気持ちを届ける

誰がために

誰のためにいまこの記事を書いているのか、忘れてはいけない。

ライターをしていると、よく【ターゲット】【読者】という言葉が出てくる。報道や編集といったお仕事をしている人も同じかもしれないけれど、「こういう人が読むだろうな」という、予想される読者である。

アパレルブランドなんかも、【ターゲット層】などと言って、買いそうなお客さんを設定する。つまりは、「自分たちが提供するものに興味がありそうな人」のことだ。

ターゲットという言い方には賛否両論あるけれど、この設定はとても大事だ。誰に届けたいのかしっかり決めておかなければ、記事の方向性はぶれてしまう。

すると、主張にもブレが見え始めて、読みづらくなる。

けれど、ついつい忘れがちになるのも、このターゲット設定の特徴だ。納期に追われているとき、プライベートでいっぱいいっぱいのとき。仕事の中でいちばん大切なことが、真っ先に見えなくなる。

それだけじゃなくて、自分のことしか考えられないときにも同じことが起こる。これだけ調べたんだから、全部書こう。読者が必要としていない情報まで、載せようとしてしまう。

それは、エゴでしかない。自分が頑張ったから、これだけ時間をかけたから。読む人には、というか、自分以外の人には関係ないことだ。

いま、誰のために書いているのか。誰の顔が浮かんでいるのか。ずっと忘れないでいたい。

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