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最近お気に入りのシリーズ、『ひとり旅日和』の3巻を読んだよ!

ここ最近、私が夢中になっている秋川滝美さんの『ひとり旅日和』シリーズ。先日、シリーズ3巻の『ひとり旅日和 運開き!』を読了したので、今回はその感想です。

自他共に「人見知り女王」を認める主人公・日和が、全国各地をひとり旅して新しい自分を見つけていくこのシリーズ。今作は2021年に発売されたというのもあり、当時の世間の状況も盛り込んだ上でのストーリーが展開されました。賛否分かれる内容かもしれませんが、いろいろ制限がある中で工夫してひとり旅を満喫する日和の姿も新鮮でした。

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まず和歌山は行ってみたい候補地のひとつなので、今後の参考になりそうなネタも多数ありました。アドベンチャーワールドというとパンダで有名ですが、パンダ以外の見どころもたくさんあると感じられ、中でもいろんな動物に出会えるケニア号は行ったら乗りたいと思いました。それにしても日和が1日で和歌山の名所を一気に回っていたのには驚きです。

その一方でシリーズも巻数が増えてきたというのもあるのか、今作ではディープな地域への旅もたくさん描かれていました。

私も餃子はかなりの好物なので、宇都宮にはかなり関心を持ちました。テレビやネット上で誰かが「おいしい」と言っていても、本当のおいしいは自分で実際に食べてみないとわからないとこのエピソードでは実感しました。餃子もお店ごとに個性があるそうなので、宇都宮に行ったらぜひいろんなお店の餃子を食べ比べてみたいです!

叔母に会うために訪れた奥入瀬おいらせ&秋田は、いつもとは雰囲気が違う日和の旅を楽しめました。奥入瀬のような自然豊かな場所もいつか旅してみたいです。

また叔母の学生時代の恋愛話は、蓮斗への片想いに悩んでいる日和を前向きにさせてくれたのではないでしょうか。勇気を出して蓮斗への感謝も兼ねたお土産を渡せたのもひとつの成長だと思います。それにしても自分が住んでいる地域から遠く離れたところに親戚がいるって羨ましいです。

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個人的に今回1番印象に残ったのが沖縄のエピソードです。
沖縄というと観光地としてとても人気ですが、一方で戦争でたくさんの人が犠牲になった歴史があること、そして現在も戦争の面影が街のいたるところに残されている事実も忘れてはならないと読んで痛感しました。

移動中や沖縄の過去を伝える施設で日和が見た景色はとてつもなく衝撃的でしたが、自分の目で歴史を学ぼうとした彼女はとても偉いと感心しました。今を生きる中で大切な知識をじっくり学ぶというのも、ひとり旅だからこそ真剣にできることなのかもしれないと思いました。

少し考えさせられる場面もあった沖縄編ですが、もちろん今までのエピソードと同様、沖縄ならではの食やスポットの話題も充実していました。独自の文化で生まれたご当地グルメ、ジンベエザメ以外にも見どころたくさんの美ら海水族館…今作を読んで沖縄への関心がより高まりました。

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文句なしの面白さだったと同時に、凄まじく変わる世の中で旅を楽しめていることと、想定外の事態で改めて気付かされる人とのつながりへのありがたみも感じられた今回のエピソードでした。

現時点での最新刊となる4作目では世の中と日和にどのような変化があるのか、引き続き見逃せなさそうです!

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