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映画で英語学習は実は敷居が高い!?初心者ほど学習が長続きしない理由とその改善案とは

こんにちは、あきです。今回は映画で英語を勉強する上で大事なのは量より質です。というお話です。


英語学習で有名な方法論として海外ドラマや洋画を用いた勉強法というものがあります。


「誰でも簡単にできる」
「飽きずに続けやすい」
「空き時間にサクッと」
「楽しみながら学習法」

ネット等の英語学習の書き込みなどにはこういった売り文句で映画やドラマを用いた学習教材だったり、方法論を書いた記事などがたくさんあります。
細かいやり方は違えど、その大体が「音読」や「シャドーイング」といった音声を真似る方法です。


しかし一度でもやって見たことのある方は既に感じているかもしれませんが、実際にはこれらの音読やシャドーイングは思っている以上に敷居の高い学習方法です。

確かな成果を出したいのならば、決してサクッとできたり、簡単に実績できる勉強法ではないのです。

私自身も英語を真剣に勉強していた学習初期の頃に映画を使った英語の音読練習はしていました。
しかし、やっていたのは色々な場所で薦められるような毎日違う映画やドラマを追っていく量をこなす方法ではなく、同じフレーズを何十回、何百回と繰り返し、ごく一部分のフレーズ発音の精度をとにかく高める方法です。


先に申し上げておくと本稿で取り扱うのは、一般的に言われてる映画を用いた音読練習とは違います。

かなり自己流の方法論で、なかなか忍耐の必要な練習法です。
ですが、続けることができれば短期間でもかなり成果が出せる方法論です。
英語学習の初心者ほど実績して欲しい練習法ですので、真剣に英語力を身につけたいと考えている方はぜひ最後までお付き合いください。


1. 量をこなすより質を高めることを意識する


まずこの練習法は英語の応用力や基礎力をつけるものではありません。
端的にいうと自分自身に自信をつける為に行う訓練です。

一般的に広く普及している映画やビデオなどを用いたシャドーイングや音読の練習は、たくさんの教材(映画やドラマ)を観て、それを真似ることで幅広い表現やいろんなアクセントやイントネーションに耳を慣れさせることを目的とします。
たくさんの量をこなす事で基礎力や応用力を底上げができる。と言われています。

ドラマなら一話が30分から1時間、映画なら2時間くらいでしょうか?
一回通して観て内容を理解し、そこから順番にシャドーイングに入っていくのですが、ちゃんと取り組もうとすると結構時間がかかります
たくさんの映画やドラマを観て量をこなすことを目的とするならば、ひとつのドラマや映画に割く時間は長くても3日くらいだと思います。


量をこなすには長く続けることも大事なので、同じ作品を何回も観るよりも、次々と新しい作品を掻い摘んで行く方が飽きずに継続できるでしょう。

しかしながら映画を使った英語学習にはひとつの落とし穴があります。

それはシャドーイング自体の難易度がかなり高いことです。

実際に私も学習初期にこれを習慣にしようと思って試みたことがあるのですが、挫折しました。
理由は1、2時間頑張ってシャドーイングしても全然思った通りに発音ができず、全く次に進めませんでした。結果として2時間の映画などの場合は、全部のシーンをシャドウイングする前に飽きました。


経験上、同じシーンを2、3回見ればそれぞれのシーンの台詞回し、そしてイントネーションをコピーできてしまうくらいの基礎力が備わっていれば、毎日違うドラマや映画を観て、楽しみながら英語学習が身につくんだろうなぁ。

こう感じました。

つまり、この学習方法はそもそも初心者お断りの中上級者向けの学習方法です。

そこで学習初期に私が実際に行なっていた映画を用いた学習方法は

ダイジェストカットシャドウイング」です。
名前は今考えました。

この方法は全ての英語レベルの方に有効な学習法だと私は考えています。
ただ注意点として、先ほども言いましたがこの学習法の目的は英語力を高めるのではなく、自分の発音に自信を持つことです。

やり方を端的に説明すると、
映画やドラマの中で特に好きなシーンや思い出の深いシーンだけを厳選し、
その部分だけの台詞回しを完全にコピーできるまでシャドウイングする

という方法です。選ぶシーンによっては応用力は皆無かもしれませんが、その部分の発音だけはネイティブと遜色ないレベルになるまで練習しましょう


これを行うことで一般的な会話はまだまだだとしても、限定的なフレーズだけなら自他共に認める流暢な英語力が備わるからです。

そうなることで小さな自信ができます。

またこの得意フレーズを増やしていくことで徐々に確かな自信に繋がっていきます。


2. ダイジェストカットシャドウイング

ではここからはこのシャドウイングの具体的な方法についてお話ししていきます。

まず冒頭で量より質と言いましたが、正確には限定的な部分の試行回数の量はえげつないほど必要です
何百、何千回を同じ箇所の反復練習を繰り返すことで本当の意味で洗練された「」になります。

