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No New Yorkと言えば

『ノー・ニューヨーク』(No New York)と言えば1978年に発売されたコンピレーションアルバムですね。ジェームス・チャンス・アンド・ザ・コントーションズも参加しています。いいですよね、あのサックス。ジャズパンク。とにかくうるさいんです、ジェームス・チャンスのサックスが。しかも彼のサックスは何を聴いてもジェームス・チャンスなんです。

ん? BOOWYの楽曲『NO. NEW YORK』だと思いました? ええ、ええ、分かりました、分かりましたよ。ではそっちの解説をしましょう。と、いうわけにはいきません。なぜなら深掘りしてないからです。そんなわけでWikipediaを引いたらすっげー興味深い記事でした。
引用してみましょう。

本作はBOØWY研究者の間でゲイの娼婦(男娼)の歌という解釈がある。男性用フレグランスは大抵コロンまたはトワレであり、歌詞のコロンについてはTHE YELLOW MONKEYの吉井和哉が指摘している。吉井はコロンを「叩く」仕草に着目し、この歌詞表現には男性らしさがあるのでニューヨークのゲイの歌ではあるまいかと推察した。さらに、著作家・樋口毅宏によると、つまりこの歌はエイズウィルス保持者との愛(性交渉)のフェーズにより「星になる」のである。樋口は1980年代のニューヨークがエイズの大流行であったことを論拠にしている。
その時期に、シンディ・ローパーは、エイズに関する歌「ボーイ・ブルー」を収録したアルバム『トゥルー・カラーズ』(1986年)をニューヨークでレコーディングしている。ルー・リードは、エイズに関する歌「ハロウィン・パレード」を『ニューヨーク』(1989年)に収録し、このアルバムもまたニューヨークでレコーディングが行われた。 ライブでの演奏時に氷室が「花をちぎる」の場面で自らの鼻をつまむパフォーマンスを行った事から、淋病の歌ではないかと噂が広まった事がある。

Wikipediaより引用

なるほど、BOOWYの『NO. NEW YORK』には性病の噂がついてまわっているんですね。しかもエイズには差別がついてまわっていたんですよね。そこら辺は2013年ジャン=マルク・ヴァレ監督、マシュー・マコノヒー主演『ダラス・バイヤーズクラブ』を観てください。

さて、ここで思い出したことがありました。
私がアジア系アメリカ人とマンハッタンを歩いていたときのことです。ニューヨーカーはバカスカ煙草を吸ってポイポイそこら辺に捨てるんですね。信じられませんよ、もう。もちろんそのアジア系アメリカ人も例外ではありません。アジア系アメリカ人だからご多聞にもれず民主党支持者です。共和党が大嫌い、というかWaspが嫌いときたもんです。
そんなリベラルな人と歩いていると、ゲイカップルが「火を貸してくれ」って声をかけてきたんです。当時の私はタバコミニケーションを信条としていたので、常にZippoと煙草をポケットに忍ばせていました。私はすかさずZippoを出して火を着けたんです。
これにて一件落着と思いきや、ツレのアジア系アメリカ人がブチギレしたんです。
「ありゃゲイだ。あんな奴らと会話をするな。俺たちまでゲイと思われるだろ」
おーっと、これが民主党支持者の現実ですか。アジア系アメリカ人の現実ですか。そうですか、そうですか。ほーほーほーへーへーへー。

思い出しただけで「NO! NEW YORK」と叫びたくなりますよ。ここは東京だぜ?

以来、私は煙草をポッケに忍ばせるのはやめました。