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人生は「何にもならない」ことの積み重ねかも:私の片付け

昨年末、大掃除のついでに少しだけ本棚の整理をしました。
その時に感じたことを書いてみたいと思います。


本の片付け


本が、本棚に収まっていない状態でした。
手放しても良い本をとり出し、平積みされていた本を分類して収めました。
気分スッキリ!

以前も一度、本を処分しました。
「建築の本」を処分できなかったのは、
「実現できなかった自分」への執着でした。
やっとこの歳になって、執着を手放せたのでした。

人は変わりますからね。
運動など一切していなかった私が、今はフルマラソンを走っています。
人が変化するように、物も更新していかなければいけませんね。

まだ、幅90×高さ180センチの本棚2本にぎっしりと本があります。
もう少し減らしたいです。


いろいろ読んだ


随分と本を買って読んだけれど、
自己投資という意味で言ったら、どうなのでしょう?
リターンは?
そんな風に指標化できないところが、
人間の可能性であり、奥深さなのかも知れません。

20代前半は、フランス文学を一通り読みました。
メルヴィル、ソール・ベロー、ニーチェ、カミュ、ジッド、ボーボワール、サド、サルトル、カポーティ。。
どこまでがフランス文学なのか分かりませんが。。
ヒトラーの「我が闘争」も読みました。

そういえば当時は、映画もミニシアターブームで、
フランス映画はかなり流行っていたと思います。
ゴダールや、ジャン・ジャック・アノー、パトリス・ルコント。。
作品を随分見ました。
フランス映画は、とても不条理な終わり方をする作品が多くて、
映画館を出て友人と大泣きしたことを憶えています(笑)

本の話に戻り、日本人作家に関しては、
中上健司、澁澤龍彦、落合信彦、柳美里、村上龍。。
一時期、田口ランディにもはまり、幅ひろめ。
ベストセラー作家は一通り読みたい派です。
今のお気に入りは、小川洋子と村上春樹です。


ほとんど憶えていない


ここで驚くのが、ほとんどの本の内容を憶えていないこと(笑)。
これ、私だけでしょうか?
大きな感動もなく、飲みの話のネタにさえならなかった本が大半です。

これって、読んだ時間が無駄だった?
膨大な時間を掛けて読んでいるわけですから。

でも、人生に無駄ってつきものかもしれません。
変な服を買っちゃって「失敗した」とか
映画も「いまいちだったな」とか
役に立たないセミナーとかコミュニティとか。
本も「すごい良かった!」ってほんの一部ですよね。

これ、いろんなものに出会うこと自体に、
意味があるのかもしれませんね。

合うもの、合わないもの。
たくさんのものに出会うことで、吸収する組織が複雑化して
いろいろなものを吸い取れるようになる。

「ヒトラーの「我が闘争」を読んでます。」
「えー、ヒトラーの信奉者なの??」
そんな単純な人間にならないために。

ちなみに「我が闘争」は、
なぜあのような思想になったのかを知りたかったから。

危険な思想について考えることを放棄する。
すると思考は単純化する。
でも、思考が単純化するほど恐ろしいことってないんじゃないかな。

何のためにこんなに読んだんだろうと、自分でも不思議だったけれど
人間の不可思議さを知りたかったのかもしれない。

人間の不可思議さを知りたい。
これは、今も変わらないかな(笑)


今の時代にこそ


こんな本があります。

幅允孝
日本の選書家・ブックディレクター・編集者・執筆家

ご自身の仕事を、以下のように記述しています。

人が本屋に来ないので、人がいる場所に本を持ち出していく仕事をしている。
検索型の世の中において、知らない本に偶然出くわす機会を日常の中に点在させたいと思い、続けている仕事だ。

百人いれば、百通りの読み方が、そこにある。
その本のどこに影響を受け、シンパシーを感じるかは完全に読者に委ねられている。
そう、本の読み方に正否はない。つまり、書き手の言霊を読み込む自由を、読者はそのページをひらいた瞬間から獲得しているのだ。

ネット社会ですぐに「それらしい答え」はみつかり
効率の良い時代になっています。
こんな時代だからこそ、
複雑な思考のバックボーンは必要なのかもしれません。

いまこそ、本は必要なのかもしれませんね。

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