ったもん。笑

やりながら色々とアドバイスをした。

生ハムを上にのせるときはくしゃっとして盛ると洒落てるとか、海老とシャリをつけるためにアボカドを使うとか、味や彩りのバランスなんかも話した。

最初は僕と同じ組み合わせだったのに、気づいたらオリジナルを試していっててすごかった。
料理の成功体験を目の前で見ると嬉しいですね。

手まり寿司は料理の成功体験として最適な料理の1つだと思うな~
子供に料理を教える機会あったらやろう。

こっちは繋いでくれた方の作った手まり寿司。
性格がでますね。大きめでしっかり握り。
サイズが揃ってると綺麗よね~

で、実際に食べてみると味が薄め。
というのもそこを気にしてなかったみたい。
食べてみて分かることもたくさんある、だから料理は面白い!!!

・手まり寿司考あれやこれや

見本?と言うか僕の作ったのがコチラ。
自信作。

味のバランスを考えつつ。
彩りや盛り付けもしっかり工夫した。
やっぱしっかり美味しい物を食べて貰うのも大事だもんね。

・盛り付けの工夫

同じ色の物をなるたけ隣合わせない。
基本はサイズを揃えるが大小を作り全体のバランスをとる。
キュウリの帯の向きはなるたけ揃える。
キュウリや生ハムのような具の透け感は活かそう
ワサビなどを上から盛ることで彩りを
立体感と球体のバランスを大事に。
具を2種重ねるときはどちらも見えるように

って感じかな~
具材のバリエーションを考えるときは味や肉魚野菜などもだけど、色合いと形状もしっかり意識しましょうね。
海老とかカニカマの見栄えは素敵よ。

・お気に入りの組み合わせいくつか。

・カニカマ オリーブ マスタード
・生ハム アボカド オリーブ レモン
・焼きパプリカ 生ハム オリーブ
・ローストビーフ 照り焼きエリンギ ねぎ
・サーモンアボカドタルタル ディル マスタード
・海老 アボカド キュウリ アンチョビ マヨ ディル

他にもいいのはあったけど特に面白かったのはここらかな~

これまで寿司をするとしても江戸前のいわゆる握り寿司が中心で、他のをするとしても日本の郷土寿司だったから
西洋の物を組み込むのは新鮮だった。とっても。

サーモンにタマネギとマヨネーズが限度だった。
そもそもカニカマを寿司にするのは考えられなかった。
ローストビーフはありだけど、生ハムは酢飯に合わないと思ってた。

けどね、マヨネーズやアボカド、オリーブなどを上手く使うと酢飯に合わせれる。意外にも合う。
握り寿司はシンプルが美学みたいな風潮あるけど、西洋というか様々な人にウケて貰うには重ねるのアリ。
むしろ重ねよう。


確かにフレンチは掛け算だものね。そう思うと納得。
旨味とか脂分が大事。
肉料理ポジションとまでは言わないけど、それなりにしっかりしっかりした料理である必要がある。

で、香りも大事。
今回はハーブらしいのはディル、ねぎくらい。
だけどあるだけいい。あの青臭さは大事、時には分かりやすく味や香りを重ねるのも大事なのだ。
マヨを辛子マヨとか味噌マヨとかにしてアレンジするのも面白そうだ~

・手鞠寿司の可能性

正直、手まり寿司ってそんなに印象がなかった。
それなら握りにするわ、って感じだった。

巻き寿司やちらし寿司みたいに握り寿司とは別の魅力があれば別だが、正直握り寿司の下位互換的ポジションだと思ってた。
本当にすみません。

すげえんだよ、この料理。

握り寿司じゃ握れない物もかなりネタにできるし、具材のバリエーションも豊か、子供でも料理初心者でも作りやすい、1個が小さいから沢山食べる楽しさもある、生魚が苦手な人も楽しみやすいし、加熱したネタだけでも出来るから弁当とかにも良い。

ちょいと、これからは作っていこう。
特にパーティー系だったらいい、子供もいる食事会とかで作るのありじゃない?
寿司ネタをしっかり気合い入れたら楽しいよね~

それにね、手まり寿司なら西洋アレンジへの抵抗も少ないと思うんだ。
握り寿司を変わり種にするのはちょっと気が引けるけど、これならね。
生ハムとかオリーブとか、ローストビーフとか、ハーブ類も合う。
青カビのチーズとかをアクセントにするのも面白そうだな~、加熱ネタ縛りで御重に盛ってピクニックとかも楽しそう。

あ~~~やりたいアイデアが続々と増えますね。
おもしれえ料理だ。

まずは手まり寿司、それに慣れたら握り寿司。
気楽に寿司をこさえるのいいですよ。握ろうぜ!作ろうぜ!!お寿司!!


サカナっていいな~




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