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【河口湖】カチカチ山とたぬき団子と太宰治『お伽草紙』

今日は最近の話をしますね。
これこそ夏休み最終日の思い出。

河口湖に行ってきました!
と言っても観光で行ったわけではなく、サークルの夏合宿です。

中高でも部活の合宿とかは経験することがなかったので、人生初の、それでいて最初で最後のサークル合宿でした。

4年生は私1人だったのですが、後輩ちゃん達と稽古して、ご飯を食べて、花火して、お菓子パーティーして……!

最高の夏でした。もう秋だけど。

この時間を、もう一生過ごすことはできないんだ

と思うと少し切なくて、そのひと時を3度も奪ったコロナが憎かったけれど、人生でたった一度きりの……というナニモノにも代えがたい経験になったと思えば、それもそれで良い。

さて、最終日は現地解散ということだったので、帰りのバスをちょっと遅めにして少しだけ観光。

「先輩も行きませんか?」
と後輩ちゃんが誘ってくれたので、一緒に登りました、カチカチ山こと天上山

ロープウェイでね笑

富士山パノラマロープウェイ!駅から15分くらいです。
入口からカチカチ山押しが強い……

こちらのロープウェイは展望台までおよそ2分半で登れるとのこと。
でも体感では2分かかったかかかってないか……くらいの速さでした。

ちなみに、ここだけでなく河口湖駅から思っていたことなんだけど、外国からの観光客がとにかく多い……!

ロープウェイ乗っている最中、日本語がまったく聞こえないレベルでした。

河口湖、人気なんだな〜。

でもたしかに、温度計みたら28度とか29度とかで、東京よりも涼しく、抜群に過ごしやすい。

そもそも新宿からバスで1時間半くらい?来やすいところだよね。

さてさて、ロープウェイを降りるとこんな感じの景色が飛び込んできます!

一方は河口湖
もう一方は富士山(雲隠れ…苦笑)

方角が違うので、富士山と河口湖は一緒には見えません。

曇っていたのが少し残念でしたが、十分すぎる絶景でした。

ちなみに富士急ハイランドも一望できます笑

山に登るとなぜかソフトクリームが食べたくなりませんか?

てことで売店(たぬき茶屋)で甘いものを食べることに。

うさぎソフト、たぬき団子、たぬきジェラート

私はたぬき団子を食べました。
炭火で焼いたみたらし団子です。

なぜか暑いのにあったかい物を食べてました笑
名物だと聞いてついつい……。食べごたえもあって、すっごく美味しかったです!

たぬき茶屋ではお土産も売っていましたが、お店は14時まで。ここから下りのロープウェイが一気に混みだします。
お帰りの時間が決まっている方は要注意です。

ちなみに、展望台にはうさぎ神社もあります。

うさぎが祀られているって珍しいですよね
おみくじも引けます

この日は、ここで後輩ちゃん達と別れて、私は頂上を目指すことに。

途中、絶景ブランコ(有料)や武田信玄の戦国広場絶景やぐらなんかもありましたよ!

やぐらは登ってみました!高い!

天上山頂上までは、展望台からおよそ15分とのこと。足場が悪いので、スニーカーをおすすめします。

進むほどに山って感じです。足元には注意

そして、頂上!小御嶽神社です。
私は展望台からおよそ10分くらいでたどり着きました。

こじんまりとしていますが、どうしてか長居したくなってしまうような、そんな感じの空間です。
ここからの眺めが一番好きだったかも。涼しい。

時間もなかったので、ここから下っていきました。

下りのロープウェイに並んでいる間、観光客(私も観光客だけど)のお姉さんに英語で話しかけられて、
「これは下りのロープウェイに並んでいる列ですか?」とか「最終便は何時ですか?」とか
もちろん言っていることはなんとなくわかるんだけど、英語で上手く説明したり、雑談したりする技術がなくてもどかしくなった……。英語勉強しよ。


ちなみにロープウェイは往復900円片道500円です。
展望台まではハイキングコースで登ることもできます。所要時間45分とのこと。

ロープウェイ乗り場から河口湖駅にかけての道は、お土産屋さんも多くあるので、帰りの道すがらにお土産を買うのもおすすめです。

はてさて、ここからは文学のお話を。

昔話「カチカチ山」はもちろんご存知ですよね?

おばあさんの仇を取るべく、うさぎがたぬきに仕返しをするお話。童話というにはなかなか残酷ですが……。

ではなぜこの天上山がカチカチ山と呼ばれるのか。

その理由は太宰治『お伽草紙』にあるというのです。

太宰治の『お伽草紙』、あなたは読んだことありますか?
この作品は、「瘤取り」「浦島さん」「カチカチ山」「舌切雀」というあなたもよく知る昔話4編を、太宰治がパロディ化した短編集です。

実はこれ、私が卒論で取り上げている作品なんです。笑
この作品が太平洋戦争中に書かれているだとか、三鷹の自宅から疎開先の甲府、そして津軽まで原稿を書き、守り抜いたというエピソードも紹介したいのですが、長くなってしまうのでまた別の機会に。

青空文庫でも読めます。興味のある方はぜひ。

これは甲州、富士五湖の一つの河口湖畔、いまの船津の裏山あたりで行はれた事件であるといふ。

太宰治『お伽草紙』より

兎が狸の背負う柴に火をつけたのが天上山、
泥舟に乗せられた狸が沈んでいったのが河口湖とのこと。

そうそう、ロープウェイでたどり着く富士見台の展望台とは別に、ハイキングコースのルートの途中にナカバ平展望広場という場所があるのですが、ここには太宰治の文学碑があるそうです。

次は歩いて登ろうかな?

作品と比べながら現地をまわるのも楽しそうですね。次はゆっくり巡りたいな。

2時間ほどの短い旅でしたが、楽しかったです。
あなたも興味があればぜひに。

今日はここまで。また明日。

ゆきのたき


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