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子供たちが運動の楽しさを思い出させてくれる、アシックスの新キャンペーン

こんにちは、Ayakoです。海外市場・消費者トレンドの最新情報を独自の洞察でお届けします。

2024年3月、スポーツブランドのASICS Europe(アシックス・ヨーロッパ)は、子供達を起用した新しいキャンペーン「The ASICS Little Reminders」を発表しました。 このキャンペーンは、運動は楽しいものであるという原点を思い出させてくれる、パワフルでリアルなメッセージが込められています。

今回は、このキャンペーンについてお話しします。


大人と子供の運動に対する意識の違い

アシックスが実施した調査によると、63%の大人(18歳以上)が運動する主な理由は「身体的な効果・体力/筋力の向上」であると回答しています。一方、77%の子供(6-11歳)は「楽しさ」のために運動をしていると回答しています。

さらに、82%の大人は子供の頃は運動に対してネガティブな感情を抱いていなかったと回答しており、31%は再びあの頃のように運動を楽しみたいと回答しています。

子供の頃は、運動が楽しいから走り回ったり、ジャンプしたり、登ったりしますが、大人になると、運動の動機が体型維持や健康上の効果にフォーカスしてしまい、逆にプレッシャーになって運動を本能的に楽しくなっていることがわかります。

Image: Asics

子供たちのリアルな声が力強いメッセージに

今回のASICSのキャンペーンでは、7-8歳の子供たちが、「アシックス・リトルリマインダーズ」として、大人たちに、見た目だけでなく気持ちを重視して運動することの楽しさを伝えます。また、子供たちが作成したガイドも用意されており、運動を楽しむことの大切さを思い出させてくれます。

Image: Asics
Image: Asics

運動は楽しいものであるという原点に戻る

今回のキャンペーンについて、ASICS EMEAのEVP, Gary Raucher氏は、次のように述べています。

"Children aged five to seven are at their peak activity levels, and their primary motivation to exercise is to feel good. Sadly, as we get older, the focus of exercise is all too often on physical gain and performance. So instead of exercise being a way to release pressure and help people feel better, the exercise world often adds to the pressure.
We hope that our new Little Reminder recruits can help remind us all of the real power of exercise and encourage us to move for our minds, not just out bodies. "
5歳から7歳までの子供たちは、最も活動的な時期であり、運動する主な動機は気分が向上することです。しかし、大人になるにつれて、運動が身体的な効果やパフォーマンスにフォーカスされることが多くなります。そのため、運動はプレッシャーを解放し、気分を向上するための手段ではなく、プレッシャーを増すものになってしまうのです。私たちは、Little Reminderの子供たちが、運動の本当のパワーを思い出させてくれ、心だけでなく体のためにも運動することを促してくれることを願っています。」

Source: ASICS Newsroom 

アシックスのキャンペーンが示す示唆

今回のアシックスのキャンペーンは、運動に対する子供たちの純粋な気持ちに焦点を当てることで、大人たちに運動の本質を思い出させてくれます。

知識や経験が邪魔をして、運動に対してネガティブな考えを抱いてしまう大人たちにとって、子供たちのリアルでポジティブな意見は新鮮に響きます。

このキャンペーンは、運動は楽しいものであるという原点に戻るきっかけを与えてくれる素敵なコンテンツだと思いました。

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