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心理学授業でこころの病気も予防できる?【教育に関する記事】

福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。

大学では心理学やコミュニケーションの授業を担当しています。

このような授業は心理学科なんかだと必須なわけですが、その他の大学であっても一般教養やリベラルアーツ科目として必ずありますよね。

なぜ設置されているのでしょうか?もちろん教養を身につけるため、というのはあるのですが、それ以上の効果はあるのだと思います。

わたしは心理学の知識を教えると同時にいろいろな追加機能を考えて、授業をするようにしています。

心理学というのは、人間の科学なので、自分自身のことを学ぶといっても過言ではありません。

ですので、知識を覚えたうえで、じぶんに役立てて欲しいというのがあります。

じぶんに役立てられる1つは臨床心理学です。こころの健康について学ぶわけですね。

臨床心理学の知識を仕入れておくことで、じぶんのこの状態ってうつだったんだなあとか、友達のこの状態って病院行かないといけないやつだったんだなと、こころの問題について知り、どう対処するかを理解できます。

パニック症なんかですと、心理教育といって、パニック症についての知識を得ることで、病状が回復する方もいます。

事前に、パニック症についての知識を身につけていたら、ああこれってパニックかも?と気づくことができて、症状を未然に防げるかもしれません。

また、うつや不安といったネガティブな感情は、いわゆる精神疾患の人たちにももちろん起こりますが、一般の人にも起こることがわかっています。

これを連続性があるというのですが、そう考えてみると、うつ病や不安症の対策として行われる認知行動療法のテクニックはみなさんのネガティブな感情をうまいこと処理するためにも活用できます。

そういったことを狙いとして、自分の担当する講義では、疾患や臨床心理学の知識を伝えることに加えて、実際に認知行動療法のワークに取り組んでみて、やってみてどうだったか?を尋ねたりもします。

こうして事前知識を身につけることで、自然とおこるうつや不安が、病気に発展することを未然に防ぐことができるかもしれません。

という形で、講義だけではなく、講演やワークショップなんかでも知識を身につけることに付加価値を付けることができると思います。

それでは最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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