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映画「哀れなるものたち」ベラはイブ説

映画「哀れなるものたち」ベラはイブ説

ネタバレしかありません。

映画解説とかでも語られていないのですが
ベラはイブとして描かれてますよね?
結構、わかりやすく描かれている気がして
「みなさん、どう思います?」をこめて、久しぶりにnoteに書いてみます。

ヒント1 りんごの実を食べて「知」を得る

あまりにも有名な旧約聖書のエピソードですが
イブはりんごの実を食べて「知」を得てしまいます。

ベラは突然、股間にりんごを入れますよね。

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映画「Father」

映画「Father」

認知症はアメリカではLong Goodbye「長いお別れ」と言われることがあるらしい。
死は生を一瞬で奪うが、認知症は徐々に徐々に長い時間をかけて生を奪っていく。
お別れをする時間がたっぷりあるわ!
なんてとんでもない。人が朽ちていく様がものすごいスローモーションで映しだされるのだ。
銃撃され一瞬で倒れこむより、弾丸が皮膚を突き破り、肉片が飛び、血が噴き出し、内臓や骨が露わになるのを時間をかけてい

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映画「ELVIS」 

映画「ELVIS」 

エルヴィスがむちゃくちゃカッコいい!

この映画を見るまでは、エルヴィスの姿を脳内でイメージすると、いつの間にやら安岡力也になってしまっていた。最初はあのエルヴィスを脳内スクリーンに再生できるのだが、しばらく経つとグラデーション変化し力也に収斂されている。
エルヴィスのあの歌声ももちろん認識しているが
「ユエンナシバナ ハーンドッグ クライオーザタ!
 ユエンナシバナ ホタテをなめるなよ GO!G

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「Lucy & Desi」「愛すべき夫妻の秘密」を観た

「Lucy & Desi」「愛すべき夫妻の秘密」を観た

ニコール・キッドマン主演の「愛すべき夫妻の秘密」をアマプラで見た。
1950年代の大人気アメリカドラマ "I Love Lucy" の楽屋物語。主役の夫婦は実生活でも実際の夫婦なのだが、笑いと愛に満ち溢れた二人の「ホーム」はドラマのなかだけで…って話。

話は飛ぶが、初めてラスベガスに行ったときに気づいたことがある。ラスベガスのスロットマシーンはシンプルな7と$マークの台がほとんどなのだが、時折、

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音楽伝記映画3作、オスカー俳優たちのモノマネ競演のすごみ。

音楽伝記映画3作、オスカー俳優たちのモノマネ競演のすごみ。

「ボヘミアン・ラプソディ」「ロケット・マン」「ジュディ」と
ミュージシャン伝記映画が毎年公開されてます。
どの映画も「本物に見間違うかと思うほどの渾身の演技!」
「完璧な体現」なんて評されています。

でも伝記となったモデル人物を
3人のオスカー俳優たちがどういうアプローチでのぞんだのか
けっこう違ってて面白かったので比較してみたいと思います。

以下、ネタバレはしてませんが、私の見方は偏りきって

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ノマドランドを観た。喪失を抱えるという決意。記憶のなかに生きるという決意。

ノマドランドを観た。喪失を抱えるという決意。記憶のなかに生きるという決意。

かつて栄えていた採掘場が、閉鎖された。
産業城下町だった”Empire City”は郵便番号ごと消滅。
中年女性ファーンは家も仕事も失い、おんぼろ車に車中泊しながら
アメリカ国土を転々とし日雇いの季節労働で食いつなぐ旅に出た。

アメリカの壮大な景色が美しく
ファーンの旅は貧困であっても出会いや楽しみがあり明るく描かれている。
・・・という前評判だったが、私の印象としては
寒い、お金ない、体に悪そ

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映画「us」は悪夢的悪夢

ようやく「us」を見ました。

ジョーダン・ピール監督の前作Get Outが面白かったし
2019年の貧困分断ムービーのひとつですので、見なくちゃ!

以下は一緒に映画を見に行った人と帰りにコーヒーを飲みながら話すノリで書きますのでネタバレしかしていません。

既視感のある妄想様々なエピソードが、子供のころに感じた既視感のある不安や不気味さなんですよね。

遊園地は楽しいけれどどこか怪しい・・・「

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