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食い意地を原動力に大好きなパン屋へ旅をした。

「そうだ 長泉、行こう。」

なんてキャッチーな感じで行くとこかどうかは知らないけど、美味い物は旅をする原動力になる。
ミシュランガイドで三つ星レストランは”そのために旅行する価値がある”と定義されているようにね。

まぁミシュランのことを話すと長くなるので置いといて、今回はパン屋さんの話だ。
パンの為に数時間電車にのり、泊まりで旅をした話だ。

・出会い、別れ。

5年前、そのパン屋は伊豆から横浜に移転してきた。
伊豆ではかなりの人気店だったとの噂、どんなものかと行ってみた。

2回目に行った時の写真

衝撃だった。
「これはパン屋じゃない、ブーランジェリーだ!!」
横浜の端っこでフランスの風が吹いた、知らんけど。

それからというもの、良いことがある時、大事な時、誰かへの手土産、祝い事、何もなくても、かなり通った。

ミエルアマンドの香ばしさ、パンオフリュイの豪華さ、サンドの組み合わせの面白さとパンの旨さ、パンブリエの美しさとキメ細かさ、、、
どんどんハマっていった。

あの頃はパニーニサンドもあった。はず。

そして日常の祝いとして根付いてきたある夏の日

年末で閉めると言うショッキングなニュースが。
どうやら移転するそうだ、

長泉ってどこや?調べると沼津や三島の方。
う~~ん、気軽に行ける距離じゃねえな~~
とりあえず閉店までの半年、しっかり食べよう。そう思って通った。

が、想像通り、それからはかなりの行列。
閉店間近の12月なんて2時間近く並んだ。

けど美味しかったんだ~~~

・旅にでようぜベイベー!

それから1年半と少し、その間も頻繁に思い出していた。
あ~~アダチのパン食いて~~~!!って発作が頻繁に起きた。

1度だけあった催事は4時間待ちとかで流石に厳しくって行けなかったしさ。。。


そして数日前、唐突に旅にでる事にした。
目的はアダチ。だけどそれ以外にも行きたいとこは色々あったので、運にまかせることにした。
夜にレストランの予約が取れたら行こう、無理だったらパス。

で、取れたので行く。

沼津で海鮮と沼津ギョウザを食べ、三島でイタリアンを食べ、パンを大量に買って、〆にさわやかでハンバーグを食べて帰宅。
いい旅だった~
旅の話しは長くなるので省略。

長泉はじめまして。

朝、三島駅からアダチに向けてテクテク歩く。
大体3キロ、距離だけで言えば長泉なめり駅が近いかな?でもアタシャ~乗り換えとかよく分からなくて三島から歩く。

ラジオを聴きながらテクテク歩く。俺は歩くのが好きだ。
3キロくらいは苦にならない。

・夢にまで見たアダチ!!バンザイ!!

そして念願の、、お店。
もうウッキウキ。ここ数年で一番の笑顔かも。

前の店より少し広くなった、なにより行列が無い。
長居した訳じゃないから分からないけど、平日の午前でもしっかりお客さんは入り続けてて、なんというか丁度良い混み具合な気がするな~


到着ギリギリまでなにを買うかを考えていたが、新作も増えてて迷う~~
結局14点買いました。合計約7000円弱。

店員さんに「センター南の頃に通って忘れられなくてきました!」と伝えれられてよかった。ありがとうございます。

マスクしててよかった、きっとニヤニヤしすぎてたと思う。

ウルフルズを口ずさんでスキップしながら少し歩く。イエーイ!君に会えてよかった~~!

この橋の上がいいかな。ベンチもあるし。
で黄瀬川を見ながら鴨の生ハムと青リンゴのサンドを。

深呼吸してかぶりつく。
トリコ(漫画)ででてくるような「いただきます」をした。

あぁこれだ、久し振りにこの味だ。
感動、感激、涙とガッツポーズがでる、

ベイビーアイラブユーだぜ!!

鴨のハムは味と旨味がしっかり、青リンゴの青い香りと甘味、くるみの歯応えと香ばしさ、少しのソースの酸味とレタス、、
そしてなによりそれらに負けない旨いパン!!

