徒花

人生模索中。日々感じたことを気ままに書いていきます。

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最近の記事

無知

最近、自分が無知であることを痛感しています。 知ったような気になっていただけで、実際には何もわかっていないと。 そのことに気づいてから、無知なことが恥ずかしく、ある意味危険だと感じるようになりました。 年齢を重ねていくほど、自分の価値観や経験に固執し、他者の意見を受け入れがたくなってしまいます。 自分にとって都合の良い情報しか受け入れることができないということですね。 自分の経験なんてたかが知れていて、極狭い世界しか見えていないのに。 価値観はもちろん大切ですが、

    • 悩むということは、停滞の状態ではない

      皆さんは悩み続けていることはありますか? 私は長年の悩みがあります。 ずっと解決策を探しているのですが、まだ見つかっていません。 同じところをぐるぐると回り続けているようで、一歩も進めずにいる自分に嫌気がさします。 変えることができない状況に焦りだけが募る。 程度は違えど、似た境遇の人もいるかもしれません。 ここ数日、森博嗣さんの赤目姫の潮解という小説を読んでいるのですが、このような文章がありました。 表面的には停滞しているように見えても、自分の中では思考が積み

      • 人は、その人の何を愛するのか

        何をもって「その人」なのでしょうか。 平野啓一郎さんの「ある男」を読んで思ったことを書いていきます。 あらすじ ある日突然夫が事故で亡くなり、親族に連絡を取ったところ、全くの別人だとわかる。 名前も経歴も全てが偽りだったと知らされた妻。 愛した夫は誰だったのか。 人は、その人の何を愛するのでしょう。 その人の過去も名前も年齢も全てが嘘だとしたら、その人ではなくなってしまうのか。 最近では、有名人の過去の出来事が問題になることがありますが、やはり過去を含めての現

        • 心の避難場所

          心が疲れてしまった人にオススメの映画 『場所はいつも旅先だった』について書いていきます。 疲れてしまった男性が、自分を取り戻すため一人旅に出掛け、そこで出会った人達の日常的な営みを映したドキュメンタリー映画です。 特に何かが起こる訳でもなく、旅先で出会った人達の何でもない日常を男性が撮影し続けていくだけなのですが、不思議と癒されるのです。 映像や音楽も良いのですが、特にナレーションはエッセイや短編集を読んでるかのように言葉の選び方が心地よかったです。 自分が自分らし

          人に期待する

          人に期待して裏切られたと思ったことはありますか? 私も以前はそう思うことが多く、人間関係に疲弊していました。 しかし、よく考えたら自分が勝手に相手に期待を押し付けているだけだなと思ったのです。 ・この人ならそんなことはしないだろう ・理解してくれるはず ・なぜ、こんなことをするのか 無意識に自分の理想像を相手に当てはめてしまっていただけでした。 それなのに、自分の理想とは違ったからとガッカリするのは自分勝手なのかもしれません。 自分ならそんな事をしない、だから他者

          人に期待する

          心の穴という存在

          村上春樹さんの『国境の南、太陽の西』について書いていきます。 中年男性が初恋を引きずっているという内容なのですが、村上春樹さんの小説は解釈によってかなり印象が変わります。 皆さんは満たされないと漠然と感じることはありませんか? この小説はそんな心の穴について書かれているように感じました。 誰しもが心に穴が空いている不完全な人間であり、無意識的にその穴を埋める何かを求めているが、その穴の存在自体に気づかずに過ごしている。 心の穴の存在を認識して初めて自分が何かに飢え、

          心の穴という存在

          潔癖な世界

          多様性の時代と言われるようになり、少しずつ生きやすくなっているようで、逆に悪化しているように感じるのは私だけでしょうか。 ある分野においては多様性を認めるが、ある分野においてはより規制を強める。 求められる『普通』のハードルがどんどん高くなっているように思います。 生産性、効率性、価値に見合うかどうか、常にこの3つを問われるようになり無駄を省くことを求められているようです。 この3つを突き詰めて行った先に何があるのでしょうか。 何の楽しみもない正しさに囚われた潔癖の

          潔癖な世界

          運命はあるのか、ただ風に吹かれ漂っているだけなのか

          皆さんは運命はあると思いますか? 今回は映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』を観て思ったことについて書いてきます。 あらすじ バス停のベンチで隣に座った女性に、主人公が自身の人生を語り始めるというところからストーリーが始まります。 主人公のフォレスト・ガンプは幼少期、母子家庭で育つ。骨の影響で脚に矯正器具をつけないと歩くことが出来なかった。知能指数も標準より低くかったため、養護学校入学を勧められるが、母は普通の子と同じ教育を受けさせたいと断る。公立学校に入学するもフォ

          運命はあるのか、ただ風に吹かれ漂っているだけなのか

          考えるということ

          私が物事について考えたり、内省するようになったのはここ数年です。 それまでは考えても仕方ないと、考えることを放棄し、浅い情報や知識だけで流されるように過ごしていました。 しかし、ある事がきっかけで考えざるを得ない状況になったのです。 自分を高めたいとか自己啓発的な事ではなく、強制的に向き合わされただけです。 それから本を読んだり、自分で調べるようになり物事に対しての考えも視点も変化していきました。 もちろん良い変化だと思っています。 しかし、考えれば考えるほど知れ

          考えるということ

          独りが楽だと思っていた

          皆さんは弱音を言える相手や、安らげる場所はありますか? 私は独りの方が気が楽だと思い、浅い人間関係しか築かずに生きてきたのですが、今更大切さに気がつきました。 しかも年齢を重ねる程、強く感じるのです。 ある程度年齢を重ねれば、色んな問題に見舞われることは誰しもあると思います。 その中でも限界を感じるような問題に直面することがあります。 そんな時、自分の為だけに頑張れるほど強くはなれないと思いました。 何の為に頑張るのかわからなくなるのです。 不思議ですよね。自分の

          独りが楽だと思っていた

          トカトントン

          太宰治/トカトントン 私の悩みのひとつに、何事にも気力が続かず虚無感に陥ってしまうということがあります。 意欲的になっていても、途中でふと冷めてしまう。 理由も解決策も見つからずにいたのですが、たまたまYouTubeで見つけたトカトントンの朗読。 共感しすぎて思わず笑ってしまいました。 簡単なあらすじ 主人公の青年は、ある時を境にトカトントンという幻聴が聴こえるようになります。 その幻聴が聴こえると、どんなに意欲的に取り組んでいた物事に対しても、やる気が無くなっ

          トカトントン

          始めました

          最近読んだ小説、村田沙耶香さんのコンビニ人間の話を踏まえつつ、簡単な自己紹介をしたいと思います。 コンビニ人間 主人公は36才独身の女性。 大学生の時から始めたコンビニのアルバイトを、卒業後も就職せずに続けている。 結婚せずに就職もしない。 所謂『普通』と言われるレールから外れてしまった人の話です。 普通とは?幸せとは?と問われる作品でした。 実は、私も主人公と似た境遇なのです。 主人公の置かれている問題や環境も痛いほどにわかります。 私はある分野においてもマイノ

          始めました