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かわいい娘の話をします

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娘のかわいい日常をお届けします。日めくりカレンダーの絵柄のように、くるくる変わる子どもの世界を、少しでも書き留めておけたら。
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#毎日更新

もう泣かないんだろうか

節目でもない、ふつうの日常のなかに、子どもの成長をみつけたりする。今日はそんな記録。 * 娘が通う小学校は、親の送り迎えが一般的だ。我が家からは車で移動する距離のため、朝と夕方、小学校へとむかう。 在宅仕事をお迎え時間ギリギリの14時53分までしがみついて、車のキーをつかんでエンジンをかける。自宅から学校までは、5分ちょっと。ただ向かうだけなら、余裕で間に合う時間だ。 けれども、車で学校に乗り付ける親は、私一人ではない(普通のこと)。学校周りの駐車場はすべて埋まってる

お腹のうえの18キロ

「ねえ、お腹のうえにのっていい?」 寝るまえ、娘にそう聞かれるようになって、どれくらいの月日が経ったでしょう。あれは、娘が水ぼうそうにかかった直後だから、たぶんもう1か月にもなる。 身長111センチ、体重18キロちょっと。小柄で細身。しかしながら、立派に手足がにゅんと伸びた6歳児は、0歳の赤子とも、2~3歳の幼児とも明らかに違う。 仰向けに寝転がった私のお腹の上に彼女がのると、「うふふ」というほほえましい寝かしつけの雰囲気ではなく、思わずその重さに「うえっ」とみぞおちの

知らない不安と、ピアスの穴

「ねえお母さん、お耳をパッチンするやつってさ……」 数日前のこと。さあ寝るぞという段階で、ベッドに入った娘が口をひらいた。なんだか少し不安げに、未知のものを尋ねる表情で、布団にもぐりながら私を見上げている。 ああ、ピアスのことをいっているのね。 最小限の単語で、情報が伝わるのが家族のふしぎだ。 「ピアスあけたいの?」 尋ねると、娘はちょっと泣きそうな感じで「う~ん……」と歯切れのわるい返事をした。 たぶん、興味はあるけれど、怖いのだろうなと思った。 住んでいるニ

いっしょにスーパーマーケット

子どもと一緒のスーパーは、ちょっとした戦場だ。 娘は5歳10か月。乳児の頃とくらべれば、たいへん「イージーモード」だが、カートをぐいんと押したり、あれ買ってこれ買ってと横入りしてきたり、わりと気をつかう。 その点、夫とふたりの買い物は楽だ。夫がたまに平日休みの日は、近所のスーパーマーケットへ行く。面倒な買い出しが、ちょっとした楽しみでさえある。 ずらっと並ぶヨーグルトを前にして、どのフレーバーがいいか相談する。 「やっぱりイチゴがいいかな」「娘ちゃんはこっちが好きじゃ

あんまりにも楽しそうに雨粒をのむものだから

ニュージーランド人は、傘をささない。なんて、断言すると怒られそうだけれど、実際に傘をささない人が多い。 車社会と、街にはアーケードが多いこと、天気が変わりやすいのも関係していると思う。 その日は、朝からぽつぽつと雨だった。娘を学校に送っていくため、車に乗り込む。学校に到着したら、雨足は、と、と、と、と大きな粒に変わっている。 あらま、と思いコートのフードをかぶる。こうしたとき、アウトドア用のはっ水効果の高いアウターは便利だ。車からおりる娘にも、フードをかぶるようにいった