幸せな味なんだ~~
塩梅が絶妙すぎるんです。
あぁ幸せ。どこをとっても美味い!

ついでにさわやかでハンバーグを食べて帰宅。なるほど~

・ここでメンバー紹介をしようと思います。

家についた瞬間に雨が降ってきた。
お天道様もパンが濡れるのをギリギリで防いでくれたんやな~

ハードパンが多いのと、具がギッシリ詰まったパンオフリュイをふたつ買ったからかな、パンとは思えない重さでした。
柔らかいパンもいるので丁寧に運ばないといけないし大変ね~
苦じゃ無いけど。

はい!集合写真!!
相変わらず造形が美しい。

造形美がすごいのと自然の美味しそうなシズル感がすごいのと、いいですよね。

・長細いパンの紹介

バゲット、フリュート、フィセル。、、太さや基準が明確にある。
うどん、冷や麦、素麺、みたいな感じかな。

今回はフリュート4本、バゲット1本、フィセル2本だ。

フリュート ミエルアマンド

名前の通りミエル(蜂蜜)とアマンド(アーモンド)がはいったフリュート。
細くて硬めのパンにコリコリのアーモンドの香ばしさ、噛むほど染み出る蜂蜜の甘さ。
ミエルとアマンドの攻撃力というか力は強いのに生地がしっかり美味いのでバランスを保っている。

これこれ、この味を求めてわざわざ来たんだ~
アダチでどころか世界で一番好きなパンかもしれない。
3本買って1本は食べて、あと2本は切ってぴっちりラップで冷凍。
幸せの冷凍保存。うへへへ~

バゲット(左)
フリュート(右)

ここのバゲットはバゲットのために小麦粉というか、最高峰のフランス小麦粉VIRONを100%使用。
どっひゃー!
アダチはフランスの味をいかに日本で表すかと言うところに重きを置いてるのでね、うまいんす。そのままでガシガシ食べてどんどん粉の旨味と甘味がでてくる。

フリュート、アダチで初めて見た子。
小麦粉とライ麦粉を合わせた少し茶色の酸味と旨味の強い先の尖ったハードパン。
味としてはカンパーニュとバゲットの間というか、いいとこ取りって感じ。
コレ好きだ~~もっと買えばよかった~~!!

ブラックオリーブとラルドンのフィセル(左)
グリーンオリーブとアンチョビとグリュイエールのフィセル(右)

ラルドンは生ベーコン、スモーキーでジューシーで旨味が濃い。
グリーンオリーブの豊潤な香りと甘味と合わさって美味い、こりゃ赤ワインですな~

グリュイエールはチーズ、フォンデュやラクレットなんかに使うアレです。まったり系。
これにアンチョビとグリーンオリーブ、そりゃ合うわ!!
グリーンオリーブ特有の青っぽい香りとアンチョビの旨味、白ワインです。ミネラル多めのが合う。
なんてこった。この2本でワインが進みに進むぞ。

・丸やサンドや食パンの紹介

パンブリエ(手前)

圧倒的な美しさパンブリエ。
我が家では造形美という愛称で呼んでました。納得でしょ。

手でちぎると中はふわっふわのほわほわ。柔らかくて口溶けがよくて粉の甘味がいっぱいに広がる。
上品で上質な絹のようなパン、めちゃ美味いが食べ慣れたらあごの筋肉が無くなるな~と思う。御馳走のパン。

ブール ロマラン(右奥)
ジャンボンブール(手前)

ロマラン(ローズマリー)のブール(丸パン)です。
全粒粉やライ麦粉が混ざったもっちり系で昔ながらの味に、たっぷりのローズマリーが香る。
田舎っぽくてちょっと酸味があって、トマト煮込みにめっちゃ合います。
俺はこういうの好きだ!!大好き!!

