卵サンドの君 #ネムキリスペクト
がっくん。ぐぐぐぐぐ、ぷしゅー。
「お待たせいたしました。行先番号、2番、終点です」
2番、のところだけ後から継ぎ足したようなアナウンスがあって、スーツや制服姿の人々が駅へと流れ出していく。私はシートに張り付いたまま、うへっと息を吐く。バスの中にも雨がべたべたと滴っているみたいだ。乗客が全部出て行ってから、私はのろのろと立ち上がり、びしょびしょの傘と重い鞄を持って、駅のロータリーに降り立った。
やっと確かな地面を踏んだ足は、がくがく震えていて、空っぽの胃袋はバスの余震に