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本よみ日記19

4.5水

朝から息子の友達がくる日。二人のウキウキが伝わってきて和む。

ささっと片づけ、本をひらくも、ドアのない隣りの部屋が気になる。息子はいま発音の練習に通っているので、ちゃんと会話ができているか気になってしまった。キャッキャしていて大丈夫そうだった。

先日から読み始めた『声めぐり』は上滑りしてしまうので、片岡義男さん『窓の外を見てください』を読む。安定の珈琲と美人に加え、今回は小説がどのようにしてできていくのかという、過程が描かれていて面白く読んだ。


「良く出来た珈琲と二十七歳の美人か」
と感慨を込めて言った夏木は、日高を見た。そして、
「物語なんて、いくらでもあるね」
と言った。

…物語は、無理して探さなくても、ふと見たところにあるんだよ。そこでは時間が動いてるからね。その時間のなかに、展開があるんだ」

『窓の外を見てください』


ひとの日記に惹かれるのは、同じ日に誰かはこんな生活をしていたのかと知れるところ。誰かの日常は、そのままで物語なのだった。もう物語だらけなのに気づく。

4.6木

春休み最後の日、息子の髪を刈る。ルンバさんが詰まる。

4.7金

始業式だけなので、あっという間に終わる。夫が息子を恐竜展に連れていってくれた。そのあいだに器屋をのぞき、ドイツパン屋で久しぶりにランチを食べる。飲み物はコーヒーではなく白ワインを選び、やや酔う。布屋、本屋を見て、本が読みたくなり帰る。家にはメルカリで譲ってもらった、斉藤倫さん『ポエトリー・ドッグス』が待っている。




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