ジャンボンブール

ジャンボンブールは自家製の豚ももハムとバターのサンド。
大好きな沖縄のパン屋”宗像堂”で食べたのがとんでもなく美味くてアダチのも食べるしかない!!とはじめて買ってみた。

が、ここのはまた別物。
なんとエメンタールチーズがはいってる!
よくアニメなんかで見る穴の開いたチーズで、濃い味と香りでけっこう強烈。
でもパンもハムもバターも強いので良いバランス。これも美味いな~

パンドミ

パンドミのミは中身の身。皮が薄くて中身が多い食パン。
アダチのパンドミは耳が薄く柔らかくふっくらきめ細やか、口溶けも良い。
牛乳の甘さと粉の甘さがやさしく幸せ。

死ぬ前にパンを1種食べていいとなったらミエルアマンドがいいけど、そんな状態だとハードパンは厳しいと思うからこのパンドミがいい!!

アダチのパンは丁寧に網で焼きたい

買った日にそのまま食べるのももちろん美味いけど、これをさっと焼いてバター塗って食うのも美味いんだ~

パンオフリュイ

これはアダチの名物。フリュイ。
様々なドライフルーツとナッツがたっぷり、というかパンとしての粉は本当に最低限。繋ぎかな?ってレベル。

イチジク、レーズン、カレンツ、くるみ、カボチャの種、、どこを食べてもぎっしりで濃厚。
歯応え的にはパンってより羊羹とかに近い。
でも底の方で生地が香ばしく焦げてるのが最高に美味い。
薄く切ってチビチビ食べるのはまさに羊羹、合わせるのはコーヒーだけど、それも最高。

あぁどれも最高、こんな紹介じゃ足りない。
僕が買ったのなんて1,2割くらいですからね。
サンドもたっぷりあるし、他のパンも焼き菓子もあるし、ハンバーガーもあるもの。
今は無いかもだけどケーキも惣菜も美味いんだぜ~


・アダチを中心にした晩ご飯

パン達をお迎えするにあたって食事は大事。
ここで干物と味噌汁って訳にはいかない。
パンだけでも美味いけど料理と合わせることで美味くなる物も多いじゃ無いの。

・この日の食卓
アダチのパンたくさん
トリッパと手羽中のトマト煮
キャロットラペ
新タマネギのサラダ
きのこのスープ

メインはトリッパ煮込み、細かく刻んだ野菜類とトマトでクツクツと炊いた。
野菜の甘さとほんのり唐辛子の辛さ、ベースはサッパリでチーズで濃厚に。
ひよこ豆をいれたのが好きだ。

家族があまり内臓類に慣れてないのでトリッパ半分と手羽中半分で。

この癖とコラーゲン感がたまらなく好きだ!
更にコレとな、ブールロマラン(ローズマリーのパン)と合わせるのヤバい。相性抜群!!最高だ!


他のパン達も最高。
久し振りのバゲットも美味いし、フィセルはワインが欲しくなるけど新タマネギサラダとの相性も良い。
デザートに食べるパンオフリュイも最高だ。

・二日目アダチと冷凍保存

二日目の昼はこんな感じで。

焼いて食べるのもうまいんよ~
カリッとサクッと焼いてちょっと良いバターを塗る。
あぁ幸せ。

サラダに載ってる魚はオイルサーディンじゃなくって胡麻漬けという千葉の郷土料理。
イワシ酢漬けに黒ゴマが和えてある。
これがね~滋味系のパンに合うんよ~~
カンパーニュ系の酸味と合わせると最高。美味いわ~~

・幸せの冷凍保存

二日目以降も食べた。
特に柔らかい系は食べきって、ハードパンは切ってからラップして冷凍。
なるたけ劣化しないようにピッチリ包んだけど、すぐに食べ切っちゃう気もする。

パンオフリュイは薄く切ってタッパーにいれ数日かけてチビチビやりました。
食べる度に幸せになれる。

冷凍のままサッと濡らしてトースターで焼き、バターをたっぷりつける。
フリュートうめえええええ

・おしまい。

美味しかった、本当に美味しかった。まだまだ冷凍保存してるの幸せがすぎる。
行こうと決めたら意外とサクッと行けることを実感したのでまた行こう。

けど人気になりすぎないで欲しいな~
行列は大変よ、きっと。

沼津では冷凍のシーラカンスにも会えたし、美味しい料理も色々食べれたから良かった。
総じて良い旅だった。



シアワセ

すんばらしいフォーク。これぞ現代のフォークだなぁ~

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