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物の捉え方について

ふと、友達の話を聞いているときに気づいた。

話の内容の中に数字が入っていた場合、わたしはそれを理解するときに一度頭に数字の形を浮かべないと理解できない。


「なな」なら 7
「よんじゅうろく」なら 46


という形を思い浮かべてやっと なな が 7、よんじゅうろく が46であることを理解できる。


それを思い浮かべるときは話している人の顔が見れない。(空を見ていたり他の静止物をみていたりする。)

そして他の人にはその様子が無いような気がした。


それに気づいたときにとても不思議でどういうことだろうとおもって検索を駆使した結果、ひとつの本にたどり着く。


『天才と発達障害
〈映像思考のガウディと相貌失認のルイス・キャロル〉』
岡南 著

この本は、タイトルに発達障害と書いてあるがどちらかというと人の性質の話を中心に書かれている。


人が物を理解するとき、視覚と聴覚のイメージで理解するが、人によってその偏りがあり、その偏りが顕著になるとそれが障害になっている場合があるということ。


視覚優位と聴覚優位と大きく分かれているが、その違いについてこういう簡単なテストがあった。



赤ちゃんが産まれた場面の想像をしてみてください。


このときに、抱きかかえられる小さいからだをや赤いほっぺたを想像した場合は視覚優位。

オギャーと泣く赤ちゃんの泣き声を想像した場合は聴覚優位。




これは、どのように物事を想像するかということだけではなく、理解や記憶の仕方がそもそも関係している。



それぞれ、外部情報を得るときにその情報の形式によって理解の手順が異なる。

言葉を音で聞いたとき、聴覚優位であれば音でそのまま理解する。それに対して視覚優位の場合、音を形や言語に変換してから理解する。
また、この変換が瞬時に行える人とそれに時間がかかってしまう人がいる。
理解への変換が遅かったり、またそれがうまく変換できない為に人の話についていけなくなって人の話を理解できないという障害が起きる場合がある。
またそのときに、人の顔が見れなくなる。


では音を聞いたときではなく物を見たときはどうか。
例えば、人の顔を見た場合はどうだろう。視覚優位の場合、そのまま人の顔を理解できる。
聴覚優位の場合はどうだろう。聴覚優位の場合はその顔をそのまま理解できないので人の顔が判別できない。顔を音に変換するのは厳しい。


これが文字の場合はどうなるか。
文字を音に変換することで聴覚優位者は文字を理解できるし、映像に変換することで視覚優位者は文字を理解できる。

ここでもうひとつの認知の方法にも気づく。文字を文字としてそのまま理解する、ということもありえるのだ。


これらの認知の特徴はあるなしではなくバランスの問題であって、どちらと決められるものではない。稀に極端に偏った人がいる。


また、元々の特徴として得意不得意はあるとして、その能力を意識して自分の得意な能力に意識的に近づけることで、認識を強めることも可能かと思われる。

例えば音楽を聴くことは聴覚優位の人が得意なことで、視覚優位の人は苦手な分野ではある。でもそのときに音を聴くだけではなく、どういう楽器が鳴っているのか、どういう歌詞を歌っているのか等、視覚的な理解をすることで、気づかなかった音を認識できたりもするのではないか。

また、認知特性は生まれもったものと言われることが多いが、それにもやや疑問を感じる。

人は3歳くらいの間に汗をよくかく環境だったかそうでないかで汗腺の機能が全くかわるという研究結果があるらしい。
認知特性も、すべてとは言わないがうまれてから数年の間の考えるという意識がうまれる過程での環境が大きく影響するのではないのかということを思う。(これは完全にわたしの予感でしかない。)



わたしは小学生の頃、授業で教科書を音読するということに違和感があった。なぜそんなにまわりくどいことをするのか。声に出すことはその内容への理解とは全く別のものだったからだ。


また話は変わるけれど、夢に音があるのかどうかが気になって一度ツイッターでアンケートをとったことがある。

いかんせんフォロワーが多いわけではないので母数が少ないけれど、夢に音が聞こえる人は多いようだった。偏りがある場合は聞こえないようだ。
わたしは夢で音は聞こえません。
聴覚優位ぶっちぎりの人は夢はどうみえてるのかなぁ。わたしのまわりに聴覚優位にふりきっているひとがいないのでもしこれ見た中でそういう人がいたらぜひ教えてください。


落とし所がわからずにとりあえず時系列で書こうと思って書き始めたらとっちらかった文章になってしまった。



この分野に関してわたしが見て面白かったやつをすべて載せておきます。どれもとても興味深いので興味ある方はぜひ。

『天才と発達障害 視覚思考のガウディと相貌失認のルイス・キャロル』岡南著

視覚優位と聴覚優位についてガウディとルイスキャロルの例に沿って書かれています。著者が視覚寄りなので視覚優位よりの文章が載っています。

文字列表現の視覚的側面について
https://junkato.jp/ja/blog/2013/07/19/visuality-of-text/

すこし方向がちがうけれど、視覚認知と文字との関わりのヒントになりそうなまとめ。



テンプル・グランディンによるTED
「世界はあらゆる頭脳を必要としている」

https://www.ted.com/talks/temple_grandin_the_world_needs_all_kinds_of_minds/up-next?language=ja

自閉症の例に沿った物の捉え方について。教育の仕方についても。



頭の中のアレクサンドリア大図書館
http://decinormal.com/2015/09/30/alexandria_library/

頭の中でどのように考えてるかということのまとめ。様々な人の実感が寄せられているものがまとめてあって、ひとりひとりぜんぜん違ってめちゃくちゃ面白いです。



#コラム #散文 #考察 #発達障害 #思考 #考え方


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