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閃輝暗点からの強烈な頭痛

閃輝暗点というのは何か?

まず、片方の目にカメラのフラッシュを受けたような光りの残像が突然浮かび上がる。
それから、その残像が徐々に大きくなって、視界が奪われる。
そして、しばらくすると広がった残像は外側に消えてゆく。
すると、5分後ぐらいに強烈な頭痛に襲われる。

頭痛が起こるまでの恐怖たるや尋常じゃない。本当に恐ろしい。この世に存在しない大怪獣が現れるぐらい恐ろしい。
大怪獣が現れるときに、カタカタと食器が揺れ、ドスンと振動が起こり、そして窓から部屋の中を覗く大怪獣の目玉……からのガブリ、ゴキゴキ、ムシャムシャ。それぐらいの恐怖。

あの頭痛は本当に痛い。痛くて痛くて動けないほどだけど、死ぬわけではないので学校に行かなきゃならなかった。
たまたま同じ症状の女性に会ったら、その憂鬱さは生理よりつらいっておっしゃってた。

でも大学卒業したあたりからパタっとなくなった。年齢的なものなのだろう。しかし先述の女性はまだまだ頭痛に襲われているとおっしゃっていた。しかもその女性の母親は突然の脳梗塞で亡くなったので、そうとう恐怖を感じているらしかった。今は疎遠になってしまったのでその後、彼女の頭痛がどうなったか訊いていないけど、治っていたらいいなと思う。

ウィキペでキアで『閃輝暗点』を引くとこう出ている。

芥川龍之介の小説『歯車』のなかで、龍之介が激しい頭痛と共に目にしたと記述している「歯車」はこの閃輝暗点とも言われている

ウィキペディア『閃輝暗点』より

『歯車』を読んだだけで頭痛を思い出すから、閃輝暗点をお持ちの方にはおすすめしない。

しかしあの頭痛が明けたときの爽快感は素晴らしい。本当に晴れ渡った空のような、天国のような、南国リーぞとでお昼寝のような、あの感覚は忘れられない。まあ、今思うとただ単に「何もない状態」なんだけど。