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一座建立 いちざこんりゅう (茶道)

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タイトルの「一座建立(いちざこんりゅう)」は茶道で出会ったことばです。茶道に触れる中で、学んだこと、感じたことを記します。
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#薄茶

お茶会の亭主、席主

先日の大寄せの茶会。 (大寄せの茶会とは、たくさんのお客さんを招くお茶会(実際にはお客さんがチケットを買う。もちろんご招待の方もいると思いますが)) これまでの大学時代のお茶会では、亭主(お茶を点てる人)と半東(はんとう:亭主のサポート)という役割分担がありました。 それで、亭主と正客(お客さんの代表)がお道具などについて問答します。 しかし、今回のお茶会では、「よくしゃべる人がいるな~」と思ったら、その人が亭主だと言われました。 えっ?亭主ってお茶を点てる人じゃないの

ぎっちょ|思わず聞き返す茶道のことば

「つぼつぼ」、「ぶりぶり」に引き続き、茶道で使う、日常では聞きなれない言葉をご紹介します。 この言葉は、いまの先生のところに通うまでは知りませんでした。 なぜなら、炭関係の言葉だから。 高校では、炭を使わず電気で湯を沸かし、大学では、炭点前までやるようなまじめな生徒ではなかったので… (お点前の基本は、まずは薄茶の点前、続いて濃茶の点前。それらができると炭点前をやろうかという流れが一般的。炭点前まで至らず…) さて、茶道で利用する炭には、大きさと形状ごとに名前が付いていま

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茶の湯基礎用語02|2種類のお菓子

(投銭制 note です) 茶道のお稽古のお楽しみはなんといってもお菓子です。 毎回どんなお菓子が頂けるかなとわくわくしてお稽古に出掛けます。 さて、このお茶席で出されるお菓子には、大きく二種類あります。 主菓子(おもがし)と干菓子(ひがし)。 それぞれ説明しますね。 主菓子(おもがし) 本来は濃茶(こいちゃ:こ~い抹茶)のまえに頂く生菓子。 具体的には、練り切り、じょうよう饅頭、きんとん、葛菓子など。 干菓子(ひがし) 本来は薄茶(うすちゃ:いわゆるお抹茶)のまえ

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一服、さしあげてみたよ お茶ってこんなものです02

先日、夫に略々点前で一服点てたのですが、どうやらお点前を見たのは、初めてだった様子。 そういう人から受ける指摘には新たな気付きがあります。 そのときは、まずは夫に一服点て、その後、自分のために点てました。 夫が飲み干して、手元に戻ってきたお茶碗を湯で注ぎ、白い布(茶巾)で拭き、またその茶碗を使って点てます。 同じ茶碗を使うことに、驚いたようです。 「そういうものなの?」と聞かれました。 その後の片付けの手間を減らすために、別の茶碗を出す手間を惜しんだと思われたのかしら

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茶の湯実践|おうちで略々点前Part1

茶の湯実践ということで、自宅で夫相手にお茶を点てました。 先日、教えていただいた簡略なお点前、略点前をさらに都合よくアレンジした略々点前です。 略点前とはいっても、それに必要な道具は自宅にはそろっていないので、鉄瓶の代わりに、電気ケトルを利用するなどで、なんとかやってみました。 テキストを見ながら、まごまごやっていると、「いつもやっているんじゃないの?」と突っ込みを入れられ…、いや、いつもはさ、これとはさ、若干ちがうことをやっているんだよ… 気付いたこと ・電気ケトルが

茶の湯基礎用語01|2種類のお抹茶

今日は茶の湯の基礎用語。 さて、茶道では、抹茶を点てて飲むということは多くの方がご存知かと思います。 そのお抹茶ですが、実は2種類あります。 薄茶(うすちゃ)と濃茶(こいちゃ)。 一般にお抹茶から連想されるのは、薄茶の方。 濃茶は薄茶よりもお抹茶(粉末)の量が多い濃いお茶です。 もう少し説明させてくださいね。 薄茶(うすちゃ) 薄茶用の抹茶を使って点てる さらりとしている 抹茶の量は一人当たり1.5杓(茶杓1.5杯) 1人ずつ点てられる 濃茶よりはカジュアルな雰囲気で頂

ひさしぶりの茶の湯フルコース《茶事》03

昨日は、稽古茶事(けいこちゃじ)でした。 茶事とは、茶の湯のフルコースのようなもので、懐石(お料理)、濃茶(こいちゃ)、薄茶(うすちゃ)を頂く、4時間程度の正式なおもてなしです。 昨日は、お稽古の一環だったので、お料理は先生があらかじめご用意下さり、炭点前、濃茶、薄茶のお点前を、他の生徒さんと交代で務めました。 私は、濃茶の亭主(ていしゅ:お点前をする人)を担当しました。 茶事自体は、大学時代の部活動以来で、久しぶりのこと。 大学時代に経験した茶事は、お料理がとにかくたく

ひさしぶりの茶の湯フルコース《茶事》01

茶事(ちゃじ)、お聞きになったことはありますか? 茶の湯のフルコースのようなものです。 今月のお稽古は、茶事とのこと。 予習を兼ねて、その流れを少しご紹介。 ちなみに全部で4時間ほど!! 茶事の流れ (風炉の正午の茶事を客側の視点を中心に、超絶ざっくりと) 席入り(12時ごろ) お茶室に入る前に、別の場所(寄付、腰付待合)で一時待機。 蹲踞(つくばい)で手と口を清める。 お茶室に入る。 お茶室の飾り(軸やお道具等)を拝見する。 主客(亭主と客、ホストとゲスト)の挨拶。

【お茶七不思議3】「ズッ」といただきます

最近、ヌーハラなんて言葉も聞かれますが、お抹茶は「ズッ」と頂きます。 (ヌーハラ:麺類を食べるときに音をたてて食べることを、周りへのハラスメントとして捉えた言葉) 誤解のないように。 飲んでいる最中、ずっと、ずずっと音を立てるのではなく、 飲みきるときに一度「ズッ」と吸います。 「吸い切る」と言います。 静かな席上で、「ズッ」と響くのを聞くとびっくりしますよね。 なんだかお行儀が悪そうです。 でも、作法に適った頂き方なんです。 なぜ吸い切るのでしょうか? 吸い切ること