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2021年8月に読んだ本

8月の中頃から読書量が再度加速していきます。お盆休みのおかげかもしれません。

阪急電車 有川浩

ドロドロモヤモヤする部分もあるにはあるけど最終的にはスッキリするので、読後感が爽やかでふとした時にまた読み返したくなる一冊になりそうです。街中で暇な時に人間観察をしたくなったり、他人との関わり合いに少しだけ積極的になれそうな気になります。

とは言ったものの、今のご時世ではなかなか外出して人間観察をするといった時間もないのが現状で、落ち着いた頃にまた読み返したいです。

昨夜のカレー、明日のパン 木皿泉

テツコとギフの二人が話の中心となって進んでいくのですが、私は周りの人達の方への興味がすごく湧いてしまって(ムムムが「パワースポット」を開いた後の話とか、山ガールのその後とか)そっちの話の続きをもう少し読みたかったなぁと思ってしまいました。

【ちょっとネタバレ注意】ちょっと今から仕事やめてくる 北川恵海

ヤマモトをよつばとのジャンボのイメージで読み進めたのが間違いでした。そのせいで、みぃ=ヤマモト説が自分の中で何故かふわっと浮上した時、頭の中に女装したジャンボの姿を思い浮かべてしまい、軽くパニックになってしまいました。実際はみぃ=お母さんだったので私の勝手な思い込みだったわけですけど。

読後感として私の場合は、スカッとはするけど少しだけモヤっとする部分も残るかなぁといった感じでした。

青山と青山の母親との電話でのやり取りが一番心にグッときました。親は悲しませたらダメだ、と自分にも言い聞かせて私もゆっくりでいいから前に進みたいなと思いました。

【ちょっとネタバレ注意】福家警部補の再訪 大倉崇裕

今作は前作に比べて結末の余韻があっさりしていた気がしました。その分、今作では関係者に話を聞きに行くパートに印象に残るものが多かったです。

特にレンタルビデオ屋の店主に話を聞きに行くパート、本筋とは全く関係ない部分なのですが、そこで繰り広げられるちょっとしたやり取りを読んだ時に、

漫画でもよくある「クライマックスに向かう前に、本筋とは全く関係ないけど、胸が熱くなるような展開」を思い出しました。こういう展開好きです。

【ネタバレ注意】扉は閉ざされたまま 石持浅海

何故死体発見を遅らせようとしたのか。という点に関して、伏見の「あと〇時間」という台詞を読んだ時にちょっとだけ気になったのですが、そこまで気にすることなく読んでしまいました。まさかそれがあれと繋がるとは思いもしなかったです。

「扉は閉ざされたまま」というタイトルも伏線になっていて、読み終わった後はなるほどなぁと感嘆しました。

あと、伏見は優佳の誘いを2度断った事と最後の最後で「意気地なし」と優佳に言われた事で、優佳に見限られた。と、私は思いたい派です。伏見視点でしかラストの描写がなされておらず、優佳の方がどう思っているのかはわからないまま終わっているので、優佳はその後伏見の手助けをしなかったんじゃないかと私は思っています。

その後どうなったのかが、続編で少し語られるという話を耳にしたので、読んでみたいです。

十角館の殺人 <新装改訂版> 綾辻行人

「そして誰もいなくなった」を3ヵ月程前に読み終え、そろそろいいかなと思い本作に手を付けました。"あの一文"の存在は知らないまま読んだので、ページを捲った時の衝撃度は大きかったです。こういう、小説や漫画でしか味わえない演出(?)は好きです。(これは改訂版だけらしいので、読むなら改訂版をおすすめします)

全体通しての衝撃は「そして誰もいなくなった」の方が個人的には大きかったかなと思います。「そして誰もいなくなった」の方は私自身もその島にいるような気分になって読んでいたのですが、こちらは島と本土を行ったり来たりと場面転換が多い分、その世界に入り込むことはありませんでした。

でも、作品の面白さで言うと、どちらも差がないレベルで面白かったのは間違いないです。読書メーターで感想を書き始めて以来の長文になったのも、この作品がそれ程面白かったからなのです。館シリーズも引き続き読んでみたいと思っています。

終わりに

以上が、2021年8月に読んだ本になります。先月読まなかった分のブランクを少しずつ取り戻しているような気がします。そろそろ小説以外のジャンルの本にも手を付け始めたいなと思い始めている頃です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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