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『自分さえ我慢すれば』思考はただの逃げ

普段、自分さえ我慢すればいいだけ、と不満を抑えてやり過ごしてしまうことがよくあると思います。主に身近な人間関係で。
人付き合いはさまざまなので、中には自分が我慢をする他、どうにもできない状況も多々あります。

ただ、基本的にはなるべく解決できる努力は怠らないようにしませんか。
本当にどうしようもない時だけ、『自分さえ我慢すれば』という奥の手で凌ぎましょう。
日常のさまざまなことをなんでもかんでも『自分さえ我慢すればいい』思考でしのごうとするのは『いい人』に見られたいだけの他人軸で無責任な、ただの怠慢です。
『自分さえ我慢をすれば』思考を使いながら、そのことを他の人に愚痴ったりしていませんか?その問題を解決するために今できる限りの努力をした上で、それでもどうにもならなくて愚痴るならまだ良いにしても、問題解決の努力を何もせずに自分だけ我慢をしてそのことを無関係の第三者に愚痴るのは第三者の人にとってもそれも害でしかありません。またその第三者の人とも『この人は表裏が激しい』と取られて信頼関係も失いかねません。普段何気なく無意識に第三者に愚痴る癖があると自覚できる方は、少し立ち止まって問題を俯瞰してみるようにしましょう。愚痴る代わりにその問題をその第三者の方に相談してみるとか、考え方を変えてみたらどうでしょうか。

もちろん、『自分さえ我慢すれば』思考を貫いて、これまで全ての問題が良い解決につながったという方はそれでも良いでしょう。ただ『自分さえ我慢をすれば』思考を続けていて、そのことについて不満に思うことを第三者に愚痴ったつもりが本人の耳に入ってしまって却ってトラブルになったとか、あるいは何年にも渡って我慢に我慢をし続けてそのうちその問題から解放されたはいいが、結果的にその長年の我慢の感情が肥大化して言いようのない大きなモヤモヤとなってしこりが残ってしまい気が晴れないとか、自分でも思った以上の蓄積されたやり場のない怒りの感情となって後々まで何年も残ってしまうこともあるでしょう。それは自分の人生にとってかなり重大な問題になってきてしまいます。

また、相手もドロドロと感情を引きずられるくらいならその場で不満をはっきり言ってくれたらよかったのに、と思っていることが多いでしょう。貴方自身もその立場にいたらそう思いませんか?

なるべく、問題解決の努力をしましょう。相手の人格的な問題で今すぐ解決できないにしてもいつかどこかでタイミングをみて解決に導けるように、保留事項として頭の片隅においておきましょう。誰かに相談しても良いのです。
『自分さえ我慢すれば』思考は一見周囲の人の評価が高まりそうに見えるし丸く収まるようにも見えますが、実は全く逆です。最悪、本音がわからない、信頼できない、意思のない人と捉えられることもあります。

『自分はこう思う』『自分はこう考える』『自分はこうしたい』という『自分』の思いをきちんと大切にして相手に伝えて、できる限り相手にもわかってもらう、対応を変えてもらうようにしましょう。本音を言わないことよりもきちんと伝える、それが誠意であると考え方を変えてみましょう。基本は他人を尊重する前に、まず自分を尊重するのが先決です。それが積み重なることで人との信頼関係につながります。やはり不満に思うことをきちんと本人に伝えられる人というのは人からモテやすいです。

ただ、伝えるのに気をつけなければならないのは相手を否定するような言い方は絶対に避けるべきです。相手の意思も尊重しながら自分の思いや考えを伝えるようにしましょう。相手を否定するのはただの暴言(言葉の暴力)でしかありません。
不平不満をダラダラ言いたいだけの感情の捌け口のような伝え方もやめましょう。
ただ、自分はこう思うから極力改善してほしい、というところを端的に伝えるようにしましょう。

自分を尊重しない思考の積み重ねは自己否定にも繋がります。ほんの少しの『自分を我慢させる』思考が積もりに積もった結果、後々、さまざまな影響となって大きな生きづらさを生み出してしまいます。そしてその場しのぎで『自分を我慢させる』ことでやり過ごすとまた次の問題が発生し、また同じように悩まされます。

もし、そうすることで壊れる人間関係があるなら、所詮その繋がりはその程度です。そこまでして大切にしなければならない付き合いでしょうか。昭和や平成の時代ならそれも大切にするという『人脈重視』の価値観があったとは思いますが、今現在の令和の新しい時代にはその価値観は却って自分の足を引っ張るものになりつつあります。
家族だから無理、いや家族なら尚更、解決に導くべきではありませんか?それでパートナーとの関係がうまくいかなくなり離婚に至ることがあってもそれでも全然良いように思うのです。ケースバイケースですが、一緒になったけど価値観があっていなかった、だから別れたのだ、とわかることも大切です。

結果的に本当に波長が合う人とだけ付き合う、ストレスのない軽やかな人間関係を構築できれば良いのです。人間関係にはそのくらいの潔さも持っていた方が長い目で見て自己肯定感が上がり、楽に生きられるでしょう。


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