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写真を撮る (hhmmss-hhmmss, yyyymmdd-yyyymmdd)

↓は、↑についての断片的なノートです。 * 昨年の冬、鬱状態が続いたときに、認知行動療法アプリというものをスマートフォンに入れてみた。今日の気分(よい、ふつう、わるい、まあまあ…)と行動(早起きした、料理をした、買い物をした、仕事に行った、友達と話した…)のアイコンをタップして記録し、メモを記入し、最後に写真をアップロードする。最初はアイコンを数個タップするだけだったが、次第にメモも使うようになり、写真も入れるようになった。 意外と、写真を撮らない日があることに気がつい

    • コンクリート・青・字牌・右

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      • ログ(2023.1-6)と最近のこと

        ログを更新しました。 帰国して個展が終わって、仕事をしたり人と会ったり本を読んだり制作実験したり遊んだり、1月からレジデンスが始まるのでその準備をしたりしています。 ロシア出身の美術研究者の方や、オウム真理教の音楽を研究していた学生さんとお話しする機会があった。村上春樹がオウム真理教の信者/元信者にインタビューした本があることを知った。「神の子どもたちはみな踊る」を読み直した。ロシア宇宙主義とか、北海道とロシアの関係とか、私が生まれた90年代頃の日本の空気感とか、今がそれ

        • アスパラ・へそ・薬・サメ・夢

          20時12分のスーパーマーケットで、ヘンちゃんはバナナについていた値段シールを剥がして、ホワイトアスパラガスの袋に貼りつけた。私が目を見開いて顔を覗き込むと、彼は天使のように微笑んで、学生が生き延びるための正当な値引きだよアスパラガスは高い、と言った。 値引きされたアスパラガスはするりとセルフレジを通過し、美味しいスープになった。 ◇ 高校の教室で、クラスメートのユカちゃんが私の目の前で足を広げた。パンツを履いていなくて、なんならスカートも履いていなくて、出産する妊婦さ

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        写真を撮る (hhmmss-hhmmss, yyyymmdd-yyyymmdd)

          ログ(2022.7-12)と最近のこと

          ログを更新しました。 最近読んでおもしろかったのは、ポストコロニアル理論と、美(学)についての文章で、あまり勉強したことがなかったけど、これはとてもわかりやすかったです。 . Theater der Welt 世界演劇祭 2023のプログラムで、マイン川沿いに作品を展示しています。パフォーマンス(移動)もある。すごく楽しい。現実は面白い。映像などいろいろ再編成して、7月後半に札幌でも展示します。 . 夏至が過ぎてほっとしている。夏の活動時間が冬の2.5倍くらいある。

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          人間がつくったものでは空港がすき

          middle of nowhereという英語の言い回しがある。辺鄙な場所、人里離れた場所、何もない場所、みたいな意味だが、直訳すると「どこでもない場所の真ん中」となる。これはすごく、どこかへ行ってしまおうか、と思うときの、どこかって感じがして良い。どこかへ行きたいけど、どこにもいたくないな、ミドル・オブ・ノーウェアにいたい。そんな風にこの言葉を使うことはないけれど、でもそういう感じがする。 空港とカプセルホテルは、ミドル・オブ・ノーウェアっぽい。最終目的地ではないが、だらだ

          人間がつくったものでは空港がすき

          捨てる/修理する/なんとかする

          無職無収入なので、ものが壊れると簡単に絶望する。 * トースターが壊れた。自分で買ったものではなくフラットにもともと備わっていたものなので、仕方ないかと思う反面、毎日使うので困る。壊れたのはレバー。下げても止まらなくなった。温める機能は壊れていなかったのだが、これではずっと押さえていないとパンが焼けない。 ドイツのebay(直接会ってもらうタイプ)で中古のトースターを探してみる。10ユーロくらいから、高いものは100ユーロまで、いろいろある。でもなあ、安いの買ってまたす

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          メッシュ/ウィーヴ/ネットワーク

          アサド・ラザの授業が最近終わった。一言で言うと、現代美術家による現代思想の授業で、みんなで文章を読んで、整理して、話して、スープを作ったりダンスをしたりした。私は3年くらい前からずっと読むといいよと言われながらちゃんと読んでなかった本の内容を、さらっとだけど整理できた。読書会という文化は、改めて素晴らしい。

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          げんじつてきな詩

          1. まきこむ昨年7月ミュンヘンで、屋外展覧会に参加した。1972年のミュンヘンオリンピックの50周年記念として、オリンピックパークで行われたイベントの一環である。そのときに、他のアーティストの「The Games Must Go On」というパフォーマンス作品を見た。この作品は1972年のオリンピック中に起きたテロ事件を基にしている。パレスチナの武装組織により、イスラエルのアスリート11名が殺害された。「The games must go on(試合は続けなければならない)

          げんじつてきな詩

          ログ(2022.1-6)と最近のこと

          最近面白かったのは、ボリス・グロイスの「流れの中で」で、グーグル検索、単語的世界認識、詩的であること、の結びつきが私の中に今までなかったので、衝撃でした。 言われてみればそうで、だからデータベースみたいなものが好きなんだなとか、だからあの形での制作はしっくりきて、あの形だと気持ち悪かったんだなとか、いろいろわかってよかった。 あとはフライングしてお餅を食べている。今はフランクフルトにいます。

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          農芸化学における分析と、作ることについて

          ラヴ 0. まえがきこの文章は、農学を学んでから芸術をやっていてよく聞かれる「なんでそうなった?」に、答えようと思って書いたわけではないのですが、答えるかもしれないものです。大学時代の友人知人に説明する気持ちで書きました。 1. 「サイト・スペシフィック」現代美術に触れるようになって、サイト・スペシフィックな作品、というものを知った。これはその名の通り、ある特定の場所に展示されることを想定して作られる作品で、見た目や作られ方などの作品の要素は、その場所の文化や歴史、環境

          農芸化学における分析と、作ることについて