804 極端を経験すること
こんにちは!
全日本ミニマリスト協会です。
【極端を経験すること】
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日頃からミニマリズムにアンテナを張っていると、意外と日常にミニマリズムが溢れていることに気付きます。
もしかしたら、ミニマリズムに無理やり紐づけているかもしれませんが、それでも自分のミニマリズムが深まるならばそれで良し。
他人にとやかく言われてブレるようでは、自分軸があるとは言えません。
自分勝手で良いわけではなくて、自分が正しいと信じている価値観があることが、すなわち自分軸であると思います。
他人にとってはダメでも、自分にとっては良いことはたくさんあるので、信じて突き進みましょう。
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ついこの間、妻が『照り焼きマックバーガー10個食べれるか勝負しよう』と言ってきました。
僕は学生の頃にやったことがあるのですが、大人になってからはやったことがなくて、勢いで『いいよー』と返事。
このハンバーガー10個食べること、実に何の意味もないし、お金はもったいないし、身体には悪いし、何一ついいことがないのはわかっているのです。
でも、これをやることが自分にとって【楽しいこと】だとわかっているので、やるのです。
ほとんどの娯楽は意味がないし、ほとんどのエンタメは無くてもいいかもしれない。
ミニマリズムは必要だけを残して、不要を排除する。
とは言え、楽しみや娯楽、時には無駄だとわかっていても楽しいと思えることは無限にあるため、それらを排除するのは違います。
なんでもかんでも不要だから、意味がないからということで排除していくのは、ミニマリズムとは違います。
マックに出向き、てりやきバーガーを手に入れ、家に帰って広げる。
机の上に20個のてりやきバーガーなんてすごい以外の言葉がありません。
すごいというより気持ち悪い。
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食べ始めこそ美味しくて勢いよかったのです。
スタート前は『10個なんか余裕っしょ』と言っていましたが、そんなことはない。
3個ぐらいで実はお腹いっぱいになるのです。
しかも味が麻痺していく。
なぜ人は一口目のあの美味しさを忘れるのかさえも恨むぐらい。
どんだけ人はバカなんだと。
どんだけ人は慣れやすい生き物なんだと疑うくらいです。
結果的には5個でギブアップして、10個なんて到底食べられるレベルではありませんでした。
でも、この経験はミニマリズムに通じるのです。
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《ありすぎること》と《無さすぎること》。
この両極端を経験しておくのはとても大切で、数がありすぎると大切さを忘れるし、無さすぎると不足を感じてしまう。
人はそういう生き物なのです。
ありすぎることでひとつひとつのありがたみはないし、なんならてりやきバーガーが一つしか無いなら、きっと味わって食べるはず。
咀嚼も多いだろうし、一口も少なく、できるだけ味わって食べようとするはず。
でも、数が多いだけで一口一口はいい加減だし、飲み込みも早いし、なによりひとつひとつへのありがたみが薄れるのです。
ひとつしかない時と、たくさんあるときで同じ感情レベルで考えることはきっとできないでしょう。
平等にありがたみを感じるなんて、人はできないのです。
かと言って、なさすぎると不足を感じてしまい、ありがたみなんて感じることが出来ないくらいになってしまいます。
それを表しているのが、『貧すれば鈍する』
ということは、あらかじめ《自分はこれくらいあれば満足できる》という線引きを明確にしておく必要があるのです。
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まだまだ、もっともっとと求めてしまいがちですが、それは永久的に満たされない欲求の罠にかかってしまいます。
それよりかは、《これで満足》というレベルをできるだけ下げて満足できていると、早いうちに満たされて、不足を感じることなく納得できるでしょう。
お金があればあるだけ良いと考えている人は、お金をたくさん持ったところでもっともっとと求めるようになります。
両極端を経験することで、【自分はこれくらいがちょうどいい】がわかるようになります。
むしろミニマリズムとは、そのレベルを計るものさしのような役目もあるのです。
例えば何にもない部屋とゴミ屋敷、どっちがいいですか?ということではなくて、何にもない部屋は住みにくいだろうし、ゴミ屋敷は住むのがイヤ。
だとしたら、どれくらいの物量があって、どんな部屋が快適で、どういった生活が自分に合っているか?を考えるようになると思います。
そのちょうどいいレベルを考えるきっかけになるのが、ミニマリズムを学ぶことではないでしょうか。
ちなみに僕は何にもない部屋は自分に合いません。
かと言ってゴミ屋敷は絶対イヤだし、使いもしないけどやたら古いから価値があると思われているタンスとかがあるのもイヤ。
だから、できるだけ大きな家具は無くして、使う物だけで囲まれるようにして、不要だと感じる物はすぐに手放すことができる自分軸を形成しておくことが大事だと考えることができるのです。
そして、この考え方ができるようになると価値観や行動が変わるので、この考え方に沿った行動を取るようになり、それなりの物量コントロールを開始することができます。
向かう先は、『自分が心地よい物量にすること』
このアンテナが張れるようになれば、手放しはどんどんと進んでいきます。
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両極端を実際に経験することは不要だと思いますが、両極端を想像するだけでも効果はあります。
『こうなりたくない』、『こんな場所にしたい』、そうやってイメージを膨らませるだけで、今の自分の実態がどれくらい離れているかを把握することができるでしょう。
多すぎても、少なすぎてもダメ。
自分にとって、心地よい量を把握し、それに向かって行動するのです。
きっと多くの人は、まだまだ多いと感じているはず。
だとすれば、手放す必要があるのです。
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