【本3】社員の力で最高のチームをつくるー1分間エンパワーメントー

この本は、時期でいうと本2のティール組織よりも先に読みました。

あとでティール組織を読んだ時、この本の実践的なやり方や実際の企業の取り組みが書いてある!!と関連性にビックリしました。

[本2はこちら]
https://note.mu/akaitsuki/n/n745a0aed8684

エンパワーメントという言葉にも初めて出会った本です。

エンパワーメントは全社員が参加するプロセスなので、まず経営陣が会社の進む方向を明確に定義し、全社員でそれに磨きをかけ、全社員が深く理解することが必要。

よく、「経営者意識を持って仕事に取り組んでほしい」という言葉を耳にしますが、

"職場が安全だと感じられ、新しいことを試す自由が与えられ、すべての情報が共有されれば、社員の中にオーナーと同じ意識が芽生える"

と書いてあるのを読んで、まさにこの通りだと強く共感しました。
経営者意識を持ってほしいと思うなら、まずは"環境"を整えることから始めましょう。

☆本の内容☆

エンパワーメントとは、自立した社員が自らの力で仕事を進めていける環境を作ろうとする取り組み。
社員の中で眠っている能力を引き出し、最大限に活用することを目指している。

エンパワーされた社員は、組織と自分自身の両方に利益をもたらす。

社員の中で眠っている能力を引き出すことで、組織と自分自身の両方に利益をもたらす。
とても理想的です。
1日の中で働く時間は大半を占めていて、人生全体で見ても、働いていない期間というのは今後ますます少なくなっていくことでしょう。
その時間を「組織と自分自身の両方に利益をもたらす」時間に出来たとしたら、こんなに働きがいのあることはありませんよね!

エンパワーメント重視の経営へと舵を切りたければ、組織というものについての認識を大胆に変えなくてはならない。
経営者も社員も、杓子定規な階層意識を捨て、エンパワーされることを学ぶ必要がある。
エンパワーメントを完全に理解することは難しく、実行はもっと困難。
個人にも組織にも歴史があり、抜きがたい前提や思い込みがあるため、事はそんなに単純には進まない。

自分がエンパワーされる状態はどんな状態か?
一人一人の現在の状況によっても違ってくるものだと思います。
今まで積み上げてきた考え方、モノの見方、一人として同じ人はいない。

〈第1の鍵〉全社員と正確な情報を共有すること

正しい意思決定をタイムリーに行うのに必要な正確な情報を、すべての社員にシェアすることが必要。
社長が必要としているのと同じ情報を、社員と共有することが大切。
情報共有が社員を責任ある存在にし、会社と社員のあいだに強い信頼感を築く第一歩となる。

卵が先か、鶏が先か。
信頼できないから情報を共有できない(会社から社員へ)、情報を共有されないから信頼できない(社員から会社へ)。

情報共有の意味は純粋な機能的な意味ではない。
つまり、組織の中でその人が担っている機能に必要なものだけ共有すればよいということではない。

社員に必要なのは、会社のパフォーマンスを知らせる、正確で、不足のない、タイムリーな情報。
社員に責任を持って働いて欲しければ、信頼されていると感じてもらいたければ、社長が意思決定に使っているのと同じ情報を共有しなくてはならない。

〈第2の鍵〉境界線を引いて、自立的な働き方を促すこと。

境界線にはエネルギーを特定の方向に進ませる力がある。
①目的…われわれの事業は何か?
②価値観…事業を進めるにあたっての指針は何か?
③イメージ…どんな将来像を思い描くのか?
④目標…何を、いつ、どこで、どう達成するのか?
⑤役割…だれが何をするのか?
⑥組織の構造とシステム…仕事をどう位置づけ、どう支えるのか?

説得力のあるビジョンは①②③に関係してくる。
そこには会社の未来像、つまりイメージが描かれている。そのイメージが組織の目的を示し、目的達成のための行動を導く価値観を照らし出す。
信念が土台となってビジョンを支え、価値観が社員の行動を導いてビジョンを実現させる。

人は変化に対して防衛本能が働くようになっている。
心の深く、深く。
深いところで無意識に、新しいことから自分を守る、というシステムが働き出す。
だからこそ、明確なビジョンでみんなと一緒に、新しい方向へ舵をきっていくことが大切になる。

部下が自分の仕事だと認識していることと、部下が当然やってくれると上司が期待していることのあいだには、しばしば食い違いがある。
上司が期待していることを伝えてはいても、日々の業務の中でのフィードバックが、ルーティンな作業レベルのことばかりなら、それが意識にこびりついてしまう。(異なるメッセージを伝えてしまう)

これは上司と部下に限らず、コミュニケーションにおいてとても大切なポイントだと思います。
日常のフィードバックが作業レベルのことばかりになると、本当に伝えたいビジョンとは異なった、作業レベルのすることにばかり意識が向いてしまう。
子供に対しても同じ。
気をつけなくちゃ。

〈第3の鍵〉階層思考をセルフマネジメント・チームで置き換える

従来はマネージャーが行なっていたことを、つねにチームが行う。
つまり、社内の情報を集め、分析し、何をすべきかを決め、決めたことを伝える、という仕事がチームにゆだねられている。
しかるべき情報がなければ、上から指示されてもだれも本気で取り組まない。
しかるべき情報から自分で発見すれば、自分ごととして本気で取り組める。
[チームの発展段階]
①方向づけの段階
物事の進め方を知らない。チームには強く明確なリーダーシップが必要。
だれかが課題を設定し、チームとしての取り組みを一つにまとめなくてはならない。

②不満の段階
チームとして仕事をするのは、メンバーが思う以上に難しい。
不満を抱えたチームには、引き続き強く明確なリーダーシップが必要だが、同時に支援も必要。
メンバーの話をじっくり聴き、少しずつ前に進めるよう励ます。

③解決の段階・成果発揮の段階

階層がなくなるということは、自分たちで意思決定をしていかなければならないということです。
チームで意思決定するためのルールや流れは自分たちで最適なものを見つけていかなければなりません。



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