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ほったらかし調理家電~『時短』から『時産』へ~

 日経電子版の記事【働くママはほったらかし調理 時短から「手が空く」に進化】は、具材を入れたら、後はスイッチオンして待つだけの「ほったらかし調理家電」に関するリポートです。



 まず、記事などから、「ほったらかし調理家電」のメリットを整理してみると――

▶「ほったらかし調理家電」のメリット

(1)『導入』・・・小型でキッチンに置きやすい。

(2)『簡単』・・・具材を入れたら、後はスイッチオンして待つだけの
       「ほったらかし調理」。

(3)『メニュー』・・・スマホアプリで見付けたメニューを無線LAN経由で
          追加できる。

(4)『贈り物』・・・結婚祝いなどに。

(5)『周辺サービスなど』・・・レシピ本など。



 このようなメリットを見ると、「ほったらかし調理家電」の最大のメリットは文字通り『ほったらかし』であり、その簡単さのレベルは、量的なレベル=作業時間を短縮する『時短』の上を行く、質的なレベル=(最初のセット以外)作業時間そのものを無くしてしまう『時産』なのであって、特定のタスクを(ほぼ)完全に任せてしまえる、機械(ロボット)へのアウトソーシングこそがユーザーのベネフィットとなっています。

 だとするなら、『時産』を実現するプロダクト、『時産プロダクト』がそのベネフィットを発揮するためには――

▶『時産プロダクト』に要求されるスペックとは

(1)『タスクの自動化』・・・ユーザーは、そのタスクをほぼ全て(最初の
  セッティングや後片付けなどを除いて)機械に任せられる。

(2)『タスクの正確性』・・・機械は、タスクを高い精度で(熟練の技で)
  実行できる。

(3)『タスクのスピード』・・・機械は、そのタスクをある程度のスピード
  で実行できる。

(4)『タスクの拡張性』・・・その機械は、アップデート等によって、実行
  できるタスクを拡張できる。

(5)『導入障壁』・・・そのプロダクトは、(スペース面・セッティング
  面・ユーザビリティーなどにおいて)簡単に導入できる。

(6)『API』・・・API(アプリケーションプログラミングインタフェース)
  などによって、そのプロダクトの体験価値が拡がっていく。



 『時産プロダクト』がユーザーの自由時間を産み出すというベネフィットを達成するには、そのプロダクトのメカ=『モノづくり』の側面と、プログラム=『コトづくり』の側面が車の両輪となって、タスクの自動化とタスクの中身=体験価値を充実させていく必要がありそうです。



#COMEMO #NIKKEI

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