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鑑賞ログ「エゴイスト」

230214
最初にニュースを確認した時から観ると決めていました!
予告が色気ムンムンだし、エモエモだし。なんだか良さそうじゃないか。

雑誌編集者の浩輔(鈴木亮平)はゲイ仲間の紹介で、パーソナルトレーナーとして龍太(宮沢氷魚)に出会う。すぐに打ち解けた二人はカップルに。時には既に編集者としてきちんとした立場にある浩輔が、病気がちな母親を支える龍太を応援するという形で金銭的な援助をすることもある。余裕のある浩輔と美しく若い龍太。二人の幸せな時間はこのまま続くかに思えたが…という話。

鈴木亮平と宮沢氷魚がイチャイチャするだけの作品かと思いきや、ガッツリヒューマンドラマ。ちょっと泣いちゃった。

まず描かれるのは、自己解放としての都会での生活。鎧としてファッションがあるという主人公の気持ちは痛いほど分かるな。田舎って本当に異分子を許さないもんねぇ。普通を盾に人を傷つける人が多いことにびっくりするもん。田舎で悩んでる10代は、マジで一回都会に出た方がいい。なんだか周りから浮いてる気がするとか、誰とも話が合わないとかでもいい。周りがみんなK -POPが好きで、歌謡曲好きの自分が浮いてるとかでもいい。そのまま都会にいても、田舎に戻っても人生長いんだからさ。10代の頃の自分に言ってあげたい。ま、言ってくれた大人がいたから今の私があるんだろうけど。

真実は誰にもわからないけれど、それが真実だと思うなら、それでいいじゃない。

よく、人のことを批評する人っているけれど、私はその感覚がよくわからない。”あの人”はああいう人だとか、”あの人”ならこう考えてるね、とか。それってもしかしたら正しいのかもしれないけれど、その人の人生の中で出会ったりした人との類似と照らし合わせて傾向で批評しているってことで、その人が分析した”あの人”は、”あの人の一部”でしかなくて、その一部より”その他のあの人”方が大きかったらどうするんだ、とか思っちゃうんだよね。「”あの人”、こう思ってるのかもしれないね」という表現なら腑に落ちるんだけれど。
とは言え、誰も他人の心を見ることはできないし、確信を得ることもできない。でも見えないものを真実だと信じる心が大切、ということなんだろうな。疑い続けたら、自分が寂しいもんね。
このタイトルの意味はそういうことなのかも。

ストーリーがガラッと変わる瞬間のフラグが立ちすぎて怖すぎる。逆に言えばあの、ゾッとする、その先には行きたくないけれど行かざるを得ない感じってとても映画的とも言えるんだと思うけれど。しかし宮沢氷魚が美しいねぇ。20代半ば過ぎてあの透明感の男子って反則な気がする。そりゃトレーニングにかこつけて、囲いたくなるよな。そして阿川佐和子がいい。彼女にこの役をされてしまったら、本職はちょっと困っちゃうだろうなぁ。全体的にエモエモの作品なんだけれど、阿川佐和子で泣いたな。

ちなみにだけれど、最初の方で鈴木亮平が来てたシャツ、ちょっと小さくなかった?ファッション誌の編集者役なのに、ちょっと違和感感じちゃった。

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