フリオ・アナジャ・キャバンディング[Wunderkammer]@NANZUKA UNDERGROUND
NANZUKA UNDERGROUND(渋谷区神宮前)には、足を運びたいと思っていた。
Instagramをフォローはしていたのだけど、果たして気軽に行っていいものかと、躊躇していた。ハイブランドのショップに入るような気後れだ。
しかし同じくInstagramで、フリオ・アナジャ・キャバンディング「Wunderkammer」の詳細が告知され、これは行ってみたいと足を運んだ。「誰でも参加できる、作家を交えたレセプション」はさすがに場違いなので、そのあと、平日を選んで。
JR原宿駅から徒歩約10分、JR代々木駅からだと徒歩20分くらい。明治通りから原宿通り側に折れて、この広告の背後の路地を注意深く探すと、
住宅街の中に、建物が見つかる。
フリオ・アナジャ・キャバンディング「Wunderkammer」
ネタバレにならない程度に、まず、作家について。
オリジナルとほぼ同寸の ピカソ「ゲルニカ」
まず1F。目を引くのは、
ほぼ同寸法という、ピカソの「ゲルニカ」……の、
ダンボールに描かれたヴァージョン、だ。
導かれるように2Fへ。
「既視感のあるものたち」がキャビネット展示
2Fは、こんな様子だ。
そろそろ、「種明かし」を。
キャビネットの詳細は
「キャバンディングは、本展のために恐竜の化石、古代エジプトのミイラ、ピカソやマティス、ゴッホや葛飾北斎、ウォーホルやバスキア、はたまたスニーカーから鉄腕アトムのおもちゃ、そして空山基やハビア・カジェハの作品まで縦横無尽に模倣を尽くした作品を制作し、それらをキャビネット方式で陳列してみせます。」
を、その順番で、切り取ってみよう。
古代エジプトのミイラ。
ピカソ。
マティス。
ウォーホル。
バスキア。
スニーカー。
鉄腕アトムのおもちゃ。
空山基。
ハビア・カジェハ。
おまけ。
ゴッホ。
草間彌生。
マウリツィオ・カテラン。
ゲームボーイ。
「あえて」が、あふれる
ひとりの空間で、静けさのなか、とても興味深く鑑賞させてもらった。ギャラリーの方は感じがよく、写真撮影も「いいですよ~」という感じで、心ゆくまで愉しめた。
わたしの感想は、「あえて」があふれているなあ、ということだ。
再び引用するならば、
廃材のダンボールや石膏ボード、板などを「あえて」拾い集め、そこに人類の遺してきたすぐれた創作を「あえて」完成度高く描く。さらには、あたかも貴重品であるかのように、それらをガラスケースの中に陳列する……もちろん意味がある。意図もある(意図しない意図みたいなものも含め)。
「これってだれの、どんな(背景を持つ)作品だったっけ」と唸りながら、鑑賞者もつい、巻き込まれていく。
記憶を辿る自分の脳内が、活気づいていく。アートの醍醐味。
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