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2年ぶりに彼氏ができました [後編]

起業家という道を経て、今は二作目の出版を目指して執筆活動に明け暮れる橋本なずなです。

———「 はぁ、はぁっ・・・・・あー… ダイちゃん、スゴすぎるって 」

夜中3時。
気が付いたら、私たちは天上を見上げて果てていました。

前編はこちらから

母に手を合わせた後、私はシャワーを浴びてメイクを落とし、布団に飛び込んだようです。(記憶がありません)
次に目が覚めるとお酒は抜けていて、私はダイちゃんの腕の中に居ました。

寝起きとは、どうしてあんなにウズウズするのでしょうね。私は自ら身体を押し付けました。

正直に言って、その時点での私は軽率な気持ちでした。

ダイちゃんを男性として見ていないわけではなく、ただ、4年間も何も起きなかっただけに、真剣な恋愛としての発展は無いものだと思っていました。
そして、男性としても見ることができるからこそ、ちょいと知りたくなってしまいました。ダイちゃんが男になった顔を。

———  感想は、ナニが、とは言いませんが、色々スゴくって。
自分から誘っておきながら、泣きそうになってしまう始末でした。

翌朝から仕事があるダイちゃんは、このまま眠れば起きられない気がすると言って、始発で帰ることを選びました。
始発まで1時間、ダイちゃんの厚い胸板を愛でながら、たくましい腕枕に頭を乗せます。

「 スゴかった、ダイちゃん…  ほんまにもう、沼っちゃいそう(笑) 」
『 沼ったら良いやん 』
「 えー、やだぁ。好きになっちゃうだろー 」

『 うーん、じゃあ付き合って 』

「 ・・・ん? 」

『 付き合って 』

「 ん?・・・え? 」
「 そ、それは何、えっと、 “。” (マル) ?それとも “?” (クエスチョン)? 」
( ※『 付き合って。』か『 付き合って?』かという質問です)

『 え…っと、“。” かな 』

今思えば、マルだろうがクエスチョンだろうが、ダイちゃんが言ってくれた言葉の意味に違いは無いのだけれど、突然のことに驚いたのだと思います。

「 ア、ナルホド・・・」
「 あっ、ごめんね、あの、私 ハレンチは得意やけどロマンスには疎くてさ…ちょっと今フリーズしちゃってる 」


———  その夜、居酒屋さんで熱燗を呑みながら「 私は結局遊び人だから 」とか「 軽率な下心を向けられるのが一つの癖 」とか言っちゃっていたし、めっちゃくちゃ義理でTENGAチョコを渡してしまっていました。
( ええぇ、どんな気持ちであの話訊いてたのよ・・・)と、顧みます。

そして、話の流れから「 私は付き合う前に身体の相性を確認したい 」とも話していたから、だから応えてくれたのか.…?とも思いました。

というか大体、セックス後に交際の話を持ち出すのは女の子だけだと思っていました。
男性は身体を重ねてしまえば、気持ちが冷めてしまうものだとばかり…

『 いいよ、すぐに答え出さなくても。考えてくれれば 』

「 いや、うーん 」

考える、をしようかとも思いました。
しかし、約2年前 当時のパートナーとお別れをしてから、昨年秋の爆モテ期を迎えても私には彼氏ができなかった。
その理由は私が人を選び過ぎているのであり、お付き合いするということを難しく考え過ぎている気もしました。

ダイちゃんは優しくて、男らしくて、カッコ良くて。
ミスドに行ったら必ず食べるのが ポン・デ・ストロベリー なことも、お酒が好きなことも、夢中になれるものがあることも、自身でお仕事をしていることも ——— 。
一緒なことがたくさん。

それに私は、かねてよりダイちゃんには元気を貰っていました。

熱い性格のダイちゃんは、私の夢を応援してくれているし、私の書くことにおける覚悟やプライドにも理解を示してくれています。
私がダイちゃんに <飲みに行こう~> とLINEをする時は、前向きになりたい時や、夢を語りたい時で、ダイちゃんの情熱的な人柄が好きだったんです。

断る理由が見当たらない。それなら・・・


「 付き合う 」

『 ん、それは “。” それとも “?” ? 』

「 付き合う “。” です」


時計の針は朝5時を回って、ダイちゃんを見送る時間になりました。

私がトイレから出てリビングに戻ると、ダイちゃんは母の祭壇の前に座っていました。

母に挨拶をしてくれていたのでしょうか。
当たり前かもしれないけれど、骨になった母を無機物として扱わないこと。それも嬉しかったのです。

最愛の母を失った今、再び誰かを愛することはリスクもあるのかもしれない。
いつか失う恐れもあるし、傷付け、傷付けられる可能性だってあります。
けれど、私は生きなければいけない。母の分まで幸せにならなければいけない。

今の私には、きっと、愛し愛されることが必要です。


『 また日を合わせてデートしよう 』
「 うんっ、連絡するね 」

夜明けを待つ薄暗い空の下、私は澄んだ空気の香りを肺いっぱいに吸い込みました。

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