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2018年10月の記事一覧

『SUITS/スーツ』日本版を見て、日本のドラマが20年以上前から何ら変わっていないことに驚愕した件

『SUITS/スーツ』日本版を見て、日本のドラマが20年以上前から何ら変わっていないことに驚愕した件

by 輪津 直美

今回は相当辛口なので、気分を害する人もいるかもしれない。はじめに謝っときます。どうもすみません。あと、アメリカ版「スーツ」のことはほとんど書いていませんがあしからず。

さて、この「スーツ」、言わずと知れた米国の大ヒットドラマではあるが、私が見始めたきっかけは、スタンフォード大学のウィリアム・ヴァンス先生が、英語学習教材として推奨していたからだった。

ところが、Netfli

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『マニアック』 キャリー・フクナガ監督が不条理を華麗に映像化

『マニアック』 キャリー・フクナガ監督が不条理を華麗に映像化

by 輪津 直美

The New York Timesで、キャリー・フクナガ監督の特集をしているのを読んで、このドラマを知った。恥ずかしながら、私はそれまでフクナガ監督のことを全く知らなかった。だから、彼が007シリーズの最新作で米国人として初めてメガホンを取ることも、役者顔負けのイケメンであることも、かつてプロのスノーボーダーだったことも、お父さんが日系アメリカ人であることもこの記事をきっかけ

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『マインドハンター』 同じ動機を抱えていても殺人を実行しない人はいる(by キミシマフミタカ)

『マインドハンター』 同じ動機を抱えていても殺人を実行しない人はいる(by キミシマフミタカ)

by キミシマフミタカ

かつて、殺人現場をよく歩いた。雑誌の記者として、殺人事件の記事を書くためだ。裁判所の傍聴席で、殺人犯たちの横顔を見て、その発言を何度も聞いた。起訴状を読み込み、弁護士の反論も聞いて、関係者の話を聞いて集める。そこで何度も考えたことがある。人間の中に、殺人者とそうでないものを分ける境界線はどこにあるのか?

殺人者を異常者である、と片付けることはたやすい。このドラマにも登場

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『メンタリスト』 殺人鬼に妻と娘を殺されたパトリック・ジェーンの幸福

『メンタリスト』 殺人鬼に妻と娘を殺されたパトリック・ジェーンの幸福

by キミシマフミタカ

パトリック・ジェーンになりたいと思う。出自は、巡回サーカス団。サーカス団仲間の娘と結婚して女の子が生まれるが、連続殺人鬼“レッド・ジョン”に愛妻と娘を殺されてしまう。その過去はとても悲しいが、物語はその後からスタートする。これは彼の“レッド・ジョン”に対する復讐劇であり、また復讐の後も続く人生を描く151話の物語である。

メンタリストという名の通り、ジェーンは人の心理を

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『グッドガールズ:崖っぷちの女たち』 不倫された主婦がギャングになって失ったもの

『グッドガールズ:崖っぷちの女たち』 不倫された主婦がギャングになって失ったもの

by キミシマフミタカ

「ブレイキング・バッド」主婦版と言えばいいのだろうか。崖っぷちに追い込まれた主婦3人が、その状況から抜け出すため、決死の覚悟でスーパーを強盗する。でもそのお金(予想外に多かった)はギャングの裏金で、それをきかっけに平凡な主婦たちが、ギャングと組んで悪事(マネーロンダリング)に手を染めはじめる。

4人の子供を持つ主人公のベスは、中古屋を営む夫に貯金してきたお金を使い込まれ

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『ピーキー・ブラインダーズ シーズン4』トム・ハーディー以外に見る価値がなくなった

『ピーキー・ブラインダーズ シーズン4』トム・ハーディー以外に見る価値がなくなった

by 輪津 直美

シーズン3のあとにナルコスを見て衝撃を受けたため、なんとなく4を見るのが億劫になっていた。でもやっぱり気になって、全6話をほぼイッキ見した。

やはり、なんだかんだ言ってヒットドラマだけあってそこそこよくできている。脚本は良く考えられているし、音楽や映像もおしゃれ。6話という短さも良かった。そして今回の話はニューヨークのイタリアンマフィアとの抗争が主軸となっており、マフィアのド

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