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「動きそのもののデザイン」を読んで。

背景

デザインを勉強したいと思って読みました。

感想

めちゃめちゃためになる本だった!

一読しただけでは情報量が多すぎて理解出来ない本。この本では、身近にあるものの動きに私たちが感じる感覚に通じることがあり、そのこと自体の歴史と、それを体現するための方法論が書かれている。

何か作りたいと思っても、知識止まりにしかならなくどうすればいいのか分からない。また、何を作ればいいんだろう?、何のために作るんだろう?と思ってしまって手が動かないが、自分が感じることを物の動きに投影すると考えると個人的には手を動かしやすいように感じた(表せているかは別として)。

個人的に良いと思ったのは、著者の研究者+実践者という立場です。この本では理工系の研究との対比で書かれているが、理工系は現実に実用できるまでの段階がものすごく長いのに対して、この分野では行き来が激しいことで自分が研究したことをすぐ現実に移せるというのが良いと思った。

本書のデザインとして、ページの左右と下に余っている余白が妙に気になった。個人的には、「内容が濃いので思ったことがあればすぐにメモをして、アイデアを考えてね」というメッセージではないかと思っている。笑

この本は教科書のように感じさせる内容だけれども、著者がその気付きを得るまでに至った苦労やひょんな出来事などが散りばめられていて、教科書を感じさせない内容でした。

分厚くて、内容も濃くて、デザインには全く疎い人だけれども、良書だと分かる本でした。







P.S.
この本を読んで、この界隈で絶賛されている谷崎潤一郎の陰翳礼讃を是非とも読んでみたいと思った。
それに紹介されていたworkshopをやって、どんな動きどうしに共感を覚えるのか自分でも知りたくなった。




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