なので言い方を変えると量をこなしまくって質をあげる

これが正しい捉え方です。

さてこの方法論をダイジェストカットシャドウイングと名付けましたが、日本語で言うなら
要点を切り取りした音読」です。

この要点切り取り部分は自分が大好きなシーンや印象に残ってるシーンの前後の2分から3分くらいを切り取りましょう。

教材として使う英語やドラマが初めて観る作品なら一回は英語音声、日本語字幕などできちんと内容は理解した上で選んでください
また既に何回も観ていたり、お気に入りの作品であるなら、特に耳の残ってるシーンを選ぶといいでしょう

そして選んだシーン部分を完全にコピーするまで繰り返しシャドウイングを行います。
それができるまでは1週間でも1ヶ月でも続けてください

各項目を箇条書きで記すと以下の3つで段階に分けられます。

1. なるべく自分が好きな作品を選ぶ
2. 抜粋したシーンの内容を完全に暗記する
3. 試行錯誤を繰り返し質を限界まで高める


ひとつずつ見ていきます。


 1. なるべく自分が好きな作品を選ぶ

この方法論を行う上で最も大事なのは忍耐力です。
台詞回しを完全にコピーしようした際、英語初心者ならたとえ3分程度でもとんでもない量の試行回数が必要だと覚悟しておきましょう
私自身もこれを実際に行なった際は、ハリーポッターを中心に取り組んだのですが、最初の頃はひとつのシーンのセリフに1000回以上は繰り返し練習した経験があります。

なので、作業に飽きるのは当然なのですが、せめて自分が関心があったり、言えたらカッコいいなと思えるシーンがある映画やふドラマを選びましょう。

音読の際に気をつけておく項目等は本稿では触れませんが、英語の音の流れや構造の理屈は理解した上で練習したとしても、かなりの時間がかかります。

心して取り掛かりましょう。



 2. 抜粋したシーンの内容を完全に暗記する

作品全体の内容も理解しておくのが一番いいのですが、最低限、完全コピーしようと決めた部分の内容は完全に暗記しておきましょう。シャドウイングと言うのは音声と少し遅れて自分の声を重ねていく練習方法なのですが、前準備として次に何を喋るのか完全に把握しておく必要があります。

シャドウイングや英語の発音練習する際に必要なことはこの記事の最後に関連記事をリンクしておくのでそちらを参考にしてください

とにかくとんでもない試行回数をすることが前提ですので、何回も繰り返し、同じシーンを聞いて発音をしていくうちに自然に頭にこびり付いていくのですが、シャーウイングに入る前に日本語の補助もしてしっかり内容は頭に入れておきましょう。


 3. 試行錯誤を繰り返し質を限界まで高める

基本的にひとつの作品のお気に入りシーンは何個でもやっていいのですが、完全コピーすると決めたシーンは長くても3分くらいまでにしましょう。
あまり長い尺で捉えてしまうと自分自身が辛くなります。なぜなら目的が「完全コピー」だからです。
数十回程度の試行回数でできるほど簡単ではありません。特に英語の発音などに自信がないのであれば、最低でも4桁くらいの試行回数は必要だと思っておきましょう。


細かい息遣い、感情の乗せ方など、こういった部分まで真似しようと試みると、かなり難易度が高いことがわかると思います。

たとえ日本語であっても、俳優さん女優さんの演技を完全にコピーしようするとその難易度はかなり高いです。

これを英語で行うのであれば、なおさらその難易度は上がります。
しかし、これができてくると部分的ですがネイティブと遜色なく発音できるフレーズが身につきます。
その部分的な成果が増えていくと徐々にですが確実に発音は良くなっていきます。そして何より、あなた自身が英語を話す「自信」を身につけることができます。


おわりに

いかがだったでしょうか?

今回紹介したのは私が実際やっていたトレーニングのひとつなのですが、自己流の方法論で、なかなか忍耐が必要な練習法です。

ですが、続けることができれば短期間でもかなり成果が出せる方法論です。
特に学習初期は自分の英語の発音にコンプレックスを感じている方も少なくないと思います。
そういった方に大切なのは自分のスピーキング力に「自信」をつけることです。
この方法論を用いて完コピしたフレーズに限って言えば、その発音は自他共に認められる流暢な英語です。部分的でも英会話で自信を持つことができれば、あなたの学習意欲や英語に向かう気持ちは大きく変わっていきます。


この方法論で直接的に英語の基礎力が身につくわけではないのですが、小さな自信が身につくことはあなた伸び代を大きく引き伸ばしてくれるでしょう。

Digest cut shadowing -ダイジェストカットシャドウイング-」


命名は思い付きですが、英語学習の初心者ほど実績して欲しい練習法です。
真剣に英語力を身につけたいと考えている方はぜひこの記事の方法論を参考にしてみてください。


今回の記事は映画やドラマを用いたシャドウイングの方法論についての内容でした。
本稿で少し触れた英語の音の構造と、シャドウイングに関しての記事を下記にリンクしておきます。
3500字程度の内容ですので、6分ほどで読めます。
よろしければ合わせてお読みください。


では また別の記事で

英語の音の構造について

シャドーイングの基本と初心者向けの方法について